ドゥは牝鹿のディア
録画してあるディクスの整理をせねばなぁ…と思い立ち、しばらく見てないとディスクがダメになってることがあるから、一応再生出来るかどうかを確認するか…と、端から見てる。
でもって、中には自分がそれを録ってあったことすら忘れている映画なんかもあったりするワケで。
サウンド・オブ・ミュージック(監督・ロバート・ワイズ:主演ジュリー・アンドリュース:1965年)も、まぁ、そんな映画なんですよ。
◎知らんヒトのための雑なあらすじ◎
尼僧のマリアは、トラップ大佐の家の家庭教師として派遣される。
トラップ大佐はオーストリアの海軍を退役した元・軍人で、数年前に妻を亡くしている。
トラップ家には7人の子供(長女リーズル16歳・長男フリードリッヒ15歳・次女ルイーザ13歳・次男クルト11歳・三女ブリギッタ9歳・四女マルタ7歳・五女グレーテル5歳)がいる。
子供たちは、やってきた家庭教師にイヤガラセをして追っ払っており、マリアもポケットにカエルを入れられたり、夕食の椅子に大きな松ぼっくりを置かれたりする。
大佐はウィーンに婚約者の男爵夫人(未亡人)・エルザがおり、年中そっちに出掛けていて家は留守がち。
長女のリーズルには、ロルフとゆー軍のメッセンジャーをしている彼氏がいる。
マリアは大佐が留守の間に子供たちと信頼関係を築き、すっかり打ち解ける。
ウィーンから戻った大佐は、子供たちが遊び呆けていると誤解し、マリアを責めるが、情操教育と信頼から強い絆を作っていることを知り、マリアに謝罪する。
大佐の友人であるマックスは、子供たちが婚約者を歓待するために合唱している姿を見て、ぜひとも売り出そうと言うが、大佐は一笑に付す。
マリアは、婚約者のエルザに「あなたはゲオルグ(大佐)に惹かれている」と言われて自身の恋を自覚し、トラップ邸から逃げ出す。
ここで、幕間。
修道院に逃げ戻ったマリアは、院長様に諭されてトラップ邸に戻る。
大佐は自分の気持ちが既に婚約者にないことを自覚し、エルザに別れを告げてマリアに自分の気持ちを告げる。
マリアと大佐は結婚をする。
新婚旅行から帰ってきた大佐とマリア。
オーストリアはナチスに併合され、家に掲げられていたオーストリア国旗はハーケンクロイツに変わっている。
一方、留守を預かっていたマックスは、子供たちの合唱でコンクールに出場することを勝手に決めていた。
そのことに大佐は腹を立て反対するが、口論をするヒマもなく、ドイツ海軍から出頭命令が下る。
もうオーストリアにいるのは無理だと考えた大佐は、亡命を決意。
夜、子供たちと夜逃げをしようとしていたトラップ一家は、ナチスの親衛隊に見咎められる。
咄嗟に「コンクールに出るため」と嘘をつき、一家はマックスが進行役をつとめるコンクール会場へ向かう。
ステージの上で合唱を披露した一家は、そこでマックスが時間稼ぎをしてくれた隙に、会場から逃れ出て修道院へと向かう。
院長様から国境が封鎖された話を聞き、一家はスイスの山に向かうことに決めるが、そこに親衛隊が捜索に来る。
墓地に潜む一家を、ロルフが見つけるが、躊躇したロルフは声が出せない。
そこで大佐が一緒に亡命をしないか? と誘うが、ロルフは結局、声を上げて上官に通報してしまう。
墓地から車に乗り込み、走り出す一家。
追いかける親衛隊だが、車のエンジンが掛からない。
マリアの身を案じた尼僧たちが、ナチスの車のエンジン部品を抜いていた。
一家がスイスの山を越えるところで、映画は終わる。
◎雑なあらすじ終わり◎
雑な割に、長くなった。
この映画でいちばん有名な曲は、たぶん「ドレミの歌」だと思う。
「私のお気に入り」も有名曲だけど、キャッチーなドレミの歌のほうが印象は強いんじゃないかな?
でもこの映画を見ていると、いつも薄らぼんやりと自分の意識の変遷を考える。
子供の頃、なんも知らんで「エーデルワイス」を聞かされた時、一体どんな素敵な花なんじゃろか? と、思った。
そんでもって、実際にエーデルワイスを見た時に、なんか想像とあんまり違う花が出てきたので、「あるぇ〜?」って思った。
子供だったので、歌詞の中で褒めちぎられる花への期待が爆上がり、テッポウユリみたいなドハデな花を思い描いていたんですよね。はい。
このちっこい花が、あの歌? と。
しかし大人になって、エーデルワイスに込められている想いは、花への讃歌ではなく、愛国心の象徴であることにようやく思い至り。
あのちっこい花に、失われた母国への愛を集約している想いに、ジョワっと泣けてきたりするんです。
一番たまげたのは、あの曲がサウンド・オブ・ミュージックのために作られた曲だと知った時。
てっきり、童謡とか愛唱歌みたいな、もともとあった曲だと思ってた。
そして蛇足な話だけど、エーデルワイスって曲はそれほど好きじゃない。
あと、ドレミの歌は、ミッチ・ミラー合唱団のが一番好き。