不毛

不毛会議 #127

「何でもかんでも出来るって言え!もし出来なくても!」

ある日の会議。

営業スタッフから一日の出来事を報告受けていた。

この日、営業チームは
永らく続いた問題を遂に根本から解決しようと企てていたのだ。

「値段が合わないんすよ」
(社内$レートが高すぎて)

「納期が間に合わないんすよ」
(ララァの発注で工場パンパンだから)

「数量が枚数取れないんすよ」
(社内$レートのおかげで)

切実だ。

しかし、今日でそんなしがらみとはオサラバさ。
だって日本に居るのに$レートが日本の相場より高いなんて何処かの発展途上国じゃないか。

これらの現実的な課題
(全てアズナブルがすぐにでも解決できる。という意味で現実的)
にぶつかっている報告を受け
袈裟懸けに切り倒すようにした発言がこれだ。

アズナブルの中では表向き
「出来ない理由を考えるな、出来る方法を考えろ!!」
が言いたかったんだと思う。

しかし

「あくまで、俺のルールの中でな」
という意図が発想を大胆に演出してくれるのだ。
言葉だけを受け取ると一瞬正論でシンプルに全てを解決したように見える。
でも

「これとこれ、どっちが欲しい?」
「全部」
と、のたまわるようなものだ。

スタッフ達は
「我々は自力でいこう」
と静かに宣言。

色々と調べてみると独自の諸経費を入れるパーセントに過剰に利益がでる仕掛けがある事に気づく。
経営者感覚を図らずも身につけた。

つづく


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?