マーケティング「感覚」を養う
「マーケティング」と一口に言っても様々な枠組みがありますが、今回は
顧客のニーズに応えて、売上を伸ばすこと
として定義します。
自社サービスを売り込むテクニックではなく、自然に顧客側から「売ってください」と言われる仕組みを築くことです。
顧客が何を望んでいるかを察知し、適切なタイミング・適切な価格でサービスを提供すれば、自然に売れるはず…とかのドラッカーも言っています。
……とはいえ、マーケティングは知識も幅広く必要で、また時代によって流行り廃りも出て来ます。
きっちりと基礎から学ぶということであれば、骨太な本ですが、以下の2冊がおススメです。
「まずは、自身の仕事に関係するところから」ということであれば、
マーケティング「感覚」を養うところから
始めてみることをおススメします。
今回は主要な用語に注目して、"浅く・しかし本質的に" マーケティングについて考えていきます。
ニーズとウォンツを区別する
✅ ニーズ とは?
… 顧客が持っている "課題"
✅ ウォンツ とは?
… 顧客が課題解決のために欲しいと思っている "もの"
と定義します。
「顧客が何を必要としているか?」
を突き詰めていくことが必要ですが、多くの場合
△ 頭の中にある解決手段
に引っ張られて、ニーズとウォンツを混同しがちです。
ニーズと100%違うことは少ないため、ウォンツから入っても大きな間違いになることはないのですが、マーケティングの本質からは外れます。
考えているものが、ニーズなのかウォンツなのかを見極めるためには
✅ 主語が "お客様" になっているか?
✅ 文末を ”~に困っている” にして違和感がないか?
の2点で確認します。
主語はできていることが多いのですが、文末には注意が必要です。
◎ お客様が、社員の勤怠情報のチェックに困っている
◎ お客様が、見込顧客の確度上げに困っている
であれば "ニーズ" に当たりますが、
△ お客様が、システム化により勤怠情報のチェックが簡略化される
△ お客様が、確度の高い案件にだけ注力できる
であれば "ウォンツ" に当たります。
セグメンテーション→ターゲティングの順番を守る
✅ セグメンテーション とは?
… 年齢・性別・エリア等、母集団を区切っていったもの
✅ ターゲティング とは?
… 区切った中から、今回の提案の対象とする集団
最終的なアウトプットのイメージができているときほど、直接ターゲティングに行きがちです。
母集団が見えていないと、
△ ターゲット設定が甘い
△ ターゲットを狭め過ぎて、得られる利益が小さい
といったことに繋がりやすくなります。
マクロ視点でのセグメンテーションについては、総務省統計局の「経済センサス」が便利です。
CSVで落とせるので、Excelで簡単に分析が可能です。
大きな集団から区切っていけば、ターゲティングが間違っていた場合に素早く修正が可能です。
1度手元にデータを持っておくと、別のサービスについて考えるときにも使えるため、いずれかのタイミングで本腰を入れてマクロ情報に向き合ってみるのもおススメです。
※ セグメンテーションの考え方については、↓で記事にしています。
チャネルを拡大していく
✅ チャネル とは?
… 集客・販売するための "経路"
noteの有料記事やkindle出版の場合は "販売経路" は確保されているので、考えるのは "流入経路" です。
note単体であれば、
✅ フォロワー増により、見てもらえる人を増やす
noteへの流入であれば、
✅ twitterからの流入を増やす
✅ SEO対策になるワードを入れる
等が対策として挙げられます。
マーケティングの目的は、
顧客のニーズに応えて、売上を伸ばすこと
なので、いくら顧客の課題解決ができるサービスを作っても、使ってもらえなければ意味がありません。
経路は、1つである必要はありません。
複数の経路を組み合わせることで、より最終目的である "売上" に繋がりやすくなります。
一方で、チャネルの確保・拡大は絶対に必要ですが、それだけではマーケティングの本質から外れます。
「顧客のニーズに応えること」が、焦点から外れているからです。
まずは、徹底的に "顧客ニーズ" を突き詰めていくことから始めていきましょう。
最後に
マーケティングは、正解を探し続ける分野です。
文化や時代の変化により、どんどん選択肢が増えていきます。
一方でマーケティングの能力は、どんな業種・職種でも活かすことができます。
年齢が上がれば上がるほど、その傾向が強くなります。
今回は、マーケティング "知識" ではなく、マーケティング "感覚" を養うための第一歩の内容を記事にしてみました。
本記事が、これからマーケティングを学ぶ方・マーケティングを学び直す方への一助になれば幸いです。