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Black Sabbath (ブラックサバス)のベーシスト、ギーザー・バトラーの指弾きを振り返る
イギリスの誇るHR/HMバンド、ブラックサバス。HR/HMの始祖である。怪物オジー・オズボーン、リフ魔人トニー・アイオミばかりに焦点が当たるが、今回はリズム隊のギーザー・バトラーを見ていきたい。(理由? まあ、筆者もベースなので・・・。)
ブラックサバスの、ブラックサバスの、ブラックサバス。
早速であるが、ブラックサバスの1stアルバム、『ブラックサバス』より。「ブラックサバス」といえば、ブラックサバスの原点にして至高の1曲であるのは間違いないだろう。知らない人からすると訳がわからないかもしれないが、事実をそのまま列挙しただけだ。ちなみに筆者は、1st派である。
このころのブラックサバスの面々は、まだ黒魔術師みたいな格好ではない。ほら、トニー・アイオミもこの通り。普通のTシャツである。あ、でも十字架はすでにあるんだな。そしてギーザー・バトラーも絶妙にダサいロンTを着ている。
なお写真は、youtube - BLACK SABBATH - "Black Sabbath" (Official Video)より。
とんでもないポジションで弾いている!
別に彼らの服装の話をしたい訳ではないので・・・。さて、先ほどのギーザーを見ていただくとお分かりいただけるように、すこぶるネック寄りのピッキングである。
せっかくなので、2nd「Paranoid」も見てみよう。以下ご覧のように、やっぱりネック寄りである。
youtube - BLACK SABBATH - "Paranoid" (Official Video)
上記2本の映像では、ギーザーは2本指で叩きつけるようにピッキングしている。(以下、2本指といえばこのピッキングを指す。)
そのため肘のあたりの動きが非常に目立つ。(以下、赤丸部分参照。) 演奏部が見切れていたら、まるでダウンピッキングをしているのかと思えてしまうぐらいだ。肘を支点にして力を入れているのかな? 確かに、手首を固定して2本指を叩きつけるのはちょっとしんどい。
とはいえ、ずっと(アップライトのような)2本指奏法かというとそうでもないようだ。この辺は結構謎が多いようであり、ベースまとめサイトや、個人ブログを見ていてもハッキリ断言されていない。
音色もかなり歪んでいたり、ワウが掛かっていたり、ギターと音域が重なっていたりで・・・確かに、わかりにくいのである。
面白いことに、一部ではブラックサバスのダウンチューニングについても言及されている。「ギターは下げているのに、ベースは下げなくても弾ける」(つまり、ベースはオクターブ上を弾いているということだ。)
ギーザーのこだわりだろうか? まあ確かに、ギター1本のバンドだし、音域をズラした方がそれぞれが抜けてくるのかな。バランスがいいというか。
最近のギーザーは?
ちなみに近年ではそこまでネック寄りのピッキングでなかったりする。使用ベースも従来のフェンダー・プレベではなく、レイクランドのシグネイチャーモデルを使っているようだ。あのEMG仕様のやつね。まあ要するに、アクティブだから二本指でガシガシしなくても、十分にアタックは稼げるということなのだろうか? 以下の映像はプレイスルーだから、ということも考えられるが・・・。(そんなに頑張って弾いていない笑)
なおシグネイチャーピックアップ、EMG GZR PJだが、詳細は以下の通り。(イケベ楽器Websiteより引用)
ブラックサバス初期における彼の音色は、EMGの新しいヴィンテージスタイルのパッシブPタイプとPJタイプといくつかのモダンな感触によって構成され現代に甦りました。ソルダーレスになっているPセットは5本のアルニコバーとカスタムワインドされたコイルによって狙い通りのパンチと荒々しさを持ち、PJセットにおけるJピックアップはP同様に5本のアルニコバーと特徴的な2つのカスタムワインドされ、スプリットコイルによって双方のハムノイズを除去し70年代初期のサウンドを連想させており、そのパワーとボリュームは他のスタンダードなPJスタイルのピックアップよりも、驚くべきほどのサウンドバランスを出音します。
一応、BLACK SABBATH - "N.I.B." from The End (Live Video) もチェックしておこうか・・・。
The Endでは、あの特徴的なヘンテコベースソロではなく、「リフ」から始まっている。確かにベースソロなんだけどね。とりあえず、このベースソロをよ〜く見てみよう。
上の画像はピッキングの瞬間である。ええ、2本指ですね。まあ映像を止めなくてもわかるのだが、このイントロはテンポも遅いので、しっかりと2本指で弾いているのが確認できる。となると、N.I.Bは終始このテンポだし、2本指で弾いているのかな〜と思ったら。
ソロ裏は・・・あ、違う! 画像を見る限り、1本指である。まあ確かに、ソロ裏で別にそんな激しいアタック感はいらないと思うし、引っ込むところは引っ込む、というベーシストのあるべき姿を遂行している訳か。
ギーザーといい、メタリカのクリフ・バートンといい、うねりのあるベーシストのサウンドは何分謎が多い・・・。
おまけ
リッチー・ブラックモアがカメラをブッ壊したり、アンプに火を放ったりでおなじみの、74年カリフォルニアジャム。
さて、ブラックサバスはというと・・・
あれ? 白いぞ? さわやかである。笑
(・・・服装の話してるじゃん!)