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「メタ心理学者とChatGPTの談話室」その一

本日の談話テーマ: 「シリコンバレー文化の原点は何?」
Today's Topic: What is the source of the the Silicon Valley culture?

最新情報: 本談話シリーズは「その180」まで配信されましたが、少しお休みをいただくことにいたします。また、近い将来配信を再開する予定ですので、乞うご期待ください。 

昨年 11 月公開後、2 ヶ月で 1 億人のユーザー登録を達成したという ChatGPT が、今、ネットで最も注目される話題となっているようです。

これは、AI (人工知能) の進化バージョンの GAI (生成系 AI) アプリで、どのような専門的で、複雑な質問をしても、「一見極めて知的に見える」回答をしてくれる、いわゆる「壁打ちアプリ」です。

「メタ心理学」メソッドを提唱している (株) オフィス北岡代表の北岡泰典の ChatGPT に対する私見は、以下で表明させていただいていますが、

https://www.meta-psychology.info/work/#faq026

北岡は、個人的には、ChatGPT 自体は、すばらしいアプリだと思っています (単に、巷で言われているように、この GAI が「シンギュラリティ」を引き起こすことはありえない、と主張しているだけです)。

その中で、北岡は、常々、過去 20 年間欧米に滞在した際に身につけた北岡自身の「世界的常識」が、国内の常識とあまりにもかけ離れていることが判明してきているので、国内の方々にも、世界、特に欧米の常識が、「現時点」で、どのようになっているか、を知っていただく目的で、北岡が独自に考えた質問群を英語で ChatGPT に投げかけて、その回答を、DeepL 翻訳アプリで日本語に翻訳した上で、紹介させていただくことにしたら、実に興味深い状況が生まれるのではないか、と思いました。

ユヴァル ノア ハラリは、その著『サピエンス全史』で、インドのムガール帝国を征服した近代大英帝国は、事前にその官吏を数年間カルカッタ大学に留学させ、インドの文化、政治その他のインド人の「マインドセット」を徹底的に理解させた上で、実際の政治的征服に取りかかった、という記述をしています。

同様に、北岡は、「侘び寂び」や「芭蕉の句」や「おもてなし」や「包装技術の繊細さ」等の「日本のよさ」を欧米人に対してアピールする際は、「井の中の蛙」的なアピールでは無視されてしまう可能性がある一方で、欧米人の頭の中を (願わくば、彼ら以上に) 知った上で、彼らと同じ波長の議論をしながら、その「トッピング」として、日本のよさをアピールしたら、欧米人からの受けは、著しくよくなる、と考えています。

この意味において、「メタ心理学者と ChatGPT の談話室」の一問一答が、世界に対する日本文化の発信において、大いに貢献することを、切に願っています。

以上のことを念頭に置いて、試しに、次の質問 (「シリコンバレー文化の原点はカウンターカルチャーですか?」) を英語で ChatGPT に投げかけたら、以下のような質疑応答となりました。

注1: 以下の質疑応答の結果ですが、ChatGPT は生成系 AI なので、まったく同じ質問をしても、毎回回答の内容が、多少なりとも、変わってくることを念頭に置いていただきたいです。

注2: ChatGPTも翻訳ができるようですが、DeepLの方が翻訳精度が高いようなので、翻訳はDeepLを使うことにしました。 

編集後記: 「メタ心理学者と ChatGPT の談話室 その20」(2023年4月20日配信)に、談話の後した発見についてコメントを載せています。参考までに、以下に引用させていただきます。

* * * * * *

本日 [「メタ心理学者と ChatGPT の談話室 その20」] の ChatGPT の回答を見てみると、どうも「全世界のビッグデータ」をプロセスした後、全方向性的 (「八方美人」的) に「最適化した、いわゆる常識的な回答」しか提供しないようです (考えてみたら、当然かもしれませんが)。

本著者のように、「未開拓地」の認識論的大地を開拓して、「イノベーティブ」と思われる独自発見をした上で、その発見について ChatGPT に聞いた場合、一応その独自な主張を「親切そうに」聞き入れてくれますが、その後に、「それはまだ常識になっていません」というスタンスの回答をもらうパターンが多いと思います。

実は、本著者自身は、このことを、それほど否定的に捉えていなくて、逆に、「ChatGPT でさえ常識と理解するような新しい哲学的・認識論的体系」を世に知らしめてしてきたい、というふうに鼓舞されます (笑)。

その意味で、本著者が「メタ心理学者と ChatGPT の談話室」の投稿を続けていくことの意義は、単に本著者の主張について ChatGPT からの「お墨付き」をもらうことではなく、むしろ、(元々何が欧米の常識であるかを認識できていない) 日本人の方々に、いったい何がこの時点の欧米の常識であり、本著者がどの常識に対してどのような異議を申し立てて、挑戦しているかの「欧米の常識 vs 本著者の主張」の構図について、「メタ心理学者と ChatGPT の談話室」の投稿の読者の方々を啓蒙させていただくことにあるのではないか、と思いました。


以下が、ChatGPT との英語の質疑応答内容です。

ChatGPT FAQ #1 (8/3/23):

Q: Is the origin of the Silicon Valley culture found in the Counterculture?

A: Yes, the origin of the Silicon Valley culture can be traced back to the counterculture of the 1960s and 1970s. During this period, many young people in the United States were disillusioned with mainstream society and traditional institutions, and sought alternative ways of living and working.

One of the most significant legacies of the counterculture was the development of a new approach to work and creativity, which emphasized collaboration, experimentation, and individual autonomy. This approach was exemplified in the emergence of the "hippie" culture, which celebrated nonconformity, personal expression, and alternative lifestyles.

These values were also reflected in the emerging tech industry, which was driven by a group of young entrepreneurs who sought to create new and innovative technologies that could transform the world. These entrepreneurs were heavily influenced by the counterculture and its emphasis on experimentation, collaboration, and individual autonomy.

This culture was further strengthened by the emergence of new technologies, such as personal computers, which allowed individuals to work independently and collaborate with others on a global scale. The growth of the internet and the World Wide Web also played a significant role in fostering the culture of Silicon Valley, as it enabled people to connect and collaborate in new and innovative ways.

In summary, the origin of the Silicon Valley culture can be traced back to the counterculture of the 1960s and 1970s, which emphasized collaboration, experimentation, and individual autonomy. This culture was further strengthened by the emergence of new technologies, which allowed individuals to work independently and collaborate with others on a global scale.


以下が、DeepL の翻訳結果 (未編集) です。

Q:シリコンバレー文化の原点はカウンターカルチャーにあるのでしょうか?

A:はい、シリコンバレー文化の源流は、1960年代から1970年代にかけてのカウンターカルチャーにさかのぼることができます。この時代、アメリカでは多くの若者が主流社会や伝統的な制度に幻滅し、オルタナティブな生き方、働き方を求めていました。

カウンターカルチャーの最も重要な遺産の1つは、仕事と創造性に対する新しいアプローチの開発であり、コラボレーション、実験、個人の自律性を強調した。このアプローチは、「ヒッピー」文化の出現に象徴され、不適合、個人的表現、オルタナティブなライフスタイルを賞賛した。

このような価値観は、世界を変えるような新しく革新的な技術を生み出そうとする若い起業家たちによって牽引された新興のハイテク産業にも反映されていました。こうした起業家たちは、実験、コラボレーション、個人の自律性を重視するカウンターカルチャーの影響を強く受けていた。

この文化は、個人が独立して仕事をし、世界規模で他者と協力することを可能にするパーソナルコンピューターなどの新しい技術の出現によってさらに強化されました。また、インターネットやWorld Wide Webの発展も、人々が新しい革新的な方法でつながり、協力することを可能にし、シリコンバレーの文化を育む上で重要な役割を果たした。

まとめると、シリコンバレー文化の起源は、コラボレーション、実験、個人の自律性を重視した1960年代から1970年代のカウンターカルチャーにさかのぼることができる。この文化は、個人が独立して仕事をし、世界規模で他者と協力することを可能にする新しいテクノロジーの出現によってさらに強化された。


思うに、たとえば、北岡が「シリコンバレー文化の起源は『西海岸文化』 (『カウンターカルチャー』と同義語です) にある」と、「たった一人」で主張しても、国内では、おそらく「犬の遠吠え」にしか聞こえないのでしょうが、「あの天下の ChatGPT」が、北岡が欧米の常識だと思っていることを、上記に引用された回答のように、裏付けてくれるのであれば、その「信憑性」が著しく高くなるのではないか、ということに気づいた次第です。

というわけで、北岡は、毎日、一問一答形式で、北岡が欧米の常識と考えているトピックについて、ChatGPT に質問して、その回答を、国内の皆さんにお伝えしていくという「極めて野心的なプロジェクト」を開始することにいたしました。

なお、北岡の質問のし方自体に「バイアス」がかかる可能性は否定いたしませんが、どのような質問であれ、ChatGPT の回答自体には、世界的に通用する極めて大きな普遍性があることは誰も否定できないであろう、と北岡は考えています。

以上、よろしくお願いいたします。


以上、本日の「メタ心理学者とChatGPTの談話」は、いかがでしたでしょうか?

北岡泰典「メタ心理学宣言」ページ: https://www.kitaoka.co/meta/

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