療法:道具の有効利用と催眠導入の迅速化
●催眠道具の種類
催眠を始めた方であれば、色んな道具を持っているかと思います。
たとえば、以下の様なものが一般的でしょうか。(後半は少し変ですが)
私はマジックなどはしませんので、純粋に催眠のために使っています。
【催眠でつかう道具】
・懐中電灯
・ペンデュラム(5円玉製含む)
・ヒプノディスク
・水晶玉、ビー玉
・音叉、クリスタルチューナー
・仏鈴(おりん)、シンギングボウル
・ビートユニット(体感メトロノーム)
・絵筆
・名刺やカード
・紙コップ
・マジック、ペン
しかし、ある程度催眠誘導を繰り返していくと、道具自体にそれほど有効性は無く、導入時程度にしか使えないと感じてくるかと思います。
最近ではスマホのアプリなどでも活用できるものが増えてきました。
持ち運びなどを考慮して必要最低限で揃えたいところです。
複合道具もありますが、大別すると以下の4種と言ったところでしょうか?
【道具分類】
①光系:光を使って集中させる
②動作系:動きやリズムを使って集中させる
③音系:音やリズムを使って集中させる
④その他:目的に沿って利用する
せっかく買ったものですから、有効活用していく方法をお教えしたいと思います。最後には、実際の使い方などにも触れていきます。
●催眠導入における道具の利用
催眠導入にあたっては、どれでも使えますが、原則として基盤暗示『催眠』が、被験者に入っていることが前提です。これが無ければ催眠関係は成り立ちません。
基盤暗示が催眠にセットされている状況下であれば、催眠導入に関しては色々な本に使い方は書いてあるので、ここでは割愛いたします。
●催眠深化における道具の利用
催眠深化にあたっては、いくつかテクニックがあります。導入に際しては、単純刺激をメインに使っていくと思いますが、深化については、1つの強化刺激として使う場合があります。
たとえば、おりんや音叉、シンギングボールなどを活用していくと、長い周波をもつ音の刺激などによって、意識が内側を向き、深化が進んでいきます。ただし、これも単純に鳴らすだけではダメですね。
『あなたはこれから、●●の音を聞きます。そして、●●の音を聞くたびに、心が澄み渡り、深い催眠状態になります。』といった前暗示を活用しましょう。
●オペラント条件付け(強化)における道具の利用
条件付けには2つの種類があります。催眠療法士は、限定された時間でできる限りクライアントを、早く催眠状態に誘導する必要がありますので、オペラント条件付けには、このような道具を活用するのが効果的です。
①レスポンデント条件付け
非条件刺激に対して、非条件反応が不随意反応として現れる条件付けです。パブロフの犬がこれです。
②オペラント条件付け
ポジティブ(刺激の増加)とネガティブ(刺激の減少)の2種類によって、「強化」(反応を起こりやすくする)、「懲罰」(反応を起こりにくくする)といった行動変化を起こす条件付けです。
ちなみに、セラピールームなどが毎回同じなどの場合には、クライアントはその部屋に入ったら催眠状態になるというオペラント条件付けが、自然に身についている場合がありますので、その時はこのような工夫は不要です。
今回は、メトロノームを使った方法で、クライアントのオペラント条件付けを行っていく具体的な例を挙げていきましょう。
以降は、催眠療法士の方などが必要となってくる誘導技法ですので、必要に応じて、お読み頂ければと思います。
ご精読ありがとうございました。
【メトロノームの有効活用法】
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