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雀聖から魂天になるために取り組んだ事

2022年12月に雀魂をきっかけに麻雀を始めて、このたび2024年7月に魂天に到達することができました。麻雀歴1年8か月の昇天というと順風満帆のように聞こえますが、昇天に要した対戦数はなんと4400半荘。決して平坦な道のりではなかったです。本記事では、そんな自分が雀聖1になってから魂天に到達するまでに行った勉強法や習得した技術、考え方についてご紹介したいと思います。

玉の間の特徴

まずはじめに本題に入る前に、自分が思う玉の間の特徴について伝えたい事があるのでお話します。雀豪1から雀聖3まで幅広いランクが混在する玉の間ですが、体感でいうと8割以上の対戦相手が雀豪です。そして自分がそうであったように、雀豪の方の多くは他家の副露に対する押し引きを弱点としています。リーチに対してはしっかり押し引きできても、副露に対しては価値の低い手牌から放銃してしまう。そんな方が多い印象です。つまり玉の間攻略法の一つとして、鳴いてもリーチ手順でもどちらもありそうなときは鳴いた方が刺さりやすいのではないかと思っています。同じ理由で、脅し目的の弱いリーチを打つときは慎重にしていました。玉の間のプレイヤーの多くは、リーチに対する押し引きがしっかりされているので、手牌価値が低ければオリて、勝負する価値のある手牌の時は脅しに屈せずしっかりと押し返してきます。リーチを打つときは脅し目的ではなく、できれば良形か打点が伴う本手で勝負する。これが玉の間攻略法の一つだと思います。

雀聖1時代の勉強法

雀聖1の時の勉強方法は時期によって異なりますが、実戦中心でした。段位戦80%、戦術書10%、動画10%くらいでしょうか。雀聖1の頃はまだ知らない事が多かったので本や動画で勉強する事が多く、Kindle Unlimitedで読める本やYouTubeの講座動画などを漁って観ていました。自分は将棋が趣味で、戦術書を読むためにKindle Unlimitedには元々登録していたので、そのついでに麻雀の戦術書も読んでいました。ウザクさんの何切る白緑赤青、みーにんさんの統計学の麻雀戦術、平澤元気さんの鳴き読みドリル、川村晃裕さんの麻雀勝ち組の鳴きテクニックなどがおすすめで周回して読みました。YouTubeは咲乃もこさんの魂天到達計画、朝陽にいなさんの雀聖到達計画、平澤元気さんの講座動画を中心にお世話になりました。それらで学んだことを生かして、「今日は鳴き読みと山読みを意識して打ってみよう」とか、「今日は他家のリーチ宣言牌に注目してみよう」とか目的意識を持って段位戦に取り組んでいました。

雀聖2時代の勉強法

雀聖2に上がった頃は興味のある本や動画は一通り見終わり、解説しながら打っている配信者の段位戦を観戦することが増えました。段位戦60%、振り返り10%、観戦20%、戦術書10%くらいでしょうか。特に千羽黒乃師匠の段位戦配信は対局中の思考を話しながら打っているのでとても参考になりました。観戦は他の人の打ち方や考え方を吸収するためというのも勿論ありますが、それ以外にも段位戦で熱くなった頭をいったんクールダウンさせる効果も大きかったように思います。段位戦→段位戦→観戦→段位戦というふうに、間に観戦を挟む事で熱くなった頭がリセットされて、熱続行防止になっていたように思います。

観戦の他には複合形(7枚形)の暗記もしました。複合形を覚えるのは余計な読みを省略するのに有効で、これはいい形というのを知識として知っていることでミスを減らせるのでおすすめです。全部を覚える必要はなく、まずは特に良い形(17枚待ちの5面張、14枚待ちの4面張、13枚待ちの4面張)だけでもいいと思います。

雀聖3時代の勉強法

最後に雀聖3の特に今年に入ってからは、自分の牌譜の振り返りを中心に行いました。段位戦40%、振り返り30%、サブアカや別アプリの段位戦20%、観戦10%というバランスでしょうか。サブアカや別アプリで麻雀を始めたのはこの時期でした。目的は仕事疲れで集中できていない時にポイントを溶かさないようにするための措置です。雀聖3は道のりが長く、ポイント配分も厳しいので、集中力が無い状態で打っているとあっという間にポイントを持っていかれます。そうならないように集中力を切らさずに一戦一戦丁寧に打つ、というのが雀聖3の坂を上るうえでの主な課題でした。

観戦はこれまで通り千羽黒乃師匠の段位戦配信を中心に、松本吉弘プロの段位戦配信も観るようになりました。松本プロは打点意識が高く、価値のない手を価値のある手に育て上げて押し返していくという手組みが特徴的です。自分が真似しようとすると火傷してしまいそうな高度な技術ですが、そういった選択肢もあるんだと知れたのは貴重な経験になりました。

自分の牌譜の振り返りにはMortalを使っていた時期もありましたが、試行錯誤の結果、誰かに意見を求めたい局面以外は、AIは使わないほうがいいという結論に至りました。現在のAIは総合力でいえば自分よりも圧倒的に強いとはいえ、まだトッププロの領域には届いておらず間違いもあるという事。そしてその間違いを確認する術がないという事。たとえそれが正解だとしても、人間には渡りきれないような綱渡りの麻雀になりがちな事。これらが自分がAIを使わなくなった理由です。F1レーサーのようにコーナーをギリギリの角度で攻めるような麻雀よりも、少し安全気味に打って、ミスが致命傷になりにくい麻雀のほうが自分には合っているように感じました。

自分の牌譜の振り返りは雀聖3より前にも行った事はありましたが、今回は以前までと違い、一打一打時間をかけて行いました。1半荘およそ20分から30分くらいでしょうか。丁寧に振り返りをしてみて驚いたのが、自分が思っている以上にミスが多い事。数秒考えれば気付けるようなミスを何度もしており、20半荘に1回は避けられたはずの実力ラスを取っていました。これを無くすだけでも、実際より100半荘で1300ptくらい盛ることができます。自分の弱さに愕然とすると同時に、麻雀は運ではなく実力に大きく左右されるゲームだ、自分にはまだまだ伸び代がたくさんあるんだという事に気付かされ、モチベーションも上がり集中して段位戦を打つことができました。

さいごに

というわけでこれまで色々な勉強法を試してみたり、自分の麻雀の打ち方を変えてみたりと試行錯誤を繰り返した結果、回り道もたくさんしてきたかもしれませんが、目標としてきた魂天に到達することができました。ここまで続けられたのも、雀魂段位戦に関わるポストやYouTubeでの配信をしてくださっていた皆さまのおかげです。同じ目標に向かって取り組んでいる方がいるという事実が大きな励みになりました。ありがとうございました。昇天するために取り組んだ1つの事例として、これから魂天に挑む方々の参考に少しでもなれば嬉しく思います。

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