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『マヤ女性の尊厳を守る会』の立ち上げ
社会人インターンのAKANEです。
今回、MAYA MEXICOが活動するきっかけとなった、現地NPO団体のラウラ会長にインタビューをさせていただき、これまでの活動やマヤの人々の状況についてお話を伺いました。
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アカネ(以下、ア):今回はお時間をいただきありがとうございます。
早速ですが、団体の立ち上げやこれまでの活動について教えてください。
ラウラさん(以下、ラ):『マヤ女性の尊厳を守る会』は2008年に、私を含めた女性メンバーで立ち上げました。
活動のきっかけは、『マヤの女性達の連帯感を高めることで、限られた環境にいる彼女たちの生活をよりよいものにしていきたい』という思いから始まっています。
目的としては、彼女達の教育や健康を支えるために、『生産的な事業に取り組む』ことです。
ここでいう“生産的な事業”とは、私たちとの事業が終わった後も、学んだことを自分達で持続して行うことで、自らの力で報酬を得られる、という流れ(システム)を作り出すことです。
そのために私たちは何かを与えるというのでなく、女性たちに教育や健康についての知識を伝えることで、本人やその家族が安定した生活を手に入れられるようなきっかけ作りを目指しています。
ア:生産的な活動が、持続性へと続いていくということですね。
活動としてはどのようなことを行っているのでしょうか。
ラ:まず、身近にできることとして、マヤのコミュニティの皆さんの生活に必要な学用品、家庭用品、衣類等の物資のサポートをしています。
この支援は、経済的な理由に加え、村にある店は小さく、物も限られていますし、買いに行くにも距離があり、交通手段にも限りがあるなど、さまざまな要因が重なっているので、必要なことです。
配布する品は、私がどういった活動をしているのか知る人達からの提供や、まったく面識のない方もわざわざ私の家にもってきてくださったりもします。
その他、過去には有機菜園活動、養鶏活動、裁縫技術指導、エコロジカル調理ストーブの導入を行いました。
ア:どの活動も聞くだけで興味深いです!簡単にその詳細を教えてもらってもよいですか?
ラ:有機菜園活動は、化学肥料に頼らない、ミミズを利用した肥料を作り、体に良い食物を育てる活動です。
その他、養鶏や裁縫は知識を深め、技術を高めるもので、もう一つが健康改善を目的としたエコロジカル調理ストーブ*ですね。
ア:“エコロジカル調理ストーブ”、聞き慣れないですね。詳しく知りたいです!
ラ:マヤの村では、調理にかまどが主に使われています。
かまどに薪を入れ、火をつけると煙が大量に発生し、それが室内であれば部屋中にこもってしまいますよね。そのため、毎日その煙をかまどの前で調理をする女性たちは大量に吸うことになり、肺への健康被害を招くことになります。
そこで、チューブを取り付けた特別なかまどを設置し、煙の発生を少なくし、さらに薪を使う量も減らすことができるという、健康にも自然にも優しいプロジェクトです。
※エコロジカル調理ストーブと同様の事業は、WHOでも大量の煙を吸うことによる健康被害が危惧されたことで、世界各地で行われているが、この調理ストーブの名前は実施団体・地域によって異なる。
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インタビュー記事1回目ですでにボリュームある内容ですが、次回はマヤの女性たちがおかれている状況について伺います。
引き続きラウラさんの熱く優しい思いを皆さんにお届けしますので、次もぜひお楽しみに!
Hasta Luego!!