「ドル円相場と○○の関係」という都市伝説②日本株価
「円安ドル高になると、日本企業は輸出に有利となるため、日本は好景気になる」と学校で習った。本当なのか調べてみた。
下図は、日経平均株価とドル円相場を比較したもの。たしかに円安のとき、日本の株価は上がっている。学校で習ったとおりだ。
最近はそうでもない。
1997年~2006年を見ると、むしろ反対の値動きをしている。円安のときに日本の株価は下がっているし、円高のときに日本の株価は上がっている。
「日本の株価はドル円相場を反映しているにすぎない」と主張したいときは、最初のチャート(2005~2015年)だけを見ればよい。
ところで、2017年以降、日経平均株価とドル円相場の相関性は小さくなったとはいえ、1年以内のスパンでみると、ある程度は相関している。
下図は2019年の1年間の値動き。
「日本の株価はドル円相場を増幅したものにすぎない」とまでは言えないにしても、もし日本株価からドル円相場の影響を取り除けば、日本株はかなりマイルドな値動きになりそうだ。
そういえば、「GPIF(日本の年金を運用する機関)や日本銀行などの公的マネーが日本株を買い支えている」というニュースを聞いたことがある。
公的マネーが日本株を買い支えることによって、日本の株式市場に市場原理が働かなくなっている。そうすると、日本株の値動きがマイルドになるということだ。
その前は、日本企業同士が互いの株式を持ち合っていたのかな。この株式持ち合いがアメリカの圧力で解消された後、今度は公的マネーが日本株を買い支えることになったという図式かもしれない。知らんけど。
§まとめ
日本は共産主義である。
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