wabokuさんの個展『PASTA STOCK』いってきた
こんばんは。めっそと申します。普段は社畜をしたりYouTubeで「ずっと真夜中でいいのに。」のファンチャンネルやったりです。
先日、waboku氏の個展『PASTA STOCK』行ってきました。独特なアナログ質感のポップセンスと骨太な現代アートのエッセンスが融合した世界観に圧倒されました。
そんな日の記録です。
概要
その他、撮影禁止の「クズリ念」の背景ラフ画や絵コンテ、A4サイズくらいの販売用アート、ズトカの原画、クズリ念のニラが被っているヘルメットを再現したものなどなど展示されていました。
ポップアートの個展に行ったら骨太現代アートに遭遇した
個展に赴くにあたっての行く前に目的は
などがメインでした。しかし、実際赴いたところ私のメインコンテンツはあっさり塗り替えられ、気づけば40分ほどこの展示を見るのに費やしていたのです。
連作「copy」。マジでこの連作を見るのに時間をたっぷり使いました。写真では絶対読みとれない細部がえげつなくてずっと見ていても飽きなかったです。
展示の解説文には「AI時代に生きた人間である自分が表現で差別化出来ることとしてフェティシズムを盛り込むことを意識した」といった趣旨のことが書かれており、そのコンセプトにも唸らされました。中央の人物モチーフはコピー機で複製されたように、その同一性を浮かび上がらせています。おそらく本当にコピー機で複製されたんじゃないかと、私は思ってます。そしてその周囲や上下のレイヤーには、無数の装飾的なアイディアが嵐のように様々な技法でコラージュされています。MV制作で有名な自分自身を投影したようなリズム、反復、差異、グルーヴも平面から浮かび上がるように施されています。ご自身がお好きだというファーストフードの包み紙や、ファンの方からのプレゼントの包装紙と思われるようなもの、過去のMVモチーフ、ふるさと納税でオーダーしているものの包み紙の切れ端など、作者のパーソナルな偏愛や生活や歴史と思われる素材がこれでもかというほど立体的に盛り込まれています。人間には生きた歴史や日々の生活があるけどもAIにはそれがない。AIの出力と人間の出力の差異をかなり意識的に提示しているように思いました。
そしてそのアイディアの実数が凄まじい量である上に、細部に目を配れば配るほどにその周辺との差異から生じるリズムが気持ちいい。ずっと作品を鑑賞しつつ頭を回して遊んでいました。それは現代アートの展示を見に行ったときに脳内で巻き起こる主観を駆使した遊びと全く同じレベルでした。
絵画を見てずっと遊べる。wabokuさんのコアなファン向けの個展であると認識していたものですから、コンテンポラリーアートの鑑賞を楽しめるとは思っておらず、めちゃくちゃ感激してしまいました。
クズリ念の背景ラフ画がすごすぎた
鉛筆で描かれたクズリ念の背景ラフ画もざっと20枚以上展示されておりました。wabokuさんは個人で映像を制作することはもうなくチームで制作されているそうです。ですがそんななかでも背景美術にはこだわりがあるそうで、特にクズリ念のMVではご自身で背景を描かれることにこだわったそうです。撮影禁止だったため画像を共有できないのですが、背景に描かれたオブジェクトのデザインが、無機物なのにどこか温かみがあるような質感を醸し出しており、ずとまよのミステリアスな世界観と本当に相性がいいんだよなぁと再確認いたしました。
コミュ障でもサインほしい
物販を3000円以上購入したらサインを頂けるというレギュレーションがあり、せっかくですのでポストカードやステッカーなど購入し3000円超過してサインをいただくことができました。
ここで私のコミュ障発動。wabokuさんはずっと画廊にいらっしゃったのですがもう遠慮しまくってしまいまして。、話しかけるなんぞ無理無理状態になってしまいました。俺いっつもそう、いつもそうなんだよな。「神に!ご迷惑を!おかけ!しない!絶対!そういう!所存なので!」とかいってコミュニケーションを避けて、本当は自分の心を守ってるだけなんですよね。分かっちゃあ、いるんだけど。
「サインお待ちの方いらっしゃいませんか〜」と促してくださるお優しいwabokuさんのきっかけを待って「あ!あ、あ」みたいな感じで近づき「お、お願いします!」ってガチガチに言う成人男性。そう、それが俺なんだな。キモすぎわろた。
wabokuさんが描かれたずとまよカードにサインいただきました。「我ながらいつみてもいい絵ですねー!うわ、そんな大事にお持ちいただいてありがとうございます!」みたいな感じで気さくに話してくださるwaboku氏にろくなリアクション出来ず、「あ、あう、あ!!ああ!アリガトウゴザイマス!!!」みたいな言葉しか出てこないの、もはや普通に失礼だろ、と。反省してます。
リスペクトする方に愛を上手に伝えられるように徐々にでもなりたいなぁ。wabokuさんとわいわい気さくに話されている方々を横目で見てそんなことを思いました。
また個展されると思うので、次回もとても楽しみにしています。