ステライト加工

ステライト加工に関しては 特に語るテクもないのですが、一応書いときます
ステライトを使うメリットは大きく2つ 耐熱耐摩耗性がある 熱処理が必要ない 但し帯鋸の焼戻しが必要です。
他には摩擦抵抗が少ない アサリ大きさが変えられる 
デメリットは レアメタルのコバルトが入ってるので高額、価格変動が大きい 巣が発生する ガス溶着は技術が必要。
 
ガスでの溶着から 溶接ではなく「溶着」です。
アセチレン過剰炎で行います、アセチレン過剰炎だと炭素が鋼材に溶けてしまいマズイのですが もっと炭素量の多いステライトを溶着しますし 表面のわずかな深さだけですので 問題有りません。
セージで出したアサリをカップに例えて カップ面 やや盛り気味で溶融させたステライトを溶着していきます。
最初はかなり難しく 熟練を必要とする技術ですが 要点だけ
最初に溶かすのはステライトです 鋸の方はステライトを溶かしてる端の火を利用して加熱して 刃先がわずかに解けた時に刃先からソっと流し入れます。
最初はステライトが溶けるギリギリの火力から初めてみてください なれるにしたがって短時間で済ませるようになってくると強い火力が必要になってきますが 初心者がいきなりこの火力で練習するのは大変ですから 時間が掛かっても弱い火力で ステライトを溶かす、鋸を溶かす、流し入れるの「段取り」を体で覚えていってください。
焼戻しが終わるまでは 歯が簡単に折れるので 慎重に扱ってください、焼戻しが終わってペンチで摘んで曲がれば合格です。 
溶着時の姿勢は 楽な姿勢でカップが見やすい位置なら正面からでも横からでもどの位置でも構いません。
ポイントとしては ステライトを載せるのではなく 流し入れる事です 鋸が溶けるとスムーズに流れますので その感覚を掴んでください。
初心者にありがちな失敗はカップを溶かしてしまうこと 溶ける寸前の温度を把握し刃先のみピンポイントで溶かせるようになれば そのポイントに解けたステライトを置き順にカップを溶かすようなイメージで作業してみてください。

文章で書くとこんな感じ 基本の技の一つですので じっくり時間を掛けて取り組んでください 全て同じ形状、大きさで付けれるようになるまでは かなりの練習時間が必要ですので焦る必要はありません。

ステライトの素材ですが ナンバー12をお勧めします 他の番手でも可能ですし製材も出来ますが、#12がバランスがいいと思っています。
以上がガス溶着です まだ何か書き足りないような気もしますが、練習あるのみ。

国産自動機は知らない(外国製を使っています)ので、長々と書けませんが 巣が出て困る場合、なんだかの理由で内部にガスが発生している状態です 可能性があるのは、ステライト棒と鋸は綺麗ですか? ガスの流量は適正値ですか? 油、樹脂が付いていませんか?  無駄に強すぎる電圧ではありませんか?又は素材(メーカーと番手)を変えてみてください。

私の ステライト加工は元々下手なのですが 今では恥ずかしくて見せられない状態で付けています 特殊な理由があるのですが、今は伏せときます、普通のステライト加工は どうかな?出来るかな? 長い間「普通」の状態から遠ざかってるの 多分出来ると書いときます。


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