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オオカミになりたかった羊の話。

ずっと怖かった。
本当の自分を見られること、
弱みを握られることが。

だからいつも一歩引いて、境界線を作って、私はあなたとは違うからと心の奥で考えていた。

けど、自分からそうしている癖に、いざ相手にやさしくされると、罪悪感でいっぱいになって本当のことをいいそうになる。

申し訳ないな、こんなに私と仲良くしてくれようとしているのに。
なんで自分は寄り添えないんだろう。と、自分が嫌になる。


自分を守るために
壁を作った。
傷つきたくなくて
ずっと必死だった。


けど実際は、めちゃくちゃ弱い。
できない自分を認めたくない。
できれば、ずっと綺麗な自分でいたい。


そんな理想を並べて、
虚勢を張っていた。


人との関係について度々考える。


なんでこんなにも空っぽなんだろう。
なんでこんなにも満たされないんだろう。


たのしいはずなのに、素直に幸せって思えないんだろう。
もどかしい。


私が心の底から何も疑いなく接することができる人。



その人たちに私はいつも甘えていた。


知らないことをちゃんと共有する。
何度同じ話をしても、その話で毎回
盛り上がれるか、
忘れないでいてくれるか。

時間がたっても思いやりを持ってくれるか。

そして何よりも、
私がその人に心を開けるか。
弱音を吐けるか。
ちゃんと頼れるか。


私はゆっくり時間をかけて関係を築いていきたい人間なんだと気づいた。


本当に自分勝手で、我儘で、相手を混乱させる行動だと思う。けど、離れないでいてくれる人がいる。それが、
すごく信用できる。


自分みたいな人間がいるから、きっと間逆な人もいるわけで、私の人間関係に対する考えが合わない人もいると思う。けど、今いる人達は少なからず私のことを大切に思ってくれているわけだから、私はその人たちを大切にしたいと思った。


たくさん謝りたい。
本当は自分が1番こどもだったこと。
多分これからもたくさん面倒くさいこと。勝手に距離を置いたり、
振り回したこと。


これも私が勝手に思っているだけなのかもしれないけど、謝りたい。 


そしてありがとうと伝えたい。
本当に私は幸せ者だ。
ひとりじゃ何も出来ない。
かっこつける癖はなかなか治せそうにないけど、
多分そんなこと気にしてないってわかるから安心できる。


欲を言えば、
私はオオカミになりたい。
けど今わたしがすべきなのは、
オオカミになることではなく、
羊である自分を認めることなんだって気づいた。


おわり

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