2020年10月に読んだ本まとめ

2020年10月に読んだ本を多少の備忘録とともにまとめるやつです。


望公太「娘じゃなくて私が好きなの!?3」

年の差ラブコメに美羽が参戦して三角関係へ。
物語的な決着は綺麗につきましたが、展開的には美羽がかき回すのよりも3人で行くスパリゾート旅行のほうが比重が大きかったような気もします。
つまりどういうことかというと、この巻もサービスシーンが非常に多くて良かったです。
綾子の心情も大きな転換点を迎えて、恋愛小説としても楽しませてもらいました。
もともとこの巻までの想定だったということで、物語的にはこれ以上なく綺麗に収まっています。
それだけに4巻以降、どのような展開が待っているのか注目していきたいです。
しかしまあ、まさかスリングショットをしっかりとイラストにしてくるとは……。


山口悟「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…6」

物語が第2章に突入していった感じで、とてもおもしろかったです。
魔法省に就職したカタリナがついに仕事を始めるのですが、あるきっかけで乙女ゲームに続編があることが発覚することで事態は急展開を迎えます。
またしても破滅ルートが生まれかねない状態に陥ったカタリナの慌てっぷりは、久しぶりに見られたこともあっておもしろかったです。
新キャラのショタ枠、デューイもいいキャラをしていました。
最初から比べればそれなりに成長してるカタリナの大活躍っぷりは興奮しましたし、確実にマリアとカタリナの物語としても動き出している感じです。


野村美月「ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件3」

やったー巨乳メイドのアニスが表紙だ!
ということで前巻シャールへの恋心を自覚したアニスに対して、女装姿のグリンダとして相対しながらどぎまぎしまくる1冊でした。
と同時にアニスに嫉妬心を抱く聖羅とも、また少し距離を縮める1冊でもありました。
失踪した本物のグリンダも、相変わらず状況をかき回すだけかき回してシャールの元を去ってしまいました。
ヘルムートの態度といい何かしらの裏がありそうですが……。
ひとまず今のところは、恋する聖羅にアニス、竜樹がかわいい、に尽きますね。ギルマーは、まあ……。


成田良悟「バッカーノ! 1935-C The Grateful Bet」

なんとまるまる1冊使っての、バカ騒ぎのフィナーレに向けた準備の巻。
これまでこの作品に登場してきたオールスターが次々と集結してくる様はシリーズを追ってきた身としてはワクワクが止まりません。
いやキャラクターもこれまでのエピソードも多すぎる!
これだけ壮大に広がっていく物語もなかなか見られるものではないので、とにかく楽しみですね。
賽は投げられた、ということで、もうあとはそのすべての収束するさまを思う存分見届けたいと思います!
ということで近いうちに1935-D読まなければ……!


山口悟「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…7」

カタリナ魔法省での本格的なお仕事スタート、からのサイラスルートスタート……からの、さらに「失われた魔法」の捜索と、読み終わってみればエピソード盛りだくさんな1冊でした。
第2シーズンとも言うべき魔法省編が着実に進行しているのが感じられ、今まで以上の不安が煽られているのがとても期待が高まります。
攻略対象の現状最後のひとりとなるサイラスは、意外なギャップのある男性でおもしろかったです。
キャラクター性を深く掘る前に失われた魔法のエピソードに入ってしまったので、「人たらし」っぷりは次巻以降に期待、でしょうか?


[原案・監修]賀東 招二、[著]大黒尚人
「フルメタル・パニック! アナザー8」

旧ソ連のガルナスタン共和国を新たな舞台とし、物語もいよいよクライマックスに突入してきた感があります。
序盤こそ共和国への入国で悶着があったり、菊乃とイチャついたり、共和国側の主要人物であるソラヤやオルカンらと交流したりと和やかなムードでした。
しかし一度戦闘が始まれば一気にあちこちの陣営からきな臭さが噴出してきて、ハードな物語に早変わり。
反乱、そして戦争という避けられがちな難しいテーマを、真っ向からライトノベルに落とし込んでいるのは好感が持てます。
新生D.O.M.S.は次なる困難にどう立ち向かうのか……。


徳山銀次郎「厳しい女上司が高校生に戻ったら俺にデレデレする理由 〜両片思いのやり直し高校生生活〜」

会社の先輩後輩関係であり両片思いの上條さんと下野くんが、高校時代にふたり揃ってタイムリープするお話。
なんでこれでお互い両片思いのままなのかってくらいに好意ダダ漏れ、デレデレ全開の上條さんが可愛いので、ラブコメとしてはその時点で大勝利です。
加えてふたりが元々大人であるという点から、他の友人たちへの立ち居振る舞いにも説得力が増してて良かったです。
ラブコメとしては質が高いので、タイムリープの側面からも今後の展開に期待が高まります。
それにしても「上條透花」って名前、8割幻想殺し……いや、なんでもないです。


福山陽士「1LDK、そして2JK。III 〜夏が始まる。二人はきっと、少し大人になる。〜」

26歳サラリーマンとふたりのJKの同居生活は夏に突入。
3人それぞれに2巻で話が動き出したかと思いきや、この巻は一転しておとなしめのエピソードが多かった印象です。
夏ということで遊びのエピソードもあったりと、楽しく読むことができました。
そしてラストには物語が佳境に向けて動き出した感じも。
2JKがヒロイン枠なので仕方ないとはいえ、友梨が完全に宙ぶらりんになってるのがかわいそうすぎるので……次巻でのクライマックスには、大人組の動向にも注目ですね。


有象利路「君が、仲間を殺した数 -魔塔に挑む者たちの咎-」

壮絶な表紙とタイトルにふさわしい、ダークファンタジーでした。
主人公のスカイツは魔塔の攻略の最中に、自分が死ぬと同行していた仲間の存在と能力を吸収して生き返る能力を与えられます。
大切な友人であり仲間でもあるメンバー達と引き換えに強さを得て苦悩するスカイツを、この1巻ではさらに強烈に追い込んでいくストーリーとなっていました。
ハードな設定なだけあって読み応えがあり、とてもおもしろかったです。
続刊もあるということで、ここから先のスカイツがどうなるのか、喰った仲間たちの行方も含めて注目していきたい作品です。


山口悟「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…8」

これまで魔法省編を進めてきたはめふらですが、今回は近隣諸国の貴族や王族の集まる会合の様子を描いた王族まわりの物語。
久しぶりに幼馴染グループとのエピソードが多く、懐かしい気持ちになりました。
しかしながらこの会合の中でもトラブルに巻き込まれてしまうカタリナ。
闇の魔術とは関わりの無いトラブルかと思いきや、どうやら未だ大きな奔流の中にいるようでこれからの展開がさらに楽しみになる1冊でした。
今回カタリナの人誑しの毒牙にかかる新キャラは、なんと他国の王子様。
まだまだ出番がありそうで楽しみです。



超個人的な今月のおもしろかった作品ベスト5

第1位/君が、仲間を殺した数 -魔塔に挑む者たちの咎-
第2位/乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…6
第3位/乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…7
第4位/厳しい女上司が高校生に戻ったら俺にデレデレする理由 〜両片思いのやり直し高校生生活〜
第5位/フルメタル・パニック! アナザー8