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パウパー親和の模索

パウパーの流行

 最近、第1期パウパー神決定戦が開催された。
 テーブルトップの大会にも関わらず、267名もの参加者が集まった。
 パウパーが今盛り上がっている。
 盛り上がっている理由は色々あると思うが、今回はそれに触れるのはやめておこう。
 私も以前からパウパーで遊んでいたが、禁止改訂後(好きだったエイトグや信奉者がBANされたあの日のことだ。)は全く触っていなかった。
 神決定戦を機に、親和を再度調整していたところ、改善案がいくつか見つかったので暇つぶしに見ていってほしい。

テンプレリスト

土地(19)
3《鉱滓造の橋》
3《大焼炉》
2《霧霊堂の橋》
1《山》
4《教議会の座席》
2《銀色険の橋》
4《囁きの大霊堂》

クリーチャー(11)
3《金属ガエル》
1《グルマグのアンコウ》
2《クラーク族のシャーマン》
4《マイアの処罰者》
1《マイアの回収者》

呪文(30)
3《物読み》
4《命取りの論争》
4《感電破》
3《金属の叱責》
3《勢団の取り引き》
2《血の泉》
4《彩色の星》
4《胆液の水源》
1《虚無の呪文爆弾》
2《間に合わせの砲弾》

サイドボード(15)
1《クラーク族のシャーマン》
1《金属の叱責》
3《青霊破》
2《焦熱の連続砲撃》
3《ゴリラのシャーマン》
4《赤霊破》
1《悪ふざけ》

なぜ親和はトップ16に残れなかったのか

 親和は神決定戦において、使用率が最も高かったにも関わらず、トップ16には一人も入っていなかった。
 私は2つの理由で親和は勝てなかったのではないかと考えた。
 それは「対策カードへの対策ができていなかったから」「デッキの速度がちぐはぐだったから」の2つだ。順に説明しよう。

(1)「対策カードが刺さりまくる構築だったから」
 ここで、各色別の親和対策を紹介しておこう。
 白:塵は塵に・存在の破棄
 赤:ゴリラのシャーマン・悪ふざけ・粉々
 緑:上機嫌の破壊・自然の要求・仮面の蛮人・ファングレンの匪賊
 黒:なし
 青:無効・鴉変化
 多:古の遺恨 
 親和は強力なデッキだが、対策カードはもっと強力だ。トップ16にかなりの数が進出していた「ジェスカイブリンク」は「塵は塵に」を4枚サイドボードに入れていた。
 3ターン目に土地を2枚追放されたらテンポも何もあったもんじゃない。そのまま負けだ。
 ゴリラのシャーマンや悪ふざけ、上機嫌の破壊などの1対多交換するカードも親和にとって非常につらい。
 これらのサイドボードに対し、親和はほぼノーガードだった。ゴリラのシャーマンには感電破、悪ふざけや粉々に対しては青霊破があったが、最も強力な「塵は塵に」に対しては3マナの「金属の叱責」でしか対処できない。3マナの対策カードに怯えて3マナ(即席があるので1マナの場合もあるが)構え続けていては勝てないだろう。これが一つ目の理由だ。

(2)デッキの速度がちぐはぐだったから
 二つ目の理由は簡単だ。
 以前の親和はエイトグや大霊堂の信奉者、滞留者の相棒などで速攻をかけ、エイトグや信奉者での突然死や、滞留者の相棒や処罰者での早期の面制圧でトップメタを走っていた。
 対して、現行の親和は「アグロ」ではなく「ミッドレンジ」になったと言える。
 速度が落ちた代わりに命取りの論争や勢団の取引によりハンドアドバンテージを取り、処罰者やアンコウなどの大きいクリーチャーで圧力をかけるデッキなのだ。
 にも関わらず金属ガエルや感電破などの、ミッドレンジ向きでないパーツが残されているのだ。
 0マナだろうと2/2バニラは弱いし、1マナ4点火力は強いものの、4枚入れるほどのカードではないのではないか?と私は考えた。

私の考える親和

土地(20)
2《鉱滓造の橋》
3《銀色険の橋》
4《霧霊堂の橋》
4《教議会の座席》
3《大焼炉》
4《囁きの大霊堂》

クリーチャー(12)
4《歯車襲いの海蛇》
3《グルマグのアンコウ》

2《クラーク族のシャーマン》
4《マイアの処罰者》

呪文(28)
4《物読み》
4《命取りの論争》
2《焦熱の連続砲撃》
1《喪心》
2《信仰無き物あさり》

3《勢団の取り引き》
3《血の泉》
4《彩色の星》
4《胆液の水源》
1《間に合わせの砲弾》

サイドボード(15)
3《呪文貫き》
4《青霊破》
1《焦熱の連続砲撃》
2《ゴリラのシャーマン》
1《悪ふざけ》
4《赤霊破》

各カードの採用理由

 各カードの採用理由を話して終わりにしよう。
(1)土地20枚
 パウパーには思案・定業がないため特に事故しやすい。土地はテンプレより1枚多く入れるのが好みだ。

(2)クリーチャー
4《歯車襲いの海蛇》
3《グルマグのアンコウ》

2《クラーク族のシャーマン》
4《マイアの処罰者》
 カエルは弱い。アーティファクトカウントは血の泉の方が強い。
 代わりにアンコウを超えられる海蛇をフル投入している。こいつは親和持ちの中では最強だと思っている。
 アンコウも増量した。このデッキはとにかく自分のアーティファクトをサクることが多くて、墓地がとてつもなく肥えるからだ。
 親和相手に墓地対策カードは入れないだろうという読みもある。

(3)呪文
2《焦熱の連続砲撃》
1《喪心》
2《信仰無き物あさり》

 パウパーにおける最強のドロー呪文は間違いなく信仰なき物あさりだ。
 こいつはマナフラ・マナスクを解消できるだけでなく、サイドカードを探しに行ったり、アンコウのエサを提供してくれる。
 血・トークンで捨ててもオッケー!
 連続砲撃と喪心は親和が苦手な横並びデッキに対して入れてある。不要な相手と当たったら物あさりで投げ捨てよう!

(4)サイドボード
3《呪文貫き》
4《青霊破》
1《焦熱の連続砲撃》
2《ゴリラのシャーマン》
1《悪ふざけ》
4《赤霊破》
 対戦相手は最強の親和対策である「塵は塵に」を何ターン目に撃つだろう?
 おそらく引いた先から土地や処罰者に対して連打するはずだ。そこで、3~5ターン目までであれば呪文貫きで消してしまおう。
 6ターン目以降に撃たれても気にしなくていい。とっくに場は制圧しているはずだし、土地を2枚追放されたところで3~4枚土地があれば親和は十分戦えるのだから!
 残りのサイドボードの説明だが、感電破を取っていないためゴリラ対策の青霊破を増量し、アンコウとシナジーのある悪ふざけを採用している。

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