愛犬の終活を考える①
我が家には獣がいる。
私が高校生のころにお迎えした犬。パピヨンとトイプードルのハーフ、世界でいちばん顔がいい女の子(当社調べ)。2012年7月11日生まれ、今年9歳になる、我が家のアイドル・ココ。
犬の平均寿命は12~15年とされているらしい(※1)が、現在8歳のココさんの終活を考えないといけない事態になったので。
病状や聞いた時の感情、ココへの思いなど、リアルな「今」を文章化しておきたい。
①愛犬の持病
実はココさん、持病あり。
慢性胃腸炎とリンパ管拡張症を併発している、蛋白漏出性腸症。
めっちゃざっくりいうと、腸からたんぱく質が異常に出ていってしまうため、血中のたんぱく質が足りなくなってしまう状態
とは言っても、食べられるものが制限されること・毎日おくすり飲むということのみで、本人(本犬?)は走り回るし吠えるし至って元気に過ごしている。これは今も。
発症したのは2017年4月。ちょうど4年経過している。その間、徹底した高たんぱく低脂質の食事(主にじゃがいもとささみを煮たやつ)と服薬を続け、調子が悪い時期がありつつも最近は元気もりもりの日々。
そのココさんの小腸に、5cmに渡って腫れが見つかった。8割がた、リンパ腫とのこと。がん。週末にリンパ腫かどうかの細胞診を受ける。
最近はごはんをあまり食べず、食べても下痢をしてしまっている。よく吠えるしよく動くけど、毛の艶は悪くなってきた。
②治療方法と生存率
まだリンパ腫と確定していないが、仮にリンパ腫だとして話を進める。
治療する場合抗がん剤を使用する。抗がん剤には2パターンあって、
・低グレード抗がん剤治療:飲み薬の抗がん剤を服用する。作用は弱めなので、低グレードで効果があると判断された場合選択する。1-2年生存率は50%
・高グレード抗がん剤治療:注射の抗がん剤を週に1回接種する。低グレードでは不十分の場合はこちらを選択する。半年生存率は10-20%以下
ココさんの場合高グレード抗がん剤になる確率が高いとのことだった。
人の抗がん剤療法では、「副作用が多く、長期入院することで大変な治療になる」という印象をお持ちだと思います。
動物の場合、「可能な限り入院せずに、できるだけ副作用を減らし、通常通りの生活かを過ごすこと」など、生活の質(QOL)を重視した治療計画を組みます。(※2)
高グレード抗がん剤の場合、週に1度車で1時間ほどかけて動物病院に通うことになる。人と違い保険診療はないので、費用もかさむ。抗がん剤の副作用も0ではない。
また、抗がん剤を使用せずに苦痛をできるだけ取り除く方法もある。緩和ケアのようなもので、これなら近所の病院で診てもらうこともできる。
このあたりを考えて、決断する必要がある。
③家族会議
重々しい雰囲気の中、号泣の家族会議が開催された。検査の結果大丈夫だった~!なんてこともあるかもしれないけど、覚悟とある程度の方針を決めることで、家族が納得して過ごせるようにするのが、今の私たちの義務であり、唯一できることだと思った。
一旦感情は置いておいて、家族で話し合った。いつもと違う空気を感じ取っていたのか、ココさんは足元をウロウロしてみたり、ちょっと吠えてみたり、顔を覗き込んでみたりしていた。
家族の方針としては、緩和ケア寄りで行こう、ということになった。
この4年、ココは大好きな果物を食べることなく過ごしてきた。抗がん剤の副作用や通院の負担などを考えたら、緩和ケアをして穏やかに見送りたいね、という方針。半年後の生存率20%に賭けるより、穏やかな最期を選択した。
あくまで方針で、今後の検査で変わることもあるからね!あくまで方針としては、家族の負担と副作用を考えて、穏やかな最期を優先したいという方針でいこうと決まった。
④考えたこと、迫りくるペットロス
部屋でめちゃくちゃ泣いた。
ココをお迎えした時点で、私より先に亡くなってしまうことはわかっていたけれど、その時はまだまだ先だと思っていたからショックは大きかった。
でも、最期が見えてきたからこそ、後悔はしたくないと思った。
どれくらい時間が残されているかわからないけど、今自分たちができることをしっかりやろう。
一旦感情は置いておいて、今できる家族との話し合いと、覚悟を決めること、に集中しようと思って。
泣くのは見送ったあとでもできるから。楽しく過ごすために強くなろう!と思ったら結構冷静になれました。
・・・とはいえ、また泣くんだろうなー!!!
泣き顔より家族みんながわいわいしてるところをココは見たいだろうから。
腹くくって、がんばります。
※2 抗がん剤治療について
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