”Domination of Reverberation”
iPhoneをカンボジアで紛失(正確には盗難)し、購入し直したのが昨年(2017)の2月。
約1ヶ月間、携帯がない生活をしていた。
無ければないでなんとかなるものだった。(幸いというか、僕の家には固定電話がある)
新しいiPhoneを同期した時、僕のiTunesに入っていた曲が、ほぼ消えてしまっていた。
え〜、ま、いっか。
正直、車を運転していても、充電器がなければご存知かもしれないがBluetoothを使い、電話や音楽を車にペアリングしたとしても、充電の減り方が尋常ではないし、かといってシガーライターから充電の線を出してるのが何気に煩わしい。(やばい時は流石に使うが)
なので最近まで、iPhoneの中には曲はほぼ”0”だった。
しかし、作業中、そういえばこの時間にCDを読み込んで行けばいいのではないのか?という、安易な時間の有効活用をしていたのが、今回の始まりである。
夫婦ともにいまだに”CD"を持ち、かなりの我が家の面積を占めている。
ここで面白いのが私たちの夫婦の音楽の趣味嗜好で、多分私たちの見た目と真逆である。
僕はどちらかというとデトロイトメタルシティの主人公じゃないが、実は「渋谷系」や、J-ROCK、洋楽でもBlurくらいの、わかりやすい「オシャレ系」が好きで、妻はああいう見た目(仕事先の方ならわかると思うが)で、At The Drive-In、Slipknot、Korn等のゴリゴリの洋楽が好きだ。
共通なのはニルヴァーナとSUPERCAR、My Bloody Valentineとかであった。
そうは言えどボーダーレスのもので、お互いが持ってるCDを「懐かしい」と言いながら、家の中の、全ての作業中に読み込んでいた。
その時に、「あ、これ…」と言いながら、何気に鉛筆かaiの手が動く。
いや、こういう時が僕は何気に結構あるのだが、この積み重ねでできたのが今回、9月のファッションウィークに開催される、SILMO Parisからの発表となるコレクション、
”Domination of Reverberation”(残響の(支配))
である。タイトルはこの曲の歌詞の中の、「残響の支配が続く」からいただいた。
曲にインスパイアされるということは、僕は多々、ある。
むしろこの題名通り、このCDを読み込みしている時に手が止まり、あの時の情景が思い出て、そのままスラスラ出て来たもの。まさに音に支配されていた。
あの時の、あんな時あったな。
あの時、この車に乗っていたな。
あの人、そういえばあの香水の匂いだったな。
”音”とは不思議で、その時の情景や、五感を蘇らせる。
皆さんもそういう時はあるかと思う。
それの積み重なりが、今回の作品群である。
2ndに似てるところは少しあるが、あいも変わらず球型は定まっていない。
というか、定める必要があるのか。
誰がそのようなルールを作ったのであろうか。
僕が作れば「僕の作品」であることは、わかっていただけるんじゃないのか。
もっと言いたいことはあるが、それは僕がもっとこの「サングラス」の分野で認められてからにする。
インスパイアされた曲のYouTubeを引用しておきます、「あ。。」と思う方、僕と近いのでしょうね。
では、”Domination of Reverberation”、来年の1月、ミュンヘンまで公開です。お楽しみください。
あと上がって来てないものもあるので、出来上がり次第時間がある時追記していきます。
では。