J1参入プレーオフのレギュレーションって実際どうなん?
こんばんは。もりりんです。
noteのアプリをインストールしたものの、iPadの横置きに対応していないクソゴミカス仕様だったので結局ウェブ版で書いてます。
12月某日、僕と変態ガンパサポのRuiがヴィアティンのファン感に参加し、交流イベントのフットサルで選手達にフルボッコにされてる裏で来季のJ1の座を懸けた死闘が行われていた。そう、J1参入プレーオフである。J1・16位の湘南ベルマーレがJ2・4位の徳島ヴォルティスをホーム(クソスry)に迎え入れ、1−1の引き分けで湘南ベルマーレの残留が決まったそう。ん?待てよ?
なぜJ1の16位にここまでのアドバンテージがあるのか?
ここで議題となるアドバンテージとは、
①ホームスタジアムでの開催権
②引き分け時の勝ち上がり
の2つが挙げられるだろう。これらについて納得が行かないので超個人的見解を適当に書いていきます。結論ありきです。
史上最高につまんないnoteが完成したので是非。
レギュレーションのおさらい
J1参入POを語る前に昇降格のレギュレーションをおさらい。
【J1・J2の入れ替えの条件】
・明治安田生命J1リーグにおける年間順位17位、18位のクラブがJ2リーグに自動降格。
・明治安田生命J2リーグにおける年間順位1位、2位のクラブがJ1リーグに自動昇格。
・明治安田生命J1リーグ16位のクラブと明治安田生命J2リーグ3位~6位のうち、J1ライセンスが付与されているクラブは、J1参入プレーオフに出場。優勝クラブ(1クラブ)がJ1に残留または昇格。
ただし、明治安田生命J2リーグにおける3位~6位のクラブのうち、J1ライセンスが付与されているクラブがない場合は、J1参入プレーオフは開催されず、明治安田生命J1リーグにおける16位のクラブの降格は無くなり、明治安田生命J2リーグ1位、2位の2クラブのみがJ1に昇格。
明治安田生命J2リーグ年間順位1位、2位の2クラブにJ1ライセンスが付与されていない場合、3位以下の繰り上げはない。
続いてプレーオフのレギュレーション
大会方式
<J2参加クラブ数4の場合>
各1試合のトーナメント方式にて、明治安田生命J2リーグ年間順位3位~6位のクラブで1回戦、2回戦を行い(3位vs6位、4位vs5位)、その勝者と明治安田生命J1リーグ年間順位16位のクラブが決定戦を行う。
試合会場
1回戦、2回戦ともにJ2リーグ戦上位クラブのホーム、決定戦はJ1クラブのホームで行う。
試合方式
<試合方式および勝敗の決定>
●1回戦、2回戦
90分間(前後半各45分)の試合を行い、
勝敗が決しない場合は、年間順位の優位性を確保するため、J2リーグ戦年間順位が上位のクラブを勝者とする。
●決定戦
90分間(前後半各45分)の試合を行い、
勝敗が決しない場合は、明治安田生命J1リーグ年間順位16位のクラブを勝者とする。
つまるところ、“2試合勝ち上がったJ2のクラブよりもJ1の16位のクラブの方が格上”という扱いでしょう。
Jリーグにおける昇降格決定の歴史① 〜入れ替え戦〜
J1参入POの是非について語る前に歴史を学ぼう。
2004年から2008年シーズンの間、J1・16位とJ2・3位とでホームアンドアウェー方式での入れ替え戦が行われていた。2005年シーズンの入れ替え戦では、当時ヴァンフォーレ甲府に所属していたバレーのダブルハットトリックが印象深いですね。ちなみにこのダブルハットトリックも、2019年シーズンにJ2リーグ戦でオルンガ(名詞)がオルンガ(動詞)してバレーの1試合個人最多得点記録を更新した試合も会場が日立台でした。もしかしたら日立台には何かあるのかも知れませんね。知らんけど。
入れ替え戦の結果は以下の通り。
2004年
第1戦 アビスパ福岡(J2・3位) 0-2 柏レイソル(J1・16位)
第2戦 柏レイソル 2-0 アビスパ福岡
2戦合計4−0で柏レイソルが残留。
2005年
第1戦 ヴァンフォーレ甲府(J2・3位) 2-1 柏レイソル(J1・16位)
第2戦 柏レイソル 2-6 ヴァンフォーレ甲府
2戦合計8−3でヴァンフォーレ甲府が昇格。
2006年
第1戦 ヴィッセル神戸(J2・3位) 0-0 アビスパ福岡(J1・16位)
第2戦 アビスパ福岡 1-1 ヴィッセル神戸
2戦合計1−1。アウェイゴールルールによりヴィッセル神戸が昇格。
2007年
第1戦 京都サンガF.C.(J2・3位) 2-1 サンフレッチェ広島(J1・16位)
第2戦 サンフレッチェ広島 0-0 京都サンガF.C.
2戦合計2−1で京都サンガF.C.が昇格。
2008年 第1戦 ベガルタ仙台(J2・3位) 1−1 ジュビロ磐田(J1・16位)
第2戦 ジュビロ磐田 2-1 ベガルタ仙台
2戦合計3−2でジュビロ磐田が残留。
5シーズンに渡り行われた入れ替え戦。3/5の確率で入れ替えが実現するという結果でした。つまり、現行の参入POでJ1・16位サイドにアドバンテージを与える必要はないのでは?
Jリーグにおける昇降格決定の歴史② 〜昇格プレーオフ〜
自動昇格枠と自動降格枠がともに3枠となった数シーズンを経て、2012年シーズンから2017年シーズンにかけて行われた昇格プレーオフ。昇格プレーオフと聞いて連想するのは2014年の1回戦だろう。
昇格プレーオフの結果は以下の通り
2012年 3位 京都サンガF.C. 4位 横浜FC 5位 ジェフユナイテッド千葉 6位 大分トリニータ ※昇格
2013年 3位 京都サンガF.C. 4位 徳島ヴォルティス ※昇格 5位 ジェフユナイテッド千葉 6位 V・ファーレン長崎
2014年 3位 ジェフユナイテッド千葉 ※北九州の不参加によりシードとなる 4位 ジュビロ磐田 (5位 ギラヴァンツ北九州 ※J1ライセンス無しのためPOに参加出来ず) 6位 モンテディオ山形 ※昇格
2015年 3位 アビスパ福岡 ※昇格 4位 セレッソ大阪 5位 愛媛FC 6位 V・ファーレン長崎
2016年 3位 松本山雅FC 4位 セレッソ大阪 ※昇格 ※初めてのタイトル獲得 5位 京都サンガF.C. 6位 ファジアーノ岡山
2017年 3位 名古屋グランパス ※昇格 4位 アビスパ福岡 5位 東京ヴェルディ 6位 ジェフユナイテッド千葉
昇格POは決勝戦を中立地で開催していた。昇格POが行われた6シーズンのうち3位のチームが昇格を果たしたのはわずか2回だった。ちなみに5位のチームは1度も昇格出来ず、3位4位6位が各2回ずつであった。ジェフは4回、サンガは3回POに出場も1度も昇格を果たせず。この間に2度も3位フィニッシしたサンガにとっては非常に無情なレギュレーションであった。
海外の例 〜イングランド・スペイン・イタリア編〜
イングランドは1部に相当する20チーム制のプレミアリーグ(以下PL)と2部に相当する24チーム制のEFLチャンピオンシップ(以下チャンピオンシップ)について解説する。PLの下位3チームは自動降格、チャンピオンシップ上位2チームが自動昇格する。残りの1枠はチャンピオンシップの3位〜6位の4チームがプレーオフを行い争う。ここまでは2017年までの昇格POと同じだが、チャンピオンシップにおけるプレーオフは1回戦がホームアンドアウェー方式だ。(決定戦はウェンブリーで一発勝負)
スペインのラ・リーガ サンタンデール(1部 20チーム制)⇆ラ・リーガ スマートバンク(2部 22チーム制)も同様のレギュレーションである。しかし、ラ・リーガの場合は決勝戦もホームアンドアウェーで行われる。
イタリアのセリエA(1部 20チーム制)⇆セリエB(2部 22チーム制)もスペインと同様のレギュレーションである。しかし、セリエBの場合は3位と4位でリーグ戦の勝ち点差が10以上となった場合にプレーオフは行われず3位のチームが自動昇格となるようで若干レギュレーションが異なる。
海外の例 〜ドイツ・フランス編〜
ドイツのエアステ・ブンデスリーガ(1部 18チーム制)⇆ツヴァイテ・ブンデスリーガ(2部 18チーム制)では、Jリーグで2008年まで行われていたものと同様に2枠の自動昇降格枠に追加してホームアンドアウェー方式で入れ替え戦が実施されている。
フランスのリーグ・アン(1部 20チーム制)⇆リーグ・ドゥ(2部 20チーム制)も同様である。
課題① 〜消化試合を減らしたい〜
以上の通り、5大リーグではホームアンドアウェー方式が大原則なのです。はい。
「だったら2008年までの通り、J1・16位とJ2・3位でホームアンドアウェーの入れ替え戦したらええやん。J2の4位〜6位にチャンスいらんやろ。」ってなりますよね。ただ、昇格POが導入された背景として、“リーグ戦の消化試合を減らしたい”という意図があるのでそう唱えるのはナンセンス。
22チームに対して上位3枠というのは非常に狭き門です。そうなると、昇格争いにも残留争いにも掠らないチームが多数出てきます。そうなるとどうなるか。観客動員に響きます。入場料収入にも響きます。6位のチームにまで昇格のチャンスを与えることで、PO出場権争いが生じ、当該チームのターニングポイントとなる試合を増やし、観客動員増に繋げたい ということです。つまりJ2の3位〜6位で行われるプレーオフはそう簡単には無くならないでしょう。
課題② 〜3枠目が弱すぎる?〜
J2の3位〜6位でプレーオフするという形はなくせないでしょう。昇格POと入れ替え戦を混ぜたかのようなJ1参入POのレギュレーションが出来上がってしまった背景としては、”PO昇格枠が弱すぎた“という事実があるだろう。
2012年 大分トリニータ→翌年J1最下位(勝ち点14) 17位は勝ち点23(磐田) 2013年 徳島ヴォルティス→翌年J1最下位(勝ち点14) 17位は勝ち点31(C大阪) 2014年 モンテディオ山形→翌年J1最下位(勝ち点24) 17位は勝ち点25(清水) 2015年 アビスパ福岡→翌年J1最下位(勝ち点19) 17位は勝ち点27(湘南) 2016年 セレッソ大阪→翌年J1残留 2017年 名古屋グランパス→翌年J1残留
C大阪と名古屋は昇格翌年に残留を果たしているものの、上記を見る限り「昇格枠3つは多い」という意見に同意ではあるが、、、。
冷静に考えてみ?
とはいえ釈然としない。J1の16位とJ2の3位〜6位の5チームの中で翌年のJ1リーグに参戦するに一番相応しい、いや、一番マシそうなチームを決めるのが目的であろう。「今の湘南に勝てないようじゃJ1でやっていけない」みたいな意見をTwitterでたくさん見たが、それは違うのでは?それを言うのであれば逆に「ホームでJ2の4位とやっとこさ引き分けるチームのどこがJ1に相応しいの?」と聞きたい。去年ヴェルディを2−0で退けた磐田も結局今年は最下位となり降格した。
何が言いたいかと言うと次の通り。
決定戦だけでも平等にしたらええやん
繰り返すが、J1の16位とJ2の3位〜6位の5チームの中で翌年のJ1リーグに参戦して一番マシそうなチームを決めるのが目的なはず。なのに、J1・16位のチームにアドバンテージを与えたら本末転倒では。つまり何が言いたいかと言うと決定戦だけでも平等にしたらええやんという事。日程的な制約があるだろうから、決定戦についてのみ触れます。(というかJ2の3位〜6位で上位にアドバンテージがあるのは妥当と思うしそろそろ考えるのがめんどくさくなってきた)
①可能ならホームアンドアウェーでやれ
これが一番フェアでしょうね。強い方のチームを決めるのならばこれが理想。
②日程的に厳しいならせめて中立地で延長+PK戦までやれ
上記では日程的に厳しいのかも知れない。1マッチで決めるなら平等に勝者を決めよ。
③J1側ホーム開催でしゃーないからせめて延長+PK戦までやれ
J1側にどうしてもアドバンテージを与えたいならばと妥協案オブ妥協案。引き分けOKはアンフェアすぎるだろが。
まとめ
“来季のJ1参入に相応しいクラブを決める”、つまり”強い方のチームを決める“のが目的なのになぜアドバンテージが存在するのか。未だに納得していません。というかそんな大事な試合、引き分けOKだなんてサッカーというスポーツを冒涜しているとすら思う。(補足までに、平等にリーグを闘った結果引き分けOKとなったというならばそれを活かすのは全然構わない派だが、、、。)
つらつら書きましたが、チェアマンもPOのレギュレーション変更に意欲を示しているようなので、近くルールが変わればと思います。
最後に、これは個人的な意見なので「こんな意見もあるんやー」くらいに読み流して頂けたなら幸いです。
もりりん
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