1.はじめに
公金不正受給・不正会計疑惑が指弾され、窮地に追い込まれている WBPC 序列第4位の colabo。
今回はそんな colabo と、colabo のお膝元である新宿区との関係性を、新宿区議会の会議録を中心に探ってみました。
なお、引用が多くて長い記事になってしまったので、直近の動きだけを知りたい方は、「7.令和5年の新宿区議会」を参照してください。
2.新宿区議会の構成
2023年5月12日時点における新宿区議会の構成は以下の通りでした。定員38名。第一党は自民党と公明党の8人。共産党は7人もいるんですね。
・自由民主党新宿区議会議員団(8人)
・新宿区議会公明党(8人)
・日本共産党新宿区議会議員団(7人)
・新宿未来の会(6人)
・立憲民主党・無所属クラブ(4人)
・日本維新の会・新宿区議団(2人)
・参政党新宿まなびとまもりの会(1人)
・れいわ新選組 新宿(1人)
・現役世代に優しい新宿(1人)
各委員会のメンバーは、2023年5月18日時点では決まっていませんでした。
なお、こちらは区長の吉住健一さんのプロフィールページになります。
3.東京都新宿区議会 会議録
新宿区議会の会議録閲覧は、下記サイトのサービスを利用しました。
検索ワード「colabo」で検索したところ、46件ヒットしました。年ごとの内訳は以下の通りです。さすがお膝元だけあって、他の自治体と比べてヒット件数が多い。
令和2年(2020年)
令和3年(2021年)
令和4年(2022年)
令和5年(2023年)
それでは順番に見ていきたいと思います。
4.令和2年(2020年)新宿区議会
4-1. 議会運営委員会 06月09日-10号
ここでは、共産党の沢田あゆみ区議が以下の発言をしています。
前後関係が不明で分かりにくいのですが、言及している陳情とやらは、おそらく以下のことかと思われます。
令和2年 第1回定例会において審議された、「2陳情第2号」「「新宿区売買春を全面的に禁止する条例(新宿区売買春全面禁止 条例)」を東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開 催前までに制定するよう求める陳情」。
なお、この陳情は不採択となりました。
団体名が伏せられているのでどこからの陳情なのかは不明ですが、この会議録によって、共産党の区議は、「colabo」が「社会問題」に対して「活動している」という認識を持っていることを知ることができました。
4-2. 定例会(第3回) 09月16日-10号
発言の主は、前回と同じ、共産党の沢田あゆみ区議。
長い発言ですが、要旨は、「コロナ禍でDVや虐待が増えている。社会問題化している」「マスコミによれば(colaboが運営している)Tsubomi Cafe での相談が急増している」「DV被害者の相談に応じられるソーシャルワーカーが必要だ」「新宿区以外の相談者、未成年の相談者への対応を考えなくてはいけない」「既存のシェルターは不便という声を聞く」「colaboはホテルと協力して無料のシェルターを提供している」「colaboが提供するシェルターは既設のシェルターと違って柔軟性がある(スマホが使えないなどの不便さはない)」「新宿区はcolaboともっと連携したらどうか」と言ったものでした。
colaboが提携したと言っているホテルは、おそらく東横インでしょう。ホテルを利用したcolabo の一時保護的なシェルターではスマホは自由に使えたかもしれませんが、ホテルではない colabo のシェルターに滞在した方が、「スマホや私物は取り上げられた」と発言していますね。
さて、かなりボリュームのある沢田区議の質問ですが、それに対する区側の答弁はこちら。
共産党が求める「DV被害者の相談に応じられるソーシャルワーカー」は導入せず、既存の要員で対応する、と言っています。
沢田あゆみ区議からはこれ以上の質問はなく、この場での議論は終了しています。長い割にはあっけなかったというのが正直な感想です。
4-3. 決算特別委員会 09月28日-07号
ここでの発言の主は、共産党の近藤なつこ区議。新宿区の男女共同参画課長との間でだらだらと長いやりとりをしています。要旨をまとめると、こんな内容でした。
・colaboにヒアリングした。コロナ禍で家に居場所のない子どもが増えている
・colaboの活動報告を見ていると、歌舞伎町で声をかけられる相談が増えている
・望まない妊娠をした人が増えている
・colaboはホテルと提携して簡易シェルターとして使用しているが、需要が多すぎて一杯になっている
・新宿区の予算でホテルを借りるなどして支援してはどうか
これに対する区側の回答と近藤区議とのやりとりはこちら。
近藤区議から「新宿区としてもcolaboと協力してアクションをとるよう」言われましたが、区側の回答は「現状維持」という内容でした。
近藤区議は、「(colaboと)提携したホテルが一杯になった」と発言していますが、colaboが保護した女性の数は多かったのでしょうか。colabo が東京都に提出した会計資料には、通常の価格よりも高いホテルの宿泊費用が記載されていたり、保護人数実績の水増し疑惑などもあったりするので、colabo 側=共産党区議 の発言をそのまま事実と受け止めるのは難しいのではないかと思います。
4-4. 文教子ども家庭委員会 12月03日-19号
ここでの発言の主は、共産党の沢田あゆみ区議。colaboの Tsubomi Cafe の手伝いをした。行政の人や女性センターの人など、たくさんの見学者がいた旨、報告しています。これ、委員会の場で話す必要があるのでしょうか。謎です。
4-5. 防災等安全対策特別委員会 12月04日-10号
令和2年の締めは、共産党の雨宮たけひこ区議。
ただ内容はたいしたことなくて、新宿区の防犯パトロールの人がcolaboのスタッフの声かけとバッティングした、これでは colaboの活動がしにくい、今後はやめてほしい、という内容でした。
共産党の区議会議員は、colaboの要求を議会の場でそのまま述べるんですね。colaboと共産党の関係は、連携というよりも、一心同体にみえます。気のせいでしょうか。
5.令和3年の新宿区議会
5-1. 環境建設委員会 05月26日-09号
令和3年の区議会における colabo への初めての言及は、5月の環境建設委員会でした。発言の主は、共産党の沢田あゆみ区議。なんかもう常連ですね。
要旨はこんな感じでした。
コロナ禍でイベントが減り、新宿シネシティ周りが空いている。スペースの有効活用のために区役所前で行っている colabo のバスカフェをシネシティ周辺で行うのはどうか
新宿区の土木管理課長は、安全が確保されることと、新宿区、東京都、colabo 間の協定に基づいてやってほしいと回答して、この件は終わっています。しかし共産党の議員は、 colabo の「推し活」に熱心ですね。
ちなみに令和4年のものですが、新宿区、colabo、東京都の三者協定とやらはこちらになります。今年(令和5年。2023年)になって、colabo が新宿区本庁舎駐車場の使用が禁止になったのは、協定上の安全対策の改善措置を怠ったからですね。自業自得だと思います。
5-2. 防災等安全対策特別委員会 10月19日-09号
まず区議のよだかれん氏が、区のパトロール隊に女性はいるか、との質問を行っています。安全・安心対策担当副参事は、区側は女性隊員もいる、と回答しています。
つづいて共産党の高月まな区議と安全・安心対策担当副参事がやりとりしています。
歌舞伎町で夜間の補導活動を行ったところ、20名弱の補導者のうち、東京都在住者が2名だけだった云々。
このあと、高月区議は、新宿区も colabo ともっと連携を深めたらどうか、と提案していますが、安全・安心対策担当副参事は、「colabo さんは最近活動に来ていない」「代わりにぱっぷすさんがきている」と回答しているのには笑えました。やはり、週に一度も来なかったり、年間40回にも満たない活動回数では心証悪いですよ colabo さん。
6. 令和4年の新宿区議会
6-1. 定例会(第2回) 06月09日-05号
令和4年の区議会における colabo への言及は、第2回定例会でした。
発言の主は、共産党の高月まな区議。長いですが、共産党区議の発言はある意味 colabo の仁藤夢乃さんの代弁でもあるので、全文を引用します。
こちらに対する新宿区長の答弁は以下の通り。
colabo から話を聞いた共産党区議は、「行政や警察はパトロールや取り締まりをちゃんとやっていないからしっかりしろ」と言っていますが、区長は、「ちゃんとやっているし、感謝の言葉ももらっている」と話が食い違っています。また民間シェルターとの連携もうまくいっているので、区独自で相談所やシェルターを持つことはない、と共産党のリクエストをハッキリ断っています。
また、「(一般社団法人Colaboにお話を伺いました)男性が接客する『メンズコンセプトカフェ』という店に中高生を誘い、男性店員に貢がせ、お金がなくなれば風俗を紹介するというホストと同じ構図がある」と高月区議が発言しているのは注目ですね。高月区議は 「colabo の人からの話」と言っているので、仁藤夢乃さんから聞いたのではないかと思います。2023年になってから、colabo のバスカフェ周辺で補導された女性のほとんどがホスト狂いだったことが判明していますが、仁藤さん自身も同じ認識だったようですね。
そして、「困難を抱える女性」を救うには、ホスト狂いの女性にコンドームやレトルト食品を配る colabo のようなやり方ではなく、違法なホストクラブやメンズコンカフェの取り締まりを強化した方が良い、誰もがそう思うことでしょう。
6-2. 防災等安全対策特別委員会 06月15日-06号
ここでの発言者は共産党の高月まな区議、沢田あゆみ区議の二人。順に見ていきましょう。
まず高月区議。
「colabo の活動報告を読んだ。区から委託を受けたパトロール隊員に助けを求めたけど助けてくれなかった。警察と連携しても家庭に居場所のない子どもたちを救うための根本的な解決には繋がらないと考える」ので、新宿区として、独自の相談窓口を用意したらどうか、と述べています。これは仁藤夢乃さんの考えでもあるんでしょうね。
区独自の相談所開設について、共産党は過去に何度か求めては断られているのですが、今回も蒸し返しています。
新宿区の危機管理部長は、警察と東京都と連携しながら検討を進めると回答しています。また、WBPC とは別のNPOに費用を助成して(50万円)、パトロール強化に努めるとも言っています。
次に沢田あゆみ区議。「colabo の報告書を読んだところ、10代の意識を失った少女が、colaboのバスカフェに運ばれてきて嘔吐した。区のパトロールの人は119番してくれなかった」のできちんと改善せよ、と区にクレームを付けています。
その colabo の報告書がこちら。
このクレームに対して、危機管理部長「そんなこと(泡を吹いた少女を助けなかったこと)はないと思っている」、沢田あゆみ区議「colabo が嘘をついているのか」と応酬しています。
6-3. 決算特別委員会 09月28日-05号
令和4年の区議会における colabo 最後の言及は、決算特別委員会でした。
歌舞伎町パトロールの実績はどうか、という共産党の沢田あゆみ区議からの質問に対して、危機管理部長は、「(スカウト・客引きに対して)令和3年は警告が205件、勧告が43件、過料は6件になります。今年は8月末現在で警告96件、勧告が18件、過料が2件」と回答しています。
また colabo が新宿区に提出している報告書にも目を通して、警察やパトロール隊とも情報を共有している旨、回答しています。
沢田あゆみ区議は、「全庁的に区全体で本腰入れて取り組むべき課題だというふうに思っておりますので、今後も議論させていただきたい」と締めくくっています。新宿区の共産党の人は、何が何でも新宿区に何かをやらせたいんでしょうね。
7.令和5年の新宿区議会
最後は今年(令和5年。2023年)です。昨年秋にWBPC の公金不正受給・不正会計疑惑が指摘されてから初めての区議会になります。
7-1. 予算特別委員会 02月24日-02号
共産党の近藤なつ子区議が、新宿区に対して、「若年女性やトー横キッズなどに集まる女性を含めた困難な問題を抱える女性たち、性搾取や性被害を抱える方たちの支援」について質問しています。
具体的には、歌舞伎町を中心に新宿区で起こっているとする若年女性に関する問題について、危機管理課、子ども家庭課、男女共同参画課のそれぞれの見解を問いただしたものになります。
男女共同参画課の回答は、colabo の活動報告書はみている、大久保公園の周りに売春する者が非常に多く colabo はそういった人たちに声かけをしている。
安全・安心対策担当副参事の回答は、パトロール隊、警察、NPO団体等との情報を共有して、トー横で児童買春、飲酒、喫煙、オーバードーズ、リストカット等の自傷行為があることを確認している。また、窃盗や暴行、無銭飲食、違法薬物の所持等といった犯罪行為、そのほか特殊詐欺への勧誘行為といったところも把握している。平素から警察とも情報共有をして、それから自分たちの足でも確認している。警視庁がやっている一斉補導に同行したり、子どもたちが泊まっているホテルにも同行している。
児童相談・支援担当副参事の回答は、SNSで知って興味を持ってくる人もいれば家庭に居場所がなくて来る人もいる。警察経由での保護舌人数は増えている。歌舞伎町で望まない妊娠をしてしまったという妊婦については、各施設と連携して母子の支援をしている。
このあと近藤区議が、colabo の活動に参加したりアウトリーチに同行したりした。「新宿の街が性産業というか性風俗、性搾取の場所になってしまっているんではないかという思いをしましたし、若い女性が一人で歩くのはとても危険な街になっている」と感じたと述べ、昨年50万円の補助金を渡したNPO団体の活動実態の把握状況について問いただした後、colabo の活動報告書を新宿区の部署内で共有しても困難を抱える若年女子の問題は解決されない、例えば若年女性の被害者支援のための助成金(最大で4,560万円)を使って新宿区が先駆けて行動を起こしたらどうか、現場の人間から話を聞いてみてはどうか、と問いただしています。
この会議は2月24日なので、すでに暇空茜さんが、colabo 他、WBPC 4団体の公金不正受給・不正会計疑惑を指摘した後です。それにも関わらず、「新宿区は4560万円を注ぎ込め」と言う発言には驚きました。共産党の colabo 擁護の姿勢は、不自然さを通り越し明らかに異常です。仁藤夢乃さん主催の新宿区役所前デモに共産党議員を動員したり、colaboの活動が縮小することに抵抗する姿は、公党として相応しいものとは思えませんね。
近藤区議の発言に対して、新宿区長は、「ただ残念ながら、ここのところ、Colaboの代表とは、数年間直接お目にかかってはいないんですが、ぱっぷすさんもちょっとまだお目にかかったことがないですね。BONDプロジェクトさんは何年か前にお会いしたりはしているんですが、ここ数年で起きている出来事ですので、そのほかの団体とはやり取りはさせていただいています。」と回答しています。なんと、(後述しますが)バスカフェのスペース提供や区役所トイレの使用、colabo のために電源を設置したり、colabo が使う電気料金まで新宿区が便宜を図っているのに、colabo 代表の仁藤夢乃さんは、新宿区長に挨拶していないとは...。驚きを通り越して呆れました(゚Д゚)
また新宿区長は、「男子禁制かどうか分かりませんが、お時間があるんでしたら、ただ、なかなか視察に行くとハラスメントしたとかそういう話になってもいけませんので、どうやったらお目にかかれるか、また検討させていただければありがたいなと思っております。 また、逆にもしお話があるようでしたら、代表の方に所管を通じて言っていただければ時間は取れると思いますので、そこについては別に門戸を閉ざしているわけではございません。」と発言しています。これは、かつて自民党の馳浩衆議院議員がcolaboを訪れた際、「セクハラ」として仁藤夢乃さんに訴えられた騒動を念頭に置いての皮肉でしょうね。
仁藤夢乃に関わると不幸になるー。おそらく世の大半の人間と同じように、新宿区長も、仁藤夢乃・colabo の独善的で傍若無人な振る舞いを心底嫌っているものと思われます。
7-2. 予算特別委員会 02月28日-04号
続いて2月28日からの予算特別委員会。ここは大事です。暇空茜さんの追及によって、新宿区議会が「まともな方向」に舵を切ったように見えます。のづケン議員(新宿未来の会)、圧巻です。長いですが引用します。
「2年前に見たことがある」というのは、先の述べた馳浩衆議院議員の「セクハラ」騒動のことですね。のづケン議員は「自分の長年の政治的勘で、そのスタッフのしぐさとか雰囲気で、これは何か政治的なものがある」と感じて、それ以上の深入りを避けている。馳浩衆議院議員の二の舞を避けた正しい判断だと思います。この「政治的なものがある」という指摘は重要です。「colabo の活動が、人助けではなく、政治目的である」ことを物語っています。
そして、「女性問題」について昨今の偏った政策への疑問点を以下のように明確に述べています。
・若い女性がホストクラブにはまって借金を抱えると被害者になるが、大人の男性がクラブで女の子に貢いで借金を抱えても被害者として扱われずアホ扱いされる
・自殺が一番多いのは中年男性である
・バランスをとった政治を行え
7-3. 文教子ども家庭委員会 03月14日-05号
ラストは3月14日の文教子ども家庭委員会になります。
渡辺みちたか区議(自民党)が、「5陳情第4号 東京都若年被害女性等支援事業に係る「東京都若年被害女性等支援事業に関する協定書」等に関する陳情」について、触れています。
この陳情はこちら。政治的背景がある colabo に対して、なぜ新宿区は便宜を図る必要があるのか、破棄せよ、という陳情です。
2023/05/20 時点では、審議未了となっていました。是非とも採択してほしいですね。
ここでのやりとりも重要なので、引用します。
「キモいおじさん」はヘイトではないか、選挙期間中に特定の候補者(共産党)を応援したりしている団体が公益事業をやるのはふさわしくない、「団体がアウトでも事業内容がセーフなら良い」では区民は納得しない。
まさにその通りだと思います。よくぞ言ってくれました。
上記の答弁に対して、渡辺みちたか区議は以下のように述べています。
なんと、colabo のバスカフェが使用している電源は、colabo のために新宿区が設置したものだということが判明しました。さらに、夜の時間帯に本庁舎のトイレを使わせてあげたり、工事中であるにもかかわらず colabo バスカフェのスペースを用意してあげたり、新宿が colabo に特別な便宜を図った根拠はどこにあるのだと、渡辺みちたか区議は質問しています。
これに対して男女共同参画課長は、「根拠というところでございますけれども、そういった姿勢に基づきまして、こちらの陳情にもございますけれども、実施主体である東京都、それから事業の受託者である一般社団法人Colabo、それから新宿区と事業の実施に当たって、あるいはその事業の実施に当たって付随するその庁舎の使い方ですとか、そういったところも含めまして、その3者で協定書というのを結びまして、それぞれの役割について定めて3者でやっていきましょうといったところで、現在行っているものでございます。」と答弁しています。
この協定書というのは、「5-1. 環境建設委員会 05月26日-09号」で触れた協定書のことを指します。
上記の答弁に対して渡辺みちたか区議は、以下のように述べています。
colabo の活動と同じような事業を新宿区のも危機管理課が独自に行っている、費用は400万円、保護対象の少女は新宿区民ばかりじゃないから区からお金を出す根拠がない、だから金額をクラウドファンディングで集めている。しかしその一方で、男女共同参画課の方は、(colabo は)東京都が行っている事業だから多くの便宜を図っている、これはおかしいじゃないか
本件については以下のコメントをいただきましたので。情報を追記しておきます。
〈2023/05/21 追記〉
予算計上額としては150万円で一団体50万円になっています。なお、3団体150万円だったのが2団体しか応募しなかったのでお金が余っています。また、当初はふるさと納税を財源にし、その後クラファンも検討を経て、今は東京都の補助金を使って運営されています。
詳細はこちらのnote記事を参照してください。ご指摘ありがとうございました。
この後、渡辺みちたか区議は、「困難女性支援法に合わせて計画を立てるなり、問題、事務分担の整理」を新宿区に対して求め、男女共同参画課長が、「国や東京都の今後の動きを踏まえて、区としてこの法律についてどのように対応していくのか、今後検討される」と答弁しています。
最後に渡辺みちたか区議は、この事業が補助事業化されると、新宿区が直接 colabo と向き合うことになるよ、問題が起きる懸念があるよ、ちゃんと審査してね、と注文を付けています。
ちなみに colabo と一心同体の共産党の高月まな区議は、「colabo の会計に不正はなかった」から、この陳情は不採択がふさわしいと発言していました。
ただ2023/05/20 現在、審議未了になっているので、結果はわかっていません。是非とも採択してほしいものです。
8.おわりに
以上、新宿区議会と colabo の関係性について、新宿区議会の会議録を中心に見てきました。
まず一点いえることは、「colabo は共産党と一体化しているのではないか」ということです。colabo という団体がある、人助けをしている、colabo の報告書を読め、colabo の人たちはこんなことを言っている、新宿区もそうすべきだ、新宿区は colabo ともっと連携せよ、警察では問題解決にならない… 議会や委員会の場で、ことあるごとに colabo を引き合いに出している ー 暇空茜さんの「共産党と強い繋がりのある colabo 代表仁藤夢乃さん」、のづケン区議の「(colabo の活動には)政治的なものがある」は、まさに的を射た表現でした。
そんな、共産党と強い繋がりのある colabo も、2022年11月の「リーガルハラスメント」記者会見以降、世間からの風当たりが強くなり、現在では、新宿区庁舎内スペースから追い出されて第二のバスカフェ(屋内)を開いたり、代表の仁藤夢乃さんは歌舞伎町の困難を抱える若年女子の保護活動をそっちのけてジャニーズ事務所の問題に首を突っ込んだり、なんかもうよくわからないことをしています。
暇空茜さんの調査によって、若草プロジェクト、BONDプロジェクト、ぱっぷす、colabo が受託していた「若年被害女性等支援モデル事業」の活動実績そのものが虚飾であることが判明しつつあります。colabo のバスカフェが活動を縮小・停止したところで、マイナスの影響を受ける「困難を抱えた若年女子」は存在しないことでしょう。
長くなりましたが、新宿区議会編はこれで終わりになります。