城ヶ島でスターリンクフレアを撮る
5月6日3時ごろにみずがめ座η流星群が極大を迎えるそうだ。
2023年に比べると、2024年は日本で観測しやすい流星群はぐっと少なそう。
貴重な機会ということで、城ヶ島に向かった。
京浜急行の三崎口行き終電に乗り、0時過ぎに三崎口駅に到着。
そのまま城ヶ島に向けて歩く。
何度も歩いた道なので、ひたすら1時間歩けば城ヶ島だとわかっているものの、
街頭まばらな暗い夜道は少し緊張感が高まる。
小網代、引橋、諸磯… ひたすら歩き続け、城ヶ島大橋を渡る。
島の東側にある第二展望台を目指すも、暗すぎる道にビビって断念。
西側の長津呂と城ヶ島灯台付近で星空を狙うことにした。
磯で三脚をセット、カメラはマニュアルモードで長秒露出。
ところが… どうもNikonのNEF形式はレンズの歪曲収差補正のデータがあり、Lightroomで現像したものを比較明合成するとモアレのような格子模様が出てしまう。
手ぶれ補正の無効化も必要だと後から気付いた。
そして温かい季節の磯は虫が多い。
特大のゲジゲジやムカデ、フナムシに蛾、蚊も出てきてなかなかに忍耐力が求められる。
何十枚か撮って合成してみたところ、流星はなかなか見つけられず。
今回はNIKKOR Z 24-120にブラックミストを付けたままで挑んだので、広い範囲を写せていない。
5月になると天の川が立ち上がる。
三崎口から歩いて、撮影を始めたのが1時半ごろ、それから撮影スポットを定めたり設定をいじったりで2時ごろに撮ったのがこの天の川。
城ヶ島からは、晴れた日には肉眼でもうっすらと天の川が見られる。
しっかりとそこに白い帯があることがわかる。
海岸から離れ、城ヶ島灯台へ。
すぐ隣が公園になっていて足場が安定している。
灯台の光が強くゴーストが出てしまった。
これだけ光の筋が縦横に走っていて、どれも人工衛星だとは…
場所を移動して、少し前まで京急ホテルがあった島の西の端の磯へ。
そこから北西の空を狙う。
レンズ補正の影響でモアレが出てしまった。
Lightroomには無効化する機能がなく、DNG変換など手間をかける必要があるとか。
北極星を入れようとすると、三崎港の強い光が入ってしまうのでフレーム外へ。
空を眺め試行錯誤しているうちに、多数の青い光が同じ方向から同じ速度で動いていることを発見した。
スターリンクの人工衛星だろうと思う。
光の通り場所を撮ってみた。
数がすごい。
途切れることなく、飛行機の離着陸のように次から次へ通過していく。
これはこれで規則性があって面白いけれど…
最後に再び東の空を。
3時45分、日の出が近付き空が明るくなってきた。
明け方に東に月が昇る。
三崎口の始発は5時過ぎなので帰り支度をし、きた道を逆に歩く。
復路は疲れのせいか少し時間がかかった。
始発に間に合わない、5時台は3本だけなので20分待ちか、などと考えながら歩みを早める。
5時、朝日が眩しい。
2本目の列車に乗れた。
往路で乗った終電と同じ、幸せの黄色い列車。
三崎口で夜を明かしたようだ。
晴れた夜空を眺めるのはリフレッシュになってよい。
いくつもの光の筋を見て、人工衛星の多さに呆れてしまった。
縦の線は、辿ってみるとみずがめ座の方向なので、流星かも? と期待もするけれど…
今回の流星群、いったいどれくらいの速度・距離で見えたのだろう。
遠くへ行きたいのです。サポート頂けたら何か撮ってきます!