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毒父と結婚した私のおかあさん
おかあさんはいつも私の味方でいてくれた。
思い返してもずっと。
幼稚園の頃、雪で車が使えない中歩いて一緒に登園してくれた。
小学生のマラソン大会のとき、坂道の上で毎年声が枯れるほど私の名前を呼んで「頑張れー!!!!!!」て叫んでくれた。
ミニバスのとき、平日も休日も近くから県外まで、たくさん送り迎えしてくれた。
中学生のとき、朝練に間に合うように誰よりも早く起きてごはんを作り、学校が終わり部活と塾で夜遅くなっても毎日迎えてきてくれた。
高校に行けなかったとき、平日に外に連れ出してくれて一緒に公園に行った。
思い返すといつも私の味方でいてくれたおかあさんがいる。大好き。愛してるよ。いつもありがとう。
地元の県から一度も出たこともないおかあさんが、その歳で、私について上京してくることがどれだけ大変なことだったか。どれだけの決意だったのか。考えただけで涙が出る。
でもね、どうしてもおかあさんをゆるせないことがある。
それは私を産んだこと。そして父と結婚したこと。離婚しなかったこと。
「なんで産んだの?」と聞いても、明確な答えが返ってきたことはない。いっそ「老後の介護要員がほしかった」とでも言ってくれれば恨むことができるし、「産んでごめんね」って言ってくれれば心は軽くなるけど。母の立場として、おかあさんのきもちとして、それはできないんだろう。
まあきっと、「○人目がいたら楽しそうだから」とか「もう1人子どもがほしい」とかそんな感じなんだろう。
本当子どもの人生ってなんなんだろうね。親が楽しむための道具じゃないのに、人間の子どもも犬も猫も完全に親の都合でしかないんだよ
だから私はおかあさんをゆるすことができない。
私という存在を大嫌いな父と一緒に創造したことを想像しただけで吐きそうになる。
でも、ずっとずっと生まれたときから今まで、どんなときでも誰よりも私の味方でいてくれて、他のどんな母親にもない部分を持った素晴らしい母親だって思ってるから、憎むこともできない。
やっぱり…おかあさんが大好きで愛してるんだ。
きっと一生ゆるせないところもあるけど、私はおかあさんの元に生まれてくることができて幸せだし、おかあさんの娘に生まれて幸せだよ。
ガチで生まれたくなかったけど!(笑)
生まれてしまうなら、おかあさんのところでよかった。苦しみを分け合えるのが、おかあさんでよかった。喜びを分かち合えるのが、おかあさんでよかった。
私はまだまだ、親に対しての憎しみやゆるせない気持ちと、感謝や申し訳なさなどの気持ちのバランスがとりきれなくて、不安定で。
どうしたらいいか分かんないけど、それでも少しずつ向き合って一歩ずつ進んでいきたい。
その伴走者が、おかあさんで幸せだ。
いつもありがとう。おかあさん。愛してる。
これからも、私の妹でありおかあさんの娘であるわんこたちをいっしょに守っていこうね。
これからもよろしくお願いします。
産んでくれてありがとうとは言えない。
だからこの言葉をおかあさんに送りたい。
産まれてきて一緒にいられるのがおかあさんで本当によかった。おかあさんが私のおかあさんでよかったよ。
私が苦しんでるときいつもそばにいてくれるおかさん。おかあさんが苦しいときは今度は私が支えてあげられるよう、もっと成長するからね。待っててね。