形のないものが生まれるところ
「形のないものを作ることができたら」と、ずっと思い続けているわけですが、何かを作ろうとすると、形に囚われてもしまいがちです。
それは、言葉にはならないことを伝えたくても、言葉にしてしまうと、言葉に囚われてしまうようなものと似ているのかもしれません。
それは、常に流れの中にあって、動き続け、変わり続けるものをとらえようとしても、その一瞬、その一面しかとらえられないようなものかもしれません。
形のないものを作れるもの。
形のないものを感じることができるもの。
形のないものの中に入っていけるもの。
形のないものが生まれるところ。
このところは、そんなことを感じながら、日々フライパンを作り、そんなことを思いながら、ここ数日はフライパンを売っています。
お使いいただくことで、とどまることなく姿を変えながら何かが生まれていく、そんな道具になってもらえたらと願いながら、ただただフライパンと向かい合い、隣り合っています。
日本の職人展
あべのハルカス近鉄本店 ウィング館9階催事場にて
7月4日まで出展しております。