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モノローグってなに?優れたモノローグを書く方法 vol.4 コンテキストを設定する

さて、前回ではヒント1として自分のキャラクターを知る際のポイントを説明しました。

今回はコンテキスト(前後の脈略)を設定することでよりよいモノローグを書くためのヒントを探っていきましょう。

2.コンテキストを設定する

  • モノローグが発生する状況を確立する

  • キャラクターをこの瞬間に導いた経緯を考える

  • 文脈によってモノローグの口調と内容が決まる

これらを念頭に置いて以下の項目をチェックしてみましょう。

  1. 状況の確立

    • 時間と場所:モノローグが行われる具体的な時間帯と場所を決定する

    • 物理的環境:周囲の環境(屋内/屋外、騒がしい/静かなど)がキャラクターに与える影響を考慮する

    • 社会的状況:公の場か私的な場か、誰が周りにいるかなどを明確にする

  2. 直前の出来事

    • トリガーとなる事件:モノローグを引き起こした直接的な出来事や会話を設定する

    • 感情の急変:キャラクターの感情状態が急激に変化した理由を考える

    • 予期せぬ展開:予想外の状況がキャラクターにもたらした影響を探る

  3. 長期的な背景

    • 物語の流れ:モノローグが全体のストーリーのどの位置にあるかを把握する

    • キャラクターの成長:これまでのキャラクターの経験や変化がモノローグにどう反映されるかを考える

    • 未解決の問題:長期にわたって抱えてきた課題や葛藤がモノローグにどう影響するかを検討する

  4. 対象者の設定

    • 聞き手の存在:モノローグが誰に向けられているか(他のキャラクター、観客、自分自身など)を決める

    • 聞き手との関係:話者と聞き手の関係性がモノローグの内容や tone にどう影響するかを考慮する

    • 想定される反応:聞き手の予想される反応がモノローグの展開にどう影響するかを検討する

  5. 文化的・社会的背景

    • 時代設定:モノローグが行われる時代の社会規範や価値観を反映させる

    • 文化的影響:キャラクターの文化的背景がモノローグの内容や表現にどう影響するかを考える

    • 社会的制約:キャラクターの社会的立場や役割がモノローグの内容をどう制限するかを検討する

  6. 口調と内容の調整

    • 感情の強さ:状況の緊迫度に応じて、感情表現の強さを調整する

    • 言葉の選択:文脈に合わせて、使用する語彙や表現を適切に選ぶ

    • リズムと速度:状況の緊急性や重要性に応じて、モノローグのペースを調整する

    • フォーマリティ:場面の公式性や聞き手との関係性に基づいて、話し方の丁寧さを調整する

  7. 内容の焦点

    • 主要テーマ:状況に応じて、モノローグで強調すべき中心的なメッセージを決定する

    • 情報の取捨選択:コンテキストに基づいて、どの情報を明かし、どの情報を隠すかを選択する

    • 伏線と暗示:将来の展開を示唆する要素をコンテキストに合わせて織り込む

これらの要素を慎重に考慮し、適切なコンテキストを設定することで、モノローグはより自然で説得力のあるものになります。また、キャラクターの動機や感情がより明確になり、観客や読者の理解と共感を深めることができるでしょう。


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映画のメトダ
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