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転職について思うこと。


私は、今年の10月で社会人3年目。
早かったような、案外たっぷり時間があったような実感としては、よくわからない。

世間では「一つの会社に3年は務めたほうがいいよ」なんて、謎の定説があるけれど。

私は現在、2社目の会社に所属している。

会社を辞めるっていうのは、なかなか大変なもので。
転職活動をして、会社が決まって、いざ上司に「辞めます」って言ったときは、自分がなにか馬鹿なことをしているのではないかという気分になった。

「やめたい」「やめたい」

とは、ことばに出しつつも。
それを人に言ってしまうと急激に現実味を帯びて、次の仕事が決まってさえいるにも関わらず、なにか向こう見ずなことをしているんじゃないか、と震えるような感覚がした。


3年も続けなかったこと。


時間が経った時にコンプレックスになったり、「辞めなければよかった…」と後悔したりするのではないか、という一抹の恐怖感があった。
私は過去に部活も2年半でやめたことがあって。それをその後何年も引きずっていたこともあり、なおさらその繰り返しのような気がしていた。
2度も同じことで失敗すると、自己肯定感はボロボロになって。
取り返しがつかないような気がした。


さいわい、今のところ、そういう悲観的な気持ちになることはない。
飛び切り給料が高いわけでもないし、かっこいい仕事というわけでもないけど、前より結構幸せだと思う。


だから、ほんとうに嫌だったら、結果論にはなるけど、会社は3年以下でやめてもいいと思っている。

ただ、なぜやめるのかと、何に向いているか、を明確にすることは大事。
時間が経つと、人は嫌なことも良かったことも、どんどん忘れる。
全部、過去に流れて。
なんとなく、「あれはあれでよかったよね~」みたいな、お気楽モードになったり、「結構いい環境だった」と、急に都合よく考えたり、「~はよかったなー」という急に隣の芝は青いみたいな考え方になったりするのだ。

私は幸運に今そこそこ満足できているけど、どんなに自己分析をして、周到に次の会社を選んだとしても、「あ、やっぱり違った」ということは、往々にしてある。
やってみないとわからないことはたくさんある。

これらのことに対処するためには、
「自分が現状何が苦しくて、なにが不満でやめるのか」
という理由と、
「自分の苦手な作業と得意な作業はなにか」
という自分という人間についての分析結果を
しっかり把握しておくべきだと思う。

私は転職の移行期間に全部これらをノートにまとめた。

そうすれば、次の職場で嫌なことがあっても、
「前の職場のほうがよかった…」なんて、幻想をみるようなことは起らない。
新しい職場が、あわなかったからと言って、前の職場を辞めたことが、間違っていたということにはならないのだ。
そして、その不満やうまくいかないことに沿って、「自分の適性」を見極めていけば、いまがもし失敗に思えたとしても、おのずと向いた職業に恵まれるのではないかと思う。


それから、3年とは言わないけれど、最低でも、どんな会社も一年間は務めたほうがいいんじゃないかな、と思っている。
3年以下でやめてもいいと言ったけど。1年未満でやめるべきではないというのが持論だ。命を脅かすような究極のブラック企業でもない限りは。


自分の経験上でしかものを語ることはできないけど。
一年目というのは、やっぱりどこか部外者なのだ。仕事の内容も習得している途中。

会社の中には、川上のことも川下のこともあるけれど、新人でいると、やっぱり目の前のことしかわからない。

なぜそんな社風になるのか、なんでそんなトレーニングの仕方になるのか。

会社の欠点ばかりが目について、その根底の仕組みや、ダメな部分が見えてこず、ただただ不満ばかりになる。
これは私がそうだったのだけど。

しかし、これが二年目になると。
後輩が入ってきて、操作する側の先輩の視点がわかるようになるのだ。
会社の仕組みも深くわかってくる。
この[不満]が、[問題点]に置き換わって、「どうしたら改善できるだろうか」と身内の視点に行ける体験は大きい。

だから、勉強だと思って。

後輩が入ってくるまでは頑張ってみてもいいと思うんだよ。

そして、いまどんなに辛くても、それはきっと学びであることには間違いがない。

自分がなんでつらいのかということは、自分の嗜好とか、大切にしたいことの裏返しだから。

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