機械原点とワーク座標原点のズレについて
こちらの記事は技能検定マシニングセンタ1級において質問いただきましたので、そちらの返答となっております。
有料設定としましたが、モチベーション維持のためで、有料部分に記事はありません。ご承知おきください。
まず、2級向けの「機械原点とワーク座標原点の修正」の記事を読んでいただき、ありがとうございました。拙い説明と汚いメモ書きですが、少しでも参考になっていれば幸いです。
1級の判断試験では、当たり前ですが、更にややこしい事になっていたようです。
詳しい問題文や数値などの情報がないので
憶測による返答となってしまうことを
ご理解ご了承ください。
質問によれば、工作物の測定値が
90度面で端より25.1mm、深さ29.9mm
270度面で端より25.3mm、深さ29.7mm
(狙い値は端より25.0mm深さ30.0mm)
X軸とZ軸のズレ量を解答するものだったようです。
芯ズレの量は旋盤作業、縦型マシニングセンタでも考え方は同じです。
例えば、旋盤で工作物(丸棒)を主軸にチャッキングして外周にて
フレをピックテストで測ったとします。
ピックテストの当たりが一番弱いところを
ゼロにして、主軸を一回転させると
最大で0.4mmピックテストの針が動きました。
この時、工作物と主軸の芯ズレはいくつか分かりますか?
外周で測ると最大0.4mmなので半分の0.2mmが芯ズレ量となります。
旋盤で四方爪チャックを使用したことがある方は
理解しやすいと思います。
実際に旋盤で芯出しする場合は針が0.4mmが0.2mmになるようにハンマーで叩いたり、チャッキングし直したり、シックネスを挟んだりして調整します。
これで主軸を一回転させると針が0.2mmを指したままになります。(理論上)
実際には一発で上手くいく事は珍しいですが。
このように最大ズレ量の半分が芯ズレ量となります。
この考え方で行くと
端より25.1と25.3で最大ズレ量(X軸)は
25.3−25.1=0.2 となって
これの半分、つまり 0.1 が芯ズレ量になります。
同様にZ軸は
29.9−29.7=0.2 この半分の0.1 が芯ズレ量になります。
上記のズレをX軸Z軸の機械座標をそれぞれ修正した場合、加工結果として予想されるのは
90度面で端より25.2mm深さ29.8mm
270度面も端より25.2mm深さ29.8mm
いずれも狙い値より外れています。
狙い値にするにはワーク座標原点を
90度面、270度面それぞれ修正します。
X軸は+0.2mm(絶対値)
Z軸も+0.2mm(絶対値)
Y軸に関してはズレがないので修正の必要はありません。
実際に出題されたものを見てみないと
どこまで真を食った内容になっているか
不安ですが、芯ズレの考え方は以上です。
もし、1級の出題された数値を覚えている方が
いらっしゃれば、ご教示ください。
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モチベーション維持のためご購入いただければ
幸いです。
以上、ありがとうございました!
ご安全に!
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