放銃率14%→11%に下げる手牌進行
はじめに
麻雀で放銃したとき、「なんでだよ!」とか「これを掴むかあ…。」と感じることはありませんか?自分はよくあります。しかし、それで感情的になってしまっては思うツボなんですよね。一度メンタルがやられると押し引きのバランスを崩してしまい余計な放銃が増えてしまいます。
麻雀には攻撃型の人と守備型の人がいます。どちらが良いというのはなく、ある程度のバランス感覚を持っていれば個性の範囲内といえます。攻撃型の打ち手は和了回数も増える代わりに放銃リスクも増え、守備型の人は和了回数が少ない代わりに放銃リスクも減ります。
どちらが良いとかは無いのですが、おそらく理不尽な放銃が少ないのは守備型の人。単純に放銃回数自体が少ないですから。なので精神ダメージが小さく成績が安定しやすいのは守備型のほうなのかなと感じています。
本記事では、自分が放銃率を14%台から11%台まで下げるために実践した手の進め方、安全牌の抱え方、押し引きについて、「序盤」「中盤」「後半」「終盤」に分けて紹介します。細かい技術は無しにして、大まかな手牌進行や考え方を中心にマクロな視点で書いていきたいと思います。少し長めですが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
序盤の構え方(1~4巡目)
孤立牌の処理
序盤は守備を考えずに牌効率通りに進めます。基本的には孤立しているオタ風→役牌→19牌→28牌の巡で切っていきます。ただし、雀頭がない平和形の場合はオタ風の価値が上がったり、雀頭候補がありターツが揃っていると役牌の価値が上がったり、優先順位が変わる場合があるのでそこは柔軟に。
両面ターツを作る
孤立牌の処理が終われば次は5ブロックを意識します。愚形ターツが多い場合はペンチャンを払って、3~7の浮き牌を残して両面ターツを作りにいくのが有効です。両面ターツはたった2枚の牌で最大8枚の受け入れを作ることができるとても優秀な形です。両面ターツが多いほど手牌に余裕ができ、のちに安全牌を抱えやすくなるので積極的に作っていきたいです。
鳴くときに注意する事
序盤はなるべく鳴かずに立直を目指します。鳴く場合は以下のどれかを満たしている時がいいです。
①早いとき(鳴いて良形の1向聴以上)
②高いとき(3900点以上)
③安全なとき(字牌や他家の現物を抱えている)
とくに役牌を鳴いたり喰いタンを目指す場合は守備力が低下しがちなので、①~③のどれかを満たしているかどうか、慎重に判断します。
中盤の立ち回り(5~9巡目)
5巡目以降は、まだ聴牌者が出る可能性は低いものの、そろそろみんな形が整ってくる頃です。自分が聴牌すれば立直。愚形部分を鳴いて聴牌できるなら基本は鳴きます。鳴けば聴牌でも門前で6枚以上残っている良形ターツはスルー寄り。立直ができなくなるデメリットも大きいですよね。
安全牌の確保、危険牌の先処理
字牌などの安全牌を引いたら1枚は確保しておきます。5ブロックに形を決めて、のちに危険になりそうな牌は先に処理してしまいましょう。
愚形ターツが残っている場合
難しいのは愚形ターツのフォロー牌や両面変化を見て浮き牌を残すか、安全牌を残すかの選択。これは自分の手牌価値や、フォロー牌の危険度との比較になりますが、できれば1枚は安全牌を確保しておきたいです。なので、1向聴なら安全牌残し。2向聴なら1枚フォロー牌、1枚安全牌というバランスでしょうか。
安全牌を確保してしまうと聴牌を逃す可能性がでてきますが、その代わり放銃リスクはぐっと減りますし、安牌を切って押し返すことができるため、和了率はそれほど下がらないというのが体感です。麻雀は聴牌を目指すのではなく和了を目指すものですからね。
後半戦(10~13巡目)
いつ他家から立直が入ってもおかしくない魔の時間帯です。基本的には自分が聴牌すれば立直します。チーテンやポンテンも全部取ります。1向聴なら他家から立直や仕掛けが入るまでは普通に進めます。自分が2向聴以下の場合はそのまま進めてもいいですが、愚形ターツが多いときは七対子だけみてオリてしまうのもアリ。状況に応じて判断します。
先制立直を受けた場合
他家から先制立直が入れば基本的にベタオリします。ベタオリするときは立直者以外に押している人がいないか注意が必要。立直に押しているということは、それだけ押す価値があるということですからめちゃくちゃ脅威です。
オリている最中に運良く聴牌すれば追いかけ立直をするか、立直者の現物待ちで役ありの場合はダマ聴をとるか、潔くオリるか、状況によって判断します。どれを選んでも期待値的には微差の場合が多く、悪手にはなりにくいと思います。
難しいのは他家立直に対して自分が1向聴の勝負手のとき。中抜きしてオリてもいいですが、筋だけ勝負したり、通っている筋が7本以下の場合は無筋を押すのも選択肢の一つ。ただしその場合も、立直者以外に押している人がいれば、「あとは任せた!」と言って潔くオリたいところです。こちらは1向聴なのに、立直者と、聴牌しているかもしれない人を相手に戦いを挑むのはサンドバッグ状態になりかねないです。また、先制立直者の宣言牌が安全牌の場合や、内側から愚形ターツ払いをしている場合は両面待ちの可能性が高いので、押し返しよりも、少しベタオリ寄りになります。
副露ケアについて
次に副露ケアについて。他家から2副露入ればケアします。1副露でも、河が濃い場合は同様にケアしながら進めます。とくに副露者の最終手出し牌は、待ちに関連している可能性があるので注意。自分の手牌価値や副露者の打点予測を天秤にかけての判断になりますが、危険牌を掴んだら迂回するのも一考です。
2軒から副露が入った場合は、自分が勝負手でない限りは基本ベタオリします。2軒以上が戦う意思を出しているので、進めても自分が和了れる可能性は低く、また横移動で決着する可能性も高まるからです。オリている間に運良く聴牌したら基本は立直!思い切って飛び込みましょう。ただし平和のみの場合は、打点上昇に比べて、リー棒を持っていかれる代償が大きいので、2軒以上の聴牌が濃厚なのであればダマを選ぶのもアリだと思います。
終盤戦(14巡目以降)
終盤はダマ聴ケアもします。とくに自分の目からドラが見えていない場合は他家が多く持っているので、ダマ満貫を張っている可能性が高まります。2筋に当たる4~6牌を切るときは慎重に。できれば合わせ打ちをしたり、筋、壁になっているのを確認してから処理したいです。無理に和了は狙わずに、危険牌を掴んだ場合は回りながら形式聴牌を目指します。
まとめ
【序盤1~4巡目】
・守備を考えずに牌効率通りに
・鳴くのは「早い時」「高い時」「安全な時」のどれか
【中盤5~9巡目】
・字牌などの安全牌を1枚確保
・浮き牌やフォロー牌は、危険なら先処理
【後半10~13巡目】
・先制立直を受けたらベタオリ
・2軒から副露が入ったらベタオリ
【終盤14巡目以降】
・ドラが見えていない場合はダマ聴もケア
・危険牌を掴んだら回りながら形式聴牌狙い
さいごに
いかがでしたでしょうか。これが正しい手牌の進め方とは言いませんが、以前の私は放銃率が14%と高く、どうすれば放銃率を下げられるか悩んだ結果、このような打ち方に辿り着きました。放銃率を下げるための方法のひとつとして、麻雀を始めたばかりで手の進め方が分からない方や、放銃率が高くて悩んでいる方の一助になれば幸いです。
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