しなければいけないことは何もない

「あなたがしなければいけないことは何もない」と言われてもそんなことは到底信じられなかった．いつもしなければいけない事ばかりが目の前にある毎日だったからだ．

でも今、この言葉をいつも思い出すようにしている．
焦りを感じたとき、不安になったとき、何かを否定したくなったとき．

この言葉が意味するのは、頑張らなくていいよ、無理しなくていいよというような優しく撫でるようなことではない．

あなたが“本当の自分“から離れれば離れるほど、しなければいけないという感覚が高まるという意味だ．

だから、この言葉を必要としたとき、僕は“本当の自分“から遠ざかってしまっている状態だ．すぐに感情をコンパスに本来在るべき場所を探そうとする．

感情は知っている．どこがあなたらしい居場所かを．そこは波風の立たない穏やかで、遠い先まで見渡せるほどの孤高な場所だ．そこに焦りはない．納得だけがある．