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➖この情熱は揺るがない➖北の大地と共に戦う北海道コンサドーレ札幌
「北海道も、コンサドーレも優しくて、おもしろくて、あたたかい。」
岩政新監督が就任会見で語ったこの言葉には、北の大地に根付くサッカー文化と人々の絆が凝縮されている。
北海道は気候や地理的条件の厳しさから、サッカーにおいて「不利な土地」とされることがある。それでもコンサドーレは、1996年に北海道初のプロスポーツクラブとして誕生して以来、この北の大地で夢を追い続けてきた。2026年には創設30周年という節目を迎える。
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岩政大樹新監督 就任会見より抜粋
岩政監督は会見でこうも語っている。
「攻撃的スタイルばかり貫き、試合に負けていたら批判の声ばかりが出て、普通はやりきれない。それをやりきれているのは、北海道の土地柄がそうさせていると思う。」
なぜ北海道という土地は、「普通はやりきれないことをやりきれる」のだろうか?
それは、この地で暮らす人々が、厳しい冬を乗り越えながら自然の中で知恵を磨き、粘り強く生きてきたからではないだろうか。
人と人との結びつきを大切にし、助け合いながら困難を乗り越える。それは北海道で育まれた誇り高き精神であり、地域社会を支える大きな力。そしてその結束力は、コンサドーレというクラブを支える情熱となり、選手達が果敢に攻め続ける力の源泉となっている。
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開場を待つサポーター
2018年、クラブ史上最高のJ1リーグ4位を成し遂げた。赤黒に染まったドームのゴール裏から響く応援の声が、選手達の背中を押す。逆境に立たされても決して諦めないサポーターの姿は、まさに「北の大地の強さ」を体現している。
それは、今シーズンの最終戦で掲げられたゴール裏の横断幕の言葉にも繋がる。
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「お前達が戦う場所に俺達は必ずいる」
北海道で暮らす人々は、厳しい冬を越えた後に訪れる春の喜びを誰よりも知っている。だからこそ、攻撃的なサッカーを貫いても、それを支え続ける。地域全体が一体となり、彼らの戦いを共に見守り、共に戦っているのだ。
そして2025年、クラブが覚悟を持ってやり続けてきたスタイルが継承され、新たに岩政監督のもと、北の大地で試されようとしている。
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コンサドーレが歩んできた道は、北海道の人々が築いてきた歴史そのもの。そして、その歩みは新たな未来へと続く。
この地の情熱と団結があれば、どんな逆境も乗り越えられると信じている。
北海道が生み出す唯一無二の強さ。それが、コンサドーレの誇りであり希望。
だから、これからも共に戦い続ける。
-END-