Metal Butterflyがおもてなしセレクション2020を受賞!
私たちのMetal Butterflyが、なんとこの度「OMOTENASHI Selection 2020」を受賞しました!
まずはじめに、これまでMetal Butterfly、そして私たちNisseiに対して日頃より温かいご支援を頂いております皆様、そしてこのnoteを読んで下さっている皆様に心からお礼をお伝えしたいと思います。本当にありがとうございます。
「おもてなしセレクション」は、日本の優れた「おもてなし心」溢れる商品やサービスを世界に向け発信するアワードで、日本在住の外国人有識者による現物審査と日本人専門家によるクオリティチェックによって審査が行われ、ANA・日本郵政・日本通運・小田急百貨店・近鉄百貨店・西武そごうなど様々な企業がパートナーとして参画しています。
2015年から続くこのセレクション、今回も日本各地の様々な「おもてなし心」が感じられる素晴らしい商品がラインナップしておりますので、ぜひ一度ご覧頂けたら嬉しいです(画像をクリックするとOMOTENASHI SELECTIONのサイトにジャンプします)。
こうしたアワードを受賞するのは私自身の人生で初の体験ですが、受賞の喜びというよりはむしろ「受賞したことでよって新たな気付きを頂いた」ことに対する喜びのほうがはるかに大きいと感じてます。
外国人選定員の方からのコメントで、
「日本らしさやおもてなしの心は感じられない」
というフィードバックを複数頂きました。それは非常に率直でありがたく、また本質を突いてもいました。なぜなら私たちはそもそも「おもてなし」というコンセプトによる商品開発は一切してきていないからです。
それでも私は今、Metal Butterflyのキーコンセプトのひとつは間違いなく「おもてなし」であると思ってます。なぜなら「争わないためにオシャレに着飾る」というサプールのメッセージを体現することは私たちのブランドにとって最重要テーマであり、自分の目の前にいる人が例え誰であれ争う必要のない状態で接し、ただありのままに相手を受け入れることこそ私にとって最高レベルの「おもてなし」だと思ったからです。
(コンゴ共和国のサプール達と)
しかし極少数ではありましたが、中国人選定員の方がこのことを理解してくださってました。これは私にとって本当に嬉しいことでした。その点をより多くの選定員の方々に理解して頂けるようなプレゼンが出来ていなかったのは私の反省点です。
長い歴史を振り返ってみれば、「争う」ことや「奪う」ことは人間に標準搭載されたOSだとみなすことができると思います。そもそも誰もがこの機能を保有していて、時代背景に違いはあれどそれを拡張することによってある種の利益を得ることも可能となります。私は「Metal Butterfly」はこれらをリプレイスし得るブランドだと思っています。OSはいじれない。けれどそのエネルギーの使い方や使い道は変えられると。
争うなら、意見の違う相手とではなく昨日の自分と。
奪うなら、金品や利権や名誉ではなくオシャレで相手の視線を。
SNSで発したこんな私の言葉に対し、尊敬する先輩経営者の方が
「争う」は「競う」に 「奪う」は「与える」に
そんなコメントを寄せて下さいました。その考えに私も心から共感します。
今回の受賞を機に、あらためて私は「自分にとってのおもてなしとは何か」を考えるきっかけを頂きました。そしてまた、多くの方々から「おめでとう」という温かいお声がけを頂戴しました。私は今とても恵まれていることを心から実感しています。憎しみや怒りをエネルギーに生きていた10年前の自分とは比較しようもない程に。
そう、実は10年前の私こそ本来争う必要のない家族や他の誰かと争うことで自分を正当化しようとし、そのことで周囲の人から大切な何かを奪っていたのです。そしてそれはいつでも誰にでも起こるごく普通の日常です。今日も誰かが誰かに対して文句を言い、自分のせいではなく他人や社会が悪いと不満を漏らしている。そしてそう言う割に何も行動を起こさない。いや、起こせない。これが10年前の私です。
私はこのブランドを通して「争う」のではなく「競い合う」ことで自分を高め、「奪う」のでは「与え合う」ことが出来る世界を目指したいと本気で思っています。とはいえ金属の蝶ネクタイが一体世の中の何を変えられるのか?それは私にもわかりません。
今回の選定員の方のコメントで
「蝶ネクタイが金属である理由がわかりません」
というのがありました。ごもっともです(笑)
もし私が板金加工の会社をやってなかったら、きっと蝶ネクタイを金属で作ることはなかったと思います。しかし、サプールから衝撃を受けた町工場の二代目である私にとってみれば、とにかく自分たちの技術を駆使して蝶ネクタイを作てみたいと思い、それが完成したから今度はサプールに会うためにわざわざコンゴまで行ってしまうのに充分過ぎるだけの理由がそこにはあったというのが事実です。
私たちは今、世界一の蝶ネクタイブランドを目指しています。そのゴールのひとつとして、グラミー賞やアカデミー賞に登壇するアーティストや俳優の方々に価値を認めて頂き、ステージでMetal Butterflyを付けた彼らがトロフィーを手にしている姿を思い描いています。そして近い将来、私たちは独自のアワードを設立します。まだ世に出ていない光輝く才能が全世界に向かって羽ばたいていくきっかけになるような、あるいは困っている誰かのために率先して自分の力を注ぐことが出来る勇気ある一人の庶民を称えられるような。私が考えるおもてなしの可能性を最大限拡張するのであれば、私はビジネスが持ちうる機能の全てをそこに費やしたいと思っています。
「私たちMetal Butterflyは、おもてなし溢れるおしゃれ心で人間同士の対立減らし、give each other gentlenessな世界を目指すブランドである。」
そんな新たな定義が今回の受賞を機に私の中に生まれました。
最後に、コンゴで出会ったサプール達と、私にサプールとの出会いをもたらしてくれた大切なコンゴの友人達に心から感謝を。ありがとう!