【MAIカレッジ】トークセッション第二弾:施井泰平さん
第二弾MAIカレッジ、トークセッションのピックアップです。
今回の施井泰平さん (現代美術家・スタートバーン株式会社代表取締役)と
ゲストアートとテクノロジーの融合、AIについて深堀りするトークセッションのピックアップです。
MAIカレッジとは
MAIカレッジは、生成AIにまつわるさまざまな話題について、各界の有識者、研究者、学者、クリエイター、アーティスト、エンジニア、経営者らを呼んで話しを聞くウェビナーを多数開催する有料のWebサービスです。
MAIカレッジ:https://college.metarealai.com/
アートとブロックチェーンの革命的な結びつき
スタートバーンの始まりは、まだブロックチェーン技術が普及していない時代に設立されました。当初、ブロックチェーンにはあまり関心を寄せていなかったものの、ビットコインのような仮想通貨は以前から存在していました。しかし、スタートバンはアートの分野で何か新しいことを実現しようと考えていました。
スタートバーンのコンセプトは、アートの二次流通とアーティストへの還元を促進することでした。アート作品は通常、時間が経つにつれて価値が上昇する傾向がありますが、スタートレールと呼ばれるプロジェクトは、この特性を最大限に活用し、アーティストにとって有益な環境を提供しようとしました。
ブロックチェーン技術の登場により、アートの二次流通における課題が浮き彫りになりました。スタートバーンはこの課題に対処するためにブロックチェーンを採用し、自社のプロジェクトを外部に開放しました。これにより、アート作品の来歴や軌跡を透明化し、信頼性の高い取引を実現しました。
さらに、スタートバーンは官公庁との協力を積極的に推進しています。特に日本のものづくり産業において、スタートバーンのブロックチェーン技術が新たな産業の創出に貢献できる可能性が高いとされています。経産省との連携により、産業全体に変革をもたらす可能性が期待されています。
スタートバーンの取り組みは、アート業界におけるブロックチェーン技術の革命を象徴しており、アーティストへのサポートを向上させ、産業全体にポジティブな影響を及ぼす可能性を秘めています。
アートとテクノロジーの融合、NFTと美術業界の未来
経済産業省と文化庁は、文化産業の発展を加速させるために新しいアプローチを模索しています。具体的には、オープンなデータベースの構築と活用が検討されており、これが美術業界全体の活性化に寄与することが期待されています。
この議論の中で、アートとテクノロジーの融合が重要視され、特にブロックチェーン技術を用いたNFT(非代替トークン)が注目されています。NFTは、アート作品をデジタル化し、新しい所有権の形態を提供する革新的な手法として、アート業界に新たな可能性をもたらしています。
また、複製技術の進歩により、アート作品の価値やアウラが再定義されつつあります。アートは情報であり、デジタル時代において情報の価値が高まっていることが強調されています。
NFTはアートの未来において重要な役割を果たす可能性があり、アートは物理的な形態に限定されない新たな次元へ進化しているとの見方が広がっています。アートとは、情報としての本質を強調されつつあります。
最後に、近代美術史やアートの進化についての議論が行われ、平面性、色彩性、身体性、パフォーマンスの要素が組み合わさり、アートの多様性が示唆されました。
この対話は、アート、テクノロジー、文化産業に関する重要な視点を提供し、今後の発展に向けた示唆に富んでいます。
施井泰平さんとの対談のフル動画はMAIカレッジにご登録ください。
https://college.metarealai.com/
施井泰平さんの紹介
現代美術家であり、スタートバーン株式会社の代表取締役。また、OAC(オンライン・アート・コミュニケーション)のファウンダーでもあり、東京大学大学院を修了しています。彼は2001年に多摩美術大学絵画科を卒業し、「インターネットの時代のアート」をテーマに美術制作を始め、ギャラリーや美術館での展示と同時にオンラインプロジェクトも行っています。2014年には東京大学大学院在学中に起業し、2015年にはアートの課題をテクノロジーで解決する使命を持つオンラインプラットフォーム「startbahn」を立ち上げました。
施井泰平さんWebページ:https://taihei.org/