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BONDプロジェクトのブログを読んでその軌跡をたどってみた 下(2011年10月~2017年1月)
1.はじめに
前回の記事では、BONDプロジェクトの2011年2月から2011年9月までのブログ記事を追い、その活動内容や交流団体を明らかにしました。今回はその続きで最終回になります。
現在進行中のWBPC問題に関係した団体や人物が現れ、締めにふさわしい内容になっています。
2.2011年10月 東京都自殺対策事業の開始
まず10月28日の記事。雑誌「季刊セクシュアリティ」の「特集 子どもの権利条約と子どもの性にて」に、橘ジュンさんの記事「キミの声を伝える~居場所を失った少女たち~」が掲載されたことを報告しています。
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そしてブログによれば、2011年10月から、東京都の自殺対策事業「リンリンRing!プロジェクト」の電話相談をBONDプロジェクトが行う、という記事が掲載されています。
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東京都の平成23年度(2011年度)「自殺対策事業」の資料を見たところ、「地域自殺対策緊急強化基金を活用した民間団体の取組支援」として、「若年世代の女性を対象とした「生きるチカラ」養成講座事業」が重点的な取組として掲げられていました。後述する平成24年度(2012年度)の資料をみたところ、「生きるチカラ再生事業」の一つとしてBONDプロジェクトの活動が含まれていました。ただし、東京都の資料を見る限りでは、「リンリンRing!プロジェクト」という名称は見つからなかったので、これは自称かもしれません。
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「生きるチカラ再生事業」については、BONDプロジェクトのブログ記事(平成23年・2011年10月29日)でも言及がありました。「生きる「チカラ」講座イベント」への参加という内容で、平成23年度(2011年度)の下期(10月)より、BONDプロジェクトが東京都の事業を行っているようですね。
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ちなみにこの平成23年度の東京都の自殺防止キャンペーン「いのち支える全国キャラバン」講演会の顔ぶれを見ると、前回のブログ(中編)でも登場した、センターライフリンクの清水康之氏、自立支援サポートセンター・もやいの湯浅誠氏の両名が登場しています。
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そしてこの清水氏ですが、平成24年度の、「自殺総合対策東京会議若年層対策分科会委員名簿」を見たところ、民間団体の分野の委員の箇所に名前が掲載されていました。
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この「生きるチカラ」事業は、翌平成24年度に、東京都地域自殺対策緊急強化補助事業として採用されていました。
その補助事業化した「生きるチカラ再生事業」のBONDプロジェクトの報告書はこちら。
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平成25年2月18日に開催された「自殺総合対策東京会議会議録」において、上記BONDプロジェクトの取組が言及されています。
ここまでの動きを追った結果、BONDプロジェクトが東京都の自殺対策事業に関わった接点として、センターライフリンクの清水康之氏、もやいの湯浅誠氏の両名の存在があることがわかりました。
また後述しますが、「有識者5人による委員会を結成し、中学生、高校生に…自己肯定感を持てるプログラムを目指しています」は大事です。覚えておいてください。
さて、平成24年度になってから、国の自殺総合対策大綱が見直されました。ポイントは下線の部分ですが、BONDプロジェクトに関係した箇所としては「自殺防止ゲートキーパー養成の促進」「国、地方公共団体、民間団体等が連携・協働するための仕組み、評価するための仕組みを設ける」あたりでしょうかね。
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この「自殺ゲートキーパー養成講座」には、この後、橘ジュンさんが講師として頻繁に登場します。全国あちこちの講座で講師役を務めていました。一例として、いくつかを挙げておきます。
こちらは荒川区。
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こちらは静岡県牧之原市。
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最後に予算について。
東京都庁のサイトに、2012年度(平成24年度)の自殺対策事業の予算資料がありました。
BONDプロジェクトが関係している事業は、「相談ダイヤル」(これがリンリンプロジェクト?)、「ゲートキーパー養成講座」、「基金を活用した自殺対策の取組」でしょうかね。
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3.2011年11月~ 戒能民江さん、生活困窮者連絡協議会
2011年11月11日のブログ記事。BONDプロジェクトの活動が、ミニコミ誌「BIG ISSUE」に掲載されたことを報告しています。
そういえば、仁藤夢乃さんのcolaboもこの雑誌と提携して、基金創設のイベント(BIG ISSUE基金)に参加したりしていましたね。
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年が明けて2012年1月の記事。「生きるチカラ講座」として、アロマセラピーの講座を開催していました。幼きイエス会のシスターも登場しています。アロマセラピーが「生きる力」に対してどのように作用するのか、私にはよくわかりません。
アロマセラピーといえば、若草プロジェクトでも、困難を抱える若年女子向けケアメニューの一つとして用意されていましたね。
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そして、2012年3月24日に「生きるチカラ報告会 ~10代 20代女性の自殺念慮調査~」が開催されています。チラシはこちら。
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登壇者がスゴイ。WBPC問題、困難女子支援法でおなじみの戒能民江さん、「ベテスダ奉仕女母の家」所属で、 同団体の婦人保護施設いずみ寮の寮長、ぱっぷす理事の横田千代子さんが登場しています。戒能さんは社会的包摂サポート支援センターの理事です。前回の記事に書いた通り、同センターの創設準備会合に橘ジュンさんが参加していたので、お互いに面識があったのかもしれません。
あと、自殺総合対策東京会議若年層対策分科会委員の清水康之氏の名前もあります。
横田さんは、後に練馬区にある同団体の施設を「BONDのイエ」としてBONDプロジェクトに提供していますね。
この「生きるチカラ報告会」について、橘ジュンさんはブログで以下のような記事を書いています。ゆくゆくは「自殺念慮実態調査委員会」とやらの結成を目指すようです。
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また3月20日のブログ記事によると、東京FMにおいて、「よりそいホットライン」開設の番組で、津田大介さんと共演していました。
さて、2012年6月25日のブログ記事によると、BONDプロジェクトのスタッフが「生活困窮者連絡協議会」の会合に参加しています。
若草ミドリさんからの情報提供によると、この「生活困窮者連絡協議会」という団体は「NPO縁パワー」の前身でした。同団体のブログによると、「縁パワー」理事長の山田育男さんは、2013年に、「抱樸」理事長で後にcolabo理事となる奥田知志さんと接点がありました。もしかするとBONDプロジェクトと奥田知志さんとの関係は、この「生活困窮者連絡協議会」「縁パワー」が仲介役を果たしたかもしれません。
4.2013年 福島みずほ議員、BOND生き方スクール
2013年3月1日のブログ記事。社民党の福島みずほ議員と橘ジュンさんが、「若年女性の生きづらさの現状」をテーマに、ニコニコ動画で会談をしたようです。
2013年当時の日本って、女子にとってそんなに生きづらかったんですかね…
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2013年10月からは、全5回にわたって、「bond生き方スクール!~いろんな生き方があっていいじゃない~」が計画・開催されています。
ブログ記事によれば、登壇者は以下の通り。
vol.1 2013. 10.13(日)緒方貴臣 氏<映画監督>
vol.2 2013. 11.10(日)荻上チキ 氏<評論家>
vol.3 2014. 1. 19(日)広瀬麻弥 氏<共生ネット スタッフ>
vol.4 2014. 3. 8(土)鈴木大介 氏<ルポライター>
vol.5 2014. 5. 11(日)雨宮処凛 氏<作家、活動家>
なんか「ものすごく左に偏っているのでは?」と思うのは私だけではないはず。LGBT法推進の荻上チキ氏、colabo擁護記事を書いた鈴木大介氏、仁藤夢乃さんと繋がりのある雨宮処凛氏。
また2013年12月19日のブログ記事では、2014年1月に開催される戒能民江さんのイベントの宣伝が掲載されています。橘ジュンさんは、戒能さんとはすっかり懇意になっていますね。その後の困難女子支援法を巡る策動の下地は、すでにこのころから出来上がっていたようです。
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5.2014年 荒川相談室オープン
2014年5月13日のブログ記事。東京都荒川区に、「bond Project@あらかわ」がオープンしました。
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前述した「自殺総合対策東京会議会議録」(平成25年2月18日)によると、地域における先駆的な取組の事例として、NPOライフリンクが荒川区の自殺未遂者調査研究事業を受託・遂行していました。このライフリンクとの縁で、BONDプロジェクトが荒川相談室をオープンできたのかもしれません。
この荒川相談室はこの後6年間稼働しています。なお集計期間は不明ですが、報告書には、165回開室したと報告されています。週3回で165回となると、55週間。1年とちょっとくらいの期間でしょうかね。
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BONDプロジェクト荒川相談室の報告書は、ここからダウンロードできます。
なお周知の通り、荒川相談室での実績も含め、BONDプロジェクトは、1つのアウトプットに対して費用を3重請求している疑惑があります。
<2023/05/13追記>
当の荒川区議会の議事録を検索したところ、BONDプロジェクトに関しては、2件の言及がありました。
まずは1件目。平成26年度定例会・11月会議 11月28日-02号(2014年度)。発言の主は、公明党の松田智子議員。荒川相談室に訪れて、橘ジュンさんと会話したとのこと。BONDプロジェクトの存在を周知して、若者世代の相談窓口の充実を訴えています。
五月から荒川区が委託して始めたNPO法人「bondプロジェクト」は日暮里駅前にあります。先日、代表の橘ジュンさんに会い、話を聞いてまいりました。
「家出少女は昔からいました。昔は、家を飛び出したら、友達、先輩などの顔見知りのところに行ったものです。しかし、今は違います。中学生でも携帯を持ち、それを通じて、顔も年齢も名前さえも知らない知人ができてしまい、困ったときにそうした人を頼り、トラブルに巻き込まれるケースが少なくないのです」と。
「bondプロジェクト」は主に女性を対象にした電話相談や相談室での対応を行っています。週三日開設し、毎週五、六人の女性から相談があるとのことです。たまに男性の方の相談もあるそうです。
開設してまだ半年ですので、まだ多くの人に知られていません。しかし、大変重要な場所と思います。広報の充実を図り、「bondプロジェクト」の存在を広く区民に周知し、若者世代の相談窓口の充実を図るべきと考えますが、区の見解を伺います。
これに対する区長の答弁は以下の通り。
若者支援の重要性は認識している、「荒川区自殺未遂者調査研究事業報告書」を作成した、その報告書に基づいて自殺をなくすための早期予防策をとる、その予防策として若年女性の支援に実績のあるNPO(BONDプロジェクト)に事業を委託し専門性の高い窓口を設置した、という内容でした。
この「荒川区自殺未遂者調査研究事業報告書」は、荒川区福祉部障害福祉課から委託を受けた「NPOセンターライフリンク」が作成したものです。やはりBONDプロジェクトが荒川相談室をオープンできた背景には、センターライフリンク・清水康之さんとの繋がりがあったとみてよさそうです。
〔区長西川太一郎君登壇〕
次に、若者世代のための相談窓口に関する御質問がございました。
区では、平成二十二年から日本医科大学病院と連携をして、全国的にも先駆的な自殺未遂者支援を行ってまいりました。さらに、未遂者の成育歴などを分析する中で、若年期の心身のバランスの乱れが大きな影響を与えることがわかり、若年世代への支援の重要性を認識し、「荒川区自殺未遂者調査研究事業報告書」において、将来の自殺を無くすための早期予防を「自殺のゼロ次予防」と位置づけたところでございます。
しかし、実際は、若年世代が自ら区の相談窓口を訪れることは、議員御指摘のとおり、稀でございまして、支援に結びつけることが非常に難しい状況にございました。そこで、区では、民間の持つノウハウの活用をすべく、本年五月に若年女性の支援に実績があるNPO法人に委託をして、より専門性の高い相談窓口を開設いたしました。
こうした事によりまして、若年世代からの電話やメールによる相談が増加してきておりまして、これまで区に繋がることが難しかった方を御支援申し上げることができるようになったと承知をいたしております。
実際に職場での悩みを親御さんやお友達にお話をして理解をしてもらえずに悩んでおられた方々が、度々、職場のお帰りに相談窓口に立ち寄ったり電話をかけてくるようになった。また、家に引きもっていた方が、食事もとれなかったという方々がこの窓口に相談するために身支度をして、一緒に食事をしたいという御希望をかなえてあげることができた。現在も様々な悩みを抱えながら、どうしてよいかわからないでいらっしゃる方がまだ多くいらっしゃると伺っております。
今後、この窓口を広く周知していくことで、若年世代の区民に寄り添った支援に結びつけるとともに、NPO法人や地域の関係機関等との連携を図りながら、若年世代の相談ネットワークの構築に取り組んでいかなければならないというふうに思っております。
具体的な御視察に基づいたり、いろいろ深くお考えになっての御提案、大変興味深く、防災運動会などはなるほどと思って伺いました。
もう1件の言及は、こちら。荒川区 平成31年/令和元年 福祉・区民生活委員会 11月13日-11号(2019年度)。発言の主は、公明党の山口幸一郎議員。BONDプロジェクトの活動が女性に偏っているのではないか、自殺者数は女性よりも男性の方が多いがその対策はどうなっているのか、という内容でした。女性だけが困難を抱えているわけではありませんので、至極真っ当な発言だと思います。
過去、残念ながら起こってしまった自殺への背景をしっかりと捉えながら、そういった中に今後の自殺を未然に防いでいく鍵があるのではないかというふうに思いますので、ぜひ今後もしっかりと背景を捉えながらの具体的な施策を進めていただきたいというふうに思います。
そして、パブリックコメントの中にもありました、特に若者世代の自殺予防事業、荒川区の中で高齢者の自殺が多いという現状もありますけれども、全体的には自殺の数は減ってきていて、その中で若者の自殺の数が横ばいであるという中では、やはりこれにも力を入れていかなければいけないというふうに思うんですけれども、この中で若者世代の自殺予防事業として、NPO法人BONDプロジェクトに委託をしているということで、パブコメの中でもそのように答えがあるんですけれども、この計画書の十ページにある自殺未遂者の状況の中では、確かに若者世代、特に自殺未遂の場合だと女性が多くて、このBONDプロジェクトを見ますと、若者世代の主に女性を対象にというふうにありまして、ホームページもちょっとのぞかせていただいたんですけれども、冒頭に十代、二十代の生きづらさを抱える女の子のための女性による支援ということで、これはこれで非常に大事かなというふうに思うんですけれども、ただ、全体の自殺者数で見ると、若者においてもむしろ女性よりも男性の方が多かったりするんですけれども、若い男性への支援という部分は、このNPO法人はどちらかというと女性に力を入れているところだと思いますので、そのあたりは支援の体制としてどんな状況かを教えていただければと思います。
これに対する本木障害者福祉課長の答弁が意味不明で、教育委員会と連携しながら取り組みを考えているという内容でした。
すると山口議員。男性の自殺対策をしっかりせい、自殺対策ゲートキーパー養成講座を受けた4000人って具体的にどんな人たち?、と質問しています。
教育委員会との連携も進めていきながら、ちょっと気になったのは、このNPO法人が女性のための女性によるというふうなところでしたので、実際の自殺者の状況は男性のほうが上回ったりするので、そういった特徴もしっかりと捉えながら、具体的な対策を進めていただきたいと思います。
最後、もう一つ質問で、パブリックコメントの中でもゲートキーパーの研修について載っておりまして、現在約四千名の方がゲートキーパーの研修を受講されたというふうなことでありますけれども、今後、さらにさまざまな対象へのゲートキーパー研修を実施できるよう取り組みも計画の中にも盛り込まれておりまして、まず現状、四千名のゲートキーパー研修を修了された方々、どのような分野の方々が多いですとか、また、それに対して今後どういった分野の方々に研修を進めていく、今までの状況と今後の計画があれば教えていただきたいと思います。
これに対する本木課長の回答は以下の通り。
今までは主に区の職員が対象で、今後は、民生委員、障害福祉サービスの事業者、教育委員会、生活指導教員、まで拡大していく旨、回答しています。
◎本木障害者福祉課長 これまでの経過で申し上げますと、主に区の職員を中心といたしまして取り組みを始めたという経過がまずございます。そういった中でも、区の職員だけではなく、例えば民生委員の方ですとか、障がい福祉サービスにかかわってやっていらっしゃる事業者の方ですとか、それから、最近では教育委員会との連携の中でも、生活指導教員を対象としたものですとか、少しずつ対象を広げていきまして、平成二十九年度からは一般の区民の方も御参加いただけるような内容ということでやらせていただいたところでございます。
今後につきましても、対象は年々広げてきている状況ではございますが、今後も、さまざま地域で活躍されている区民の方ですとか、今まではなかなかこういった研修を受けていただく機会がなかった方につきましても、さまざまな働きかけをしまして、ゲートキーパー研修の受講を進めてまいりたいと考えてございます。
<2023/05/13追記終わり>
<2023/06/03追記>
荒川区の自殺対策事業について、BONDプロジェクトへの契約書類が公開されていたので掲載しておきます。
こちらが平成29年度(2017年度)の書類。平成28年度(2018年度)の実績は良好と判断され、随意契約となっていますね。金額は346.9万円。
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翌、平成30年度(2018年度)も金額は、346.9万円。随意契約とした理由は、前回と同じ文言でした。
平成31年度(2019年度)の金額は、356.1万円。随意契約とした理由は以下の通りでした。
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<2023/06/03追記終わり>
2014年6月20日のブログ記事。BONDプロジェクトの本部が引っ越しをしています。今回は、移転先の住所は非公開となっていました。
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BONDプロジェクトについては、高額な家賃の事務所費用(住居?)を、公金で払っているのでは疑惑が指摘されています。
2014年3月15日のブログ記事。2月22日の実施した「平成25年度「平成25年度東京都地域自殺対策緊急強化補助事業『性暴力に殺される…~届かない女の子たちのSOS~』10代20代の女の子の 生と性に関する調査 報告会」…~届かない女の子たちのSOS~』10代20代の女の子の 生と性に関する調査 報告会」についての情報が掲載されています。
【活動報告】2月22日「平成25年度「平成25年度東京都地域自殺対策緊急強化補助事業『性暴力に殺される…~届かない女の子たちのSOS~』10代20代の女の子の 生と性に関する調査 報告会」…~届かない女の子たちのSOS~』10代20代の女の子の 生と性に関する調査 報告会」
去る2月22日、平成25年度東京都地域自殺対策緊急強化補助事業として、
「『性暴力に殺される…~届かない女の子たちのSOS~』10代20代の女の子の 生と性に関する調査 報告会」を開催いたしました。
報告会では、bond Projectスタッフからの街頭アンケートの報告、当法人代表 橘ジュンからの聞き取り調査の報告の他、調査にあたり発足した「性と自殺念慮実態調査委員」によるシンポジウムを開催しました。
前述した、東京都地域自殺対策緊急強化補助事業の「有識者5人による委員会を結成し、中学生、高校生に…自己肯定感を持てるプログラムを目指しています」の具体化がこちらです。
「性と自殺念慮実態調査委員」
委員長 戒能民江氏(お茶の水女子大学 名誉教授)
委員 横田千代子氏(全国婦人保護施設等連絡協議会 会長)
清水康之氏(特定非営利活動法人 ライフリンク 代表)
中野宏美氏(特定非営利活動法人 しあわせなみだ 代表)
橘ジュン氏(特定非営利活動法人 BONDプロジェクト 代表)
委員の皆様や会場参加者からの意見を参考に、今後更なるデータ集計を行った上で、調査内容は追ってご報告いたします。
ご来場いただきました皆様、「性と自殺念慮実態調査委員」の皆様、ありがとうございました。bond Projectでは引き続き、性被害と自殺念慮の実態に向き合い、活動を続けて参ります。
いやもう、WBPCの左巻アカイ旗軍団と評しても良いメンツです。一部の方からは「BONDの子分」と揶揄されている「しあわせなみだ」も登場しています。ただ、「性と自殺念慮実態調査委員」については、後続の情報が見つかりませんでした。日本財団も同じような取組をおこなっていました。
2014年3月2日のブログ記事。2014年1月26日に開催した「東京都トークイベント「深夜の街をさまよう少女たちの真実~キミの声を聞かせて~」」において、橘ジュンさんは仁藤夢乃さんとともに登壇しています。
橘さんのブログに仁藤さんが登場するのはこれが初めてではないでしょうか。
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2015年は、出演したラジオや荒川相談室の開室時間変更との連絡記事が多いので割愛します。
6.2016年 若草プロジェクト誕生
2016年8月のブログ記事。
若草プロジェクトの誕生を報告しています。
この記事によれば、若草プロジェクトの創設には、BONDプロジェクトのスタッフが相談に乗っていたようです。
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7.2017年 おしまい
このブログのラスト記事は以下の投稿でした。ポエムかな?
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8.まとめ
以上、2011年10月から2017年までのBONDプロジェクトのブログを追ってみました。
まず、BONDプロジェクトが公的事業に従事できるようになったのは、センターライフリンクの清水康之氏、もやいの湯浅誠氏の両名の存在が大きかったようにみえます。両者との接点は、中編で記載したとおり、2011年3月に始まります。
そしてその両名との出会いから、困難女子支援法推進の旗手である戒能民江さん、後のぱっぷす理事の横田千代子さんとの繋がりができました。これが2012年。
さらには「NPO縁パワー」の前身である「生活困窮者連絡協議会」を仲介役として、BONDプロジェクトと奥田知志さんとの接点が始まったかもしれません。これは2013年以降と思われます。
BONDプロジェクトの荒川相談室がオープンできたのは、センターライフリンクとの関係が強かったからのように見えます。おそらく、荒川区の自殺調査を請負っていたセンターライフリンクから推薦があったのでしょう。
橘ジュンさんと仁藤夢乃さんがイベントで顔をそろえたのは2014年1月26日のイベントでした。colaboができる前ですね。
またBONDプロジェクトのブログによると、2016年の若草プロジェクト創設に際しては、BONDプロジェクトのスタッフが相談に乗っていたとのことでした。たしかにWBPCの4団体の中で「困難を抱える若年女子」への活動歴が最も古いのはBONDプロジェクトです。戒能さん繋がりで大谷恭子さんあたりから依頼があったのでしょう。ただ、そんな古参のBONDプロジェクトであっても、WBPCで序列が2番目なのは、若草プロジェクトの「政治的な力」には及ばないからだと思います。
さて、これまでの上・中・下の記事において、BONDプロジェクトの活動内容をみてきました。やはり、BONDプロジェクトの「WBPC化の転換点」は、2011年3月の東日本大震災と、時の政権・民主党内閣にあったものと判断できます。悪夢の民主党政権、WBPCの根っこは、やはり2011年に遡ります。