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スポーツアナリストのデュアルキャリアとは?

はじめまして
METAFOOTBALLアナリスト部門担当の"Sou"です。
現在、プロのスポーツアナリストとして活動する傍らスポーツアナリストを目指す若者へのキャリアサポートをしていきたいという想いから始めた"METAFOOTBALL"の活動も2021年4月で1年が経過しました。

今回の記事のテーマは「デュアルキャリア」です。
キャリアという言葉は良く耳にすると思います。スポーツ界ではアスリートのセカンドキャリアといった表現で聞くことがあるのではないでしょうか?
では、デュアルキャリアとは何か?

デュアルキャリア」とは、人生や生涯のひとつの軸を「キャリア」と捉え、そこにアスリートとしての「キャリア」というもうひとつの軸を加えた「二重性」を示す概念です。

つまり、スポーツアナリストに置き換えた場合、特定のチームだけでなく他の現場を持つことを指します。
デュアルキャリアについて自身のオンラインサービスの中で他の現場を説明する際にいくつか挙げていますが、今回は”他チーム”に焦点を当てていきます。

デュアルキャリアの可能性を示唆

皆さんは、プロスポーツアナリストの募集要項を見たことはありますか?
国内のチームで探すと、お目にする機会はほとんどないと思います。
今回は英国3部相当にあたる”ブラックプールFC”(サッカー)の要項を見てみましょう。

【求める人材】
・PA(パフォーマンスアナリスト)の学位取得者優遇
・sportscodeでのゲームコーディングの実務経験者優遇
・アナリストとしての理論や応用知識がある
・データを視覚化したグラフィックのポートフォリオ
・コミュニケーションスキル:高
・プレゼンテーションスキル:高
【引用】
https://www.sportsanalyticslab.com/column/performance-analyst.html

チームよって求めるアナリスト像は様々だと思いますが、このチームが求めるもののほとんどがサッカーアナリスト特有のものではないようにみえます。
サッカーに限らず、全スポーツアナリストに求められる汎用的スキルを挙げているのではないでしょうか。

海外のアナリストの方を見ていると特定の競技種目だけでなく、いくつかの競技種目でアナリスト経験のある方が意外と多いように感じます。
日本ではあまり見られないことかもしれませんが、私自身複数の競技種目でのアナリスト経験があります。

スポーツ全体を見渡すと分析に対する需要はとても高まっていますが、優秀なアナリストを探すとなるとすごく大変なようです。
そこで条件さえ揃っていれば専門競技に捉われずに探してくる場合もあるとお聞きたしことがあります。

専門競技ではない種目のアナリスト活動は可能なのか?

結論から言うと、競技経験がないということはデメリットしかないと思います。しかし、本人のやる気次第でアナリスト活動を行うことは充分可能だと考えています!
このように考えている理由の1つに「コーチとアナリストの役割の違い」があるからです。
※違う機会にこれについても記事にできればと思います

デュアルキャリアとして専門競技ではない種目のアナリスト活動を行う際に最低限必要なポイントをまとめてみました。

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前提として、以下の条件が揃っている場合は上記のポイントを押さえることでデュアルキャリアの可能性が広がると考えています。
・すでに分析活動(専門種目)をしている
・フルタイムのアナリストが所属しているチームに加わる
・ヘッドアナリストの補助的な業務がメイン
・一定期間のみの活動(ヘルプ的なイメージ)

ヘッドアナリストとして専門競技ではない種目のチームで活動することはとても労力がいることだと思いますが、デュアルキャリアの一環で活動するならば少しハードルが下がるとは思いませんか?

現在、トップカテゴリーのチームではフルタイムのアナリスト以外にもインターン等で補助的な分析スタッフを抱えているのが現状です。
やはり、分析業務はマンパワーが必要な場面も多々あります。
インターンの場合は長期間でかつ、即戦力ではなく、育成する事をメインにチームに入っていることもあるので、短期間でかつ、即戦力となるアシスタントが欲しいと言うニーズはチーム事情によって必ずあると思います。
私自身、アナリストとして活動している際にそのように思い立ったことは何度もありました。

まとめ

皆さんがこの記事を読んで自身のキャリアの在り方について考えを見直す良い機会になれば幸いです。
今回は「専門競技ではない種目」という切り口で話を進めてきましたが、もちろんデュアルキャリアを考える際に専門競技を選択しても全く問題ありません。むしろ、その方が良いという方も多いでしょう。
今回は、専門的でかつ稀少な仕事を生業としているスポーツアナリストの皆さんの可能性が少しでも広がればという願いから、視野を広げた内容でキャリアについて執筆させて頂きました。
スポーツアナリストに求めらるスキルとは、スポーツやITの発展によって変化するものもありますが、不変的なスキルというのも必ず存在するはずです。
ぜひ、チャンスがあれば他競技種目の分析の世界に飛び込んでみるのも選択肢の1つに加えてみてはいかがでしょうか?

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