盲腸大変だった記録
先日生まれて初めて入院というものを経験した。多分自分の人生においてだいぶ重大事件だったと思うし、衝撃的だったから書き残しておく。入院に至るまでの経緯など詳しく書いてもいいかなとも思ったが、とてつもなく長くなりそうだったので今回の入院で感じたこと、入院の主な理由である急性虫垂炎(俗に言う盲腸)の処置関することなどを中心に綴ろうと思う。
①盲腸ってなに?
病状についてや盲腸の位置についてなどは詳しくかつ正確に書いている病院のサイトなどがあると思うから詳しい説明は省くが、とりあえず「右下腹部がめっちゃ痛くなる病気」である。病状が酷いと腹膜炎など他の病気に繋がり最悪のパターンもあるらしい。私の場合、朝起きたときはなんともなかったが、朝ご飯を食べた後からいきなり右下腹部が痛くなり体をくの字に曲げてようやく歩けるような状態だった。これまで経験した「お腹が痛い時」はしゃがめばちょっと楽になる、体育座りなら楽などと体勢によって痛みが緩和される感じがあったが、とにかくどんな座り方でも辛かった。寝っ転がるにもお腹が痛くて足を伸ばせず、膝を立てている状態でないと無理という感じ。ただ、どうやら典型的な盲腸の痛みはお腹全体が痛い→徐々に右下腹部に痛みが移動という感じらしく、私のように初めから右下腹部が痛いということはあまりないらしい。あと微熱も出るそうだが、私は熱の症状はなかった。私が実は下腹部で盲腸以外の症状も起こっていたことも、典型的な症状ではなかった理由の一つかもしれないが、案外病状は個人差があるんだと思った。ちなみに盲腸は遺伝性らしいので、親族で盲腸になった人がいる場合は気にしておいてもいいかもしれない。(私の場合は祖父が盲腸になっていた。)
②どんな治療をするの?
これは病状にもよるが、私は手術ではなく抗生剤で炎症を抑える治療になった。点滴で数時間ごとに抗生剤を入れられ、抗生剤で胃が荒れないよう胃薬も摂取するという感じ。サイクルによっては夜中の2時や4時に点滴交換ということもあったため、夜勤の看護師さんに頭が上がらない…。入院した日やその翌日は体を起こすことなどお腹に力がかかることがとにかく痛くてベット脇の柵を握りしめないとできなかったが、抗生剤の投与によりできることが日に日に増えていくことを実感し、薬ってすげ〜と思った。私は入退院の日も含めて5日間の入院+1週間の自宅療養(抗生剤を飲む)+経過の診察を経てようやく仕事復帰が可能になるというスケジュールになり、約2週間仕事を休むことになったので、自分の想定より回復に時間がかかって驚いた。ただ、今回は抗生剤で病状を落ち着けただけにすぎず、虫垂が残っている以上再発の可能性は残っているので今後手術をして摘出することも検討している。ちなみに私が退院する頃に中居くんも盲腸でお休みとのニュースが出てめっちゃ応援したい気持ちになった。
③大病院に行くまでが大変
私の場合、右下腹部の痛みが出た時に辛うじて歩くことができたのでまず地元の胃腸科クリニックに行った結果、かなり大変な1日になった。行動ルートとしては
①胃腸科クリニックに行く
②病名を確定させるためにCTを取ってきてほしいと言われ、タクシーで別の個人病院まで移動
③CTの結果を持ってまた胃腸科クリニックにタクシーで戻る
④胃腸科クリニックで対応しきれないため大病院への紹介状を渡されタクシーで大病院まで移動
…という感じ。これ絶対1人じゃできなかった。たまたま母が予定をずらして同行してくれたからよかったけど1人だったら絶対途中で倒れて救急車コースだったと思う。一人暮らしの人で私と同様「辛うじて歩ける」レベルの痛みの人は1人でこのルートを辿ることができるか否か考えて無理だと思う場合は(現在のコロナの状況的に救急車ってなかなか呼びにくいものかもしれないが)救急車を呼んでしまってもいいかもしれない。いっそのこと痛すぎてのたうち回るくらいの方が判断がしやすいってこともあるのかもしれないな…入院してからの手続きも荷物を持ってくることも私1人じゃ何もできなかったと思うし(痛みで正常な判断ができなかったと思う)すぐそばに頼れる人がいるってマジ重要だと実感した。
③入院生活について
とにかく暇。体を起き上がらせるのが辛かった時はそもそも何もできないし、スマホだけだと限界が来る。病院によるとは思うが、私の入院していた病院はどの患者も原則面会が禁止されてたのでしゃべる機会も少なかった。同じ階に入院している患者同士も会話はあいさつ程度という感じ。私は途中で着替えと共に本を差し入れてもらったが、小説4冊くらい読破したレベルには暇。wifiも病院内の限られた場所でしか使えないことになっていたので、文字を読むことがあまり好きでない人はクロスワードパズルの本とか持ってこないと段々虚無になってくるのではと思う。あと他に入院生活で持ってきてよかったと思うものとしてはこんな感じ。
①タオル複数本
これはシャワーを浴びる際に役立った。私は病状が落ち着いてきた3日目からシャワーを浴びる許可が降りたが、病院はタオルの貸し出し等はしていない、かつ干す場所がない。というわけでマフラータオル程度のサイズで乾きやすいちょっと薄手のタオルを重宝した。3本あったら髪を拭くのも困らないし十分だと思う。ちなみにドライヤーは貸してもらえた。
②コイルポニー
私はたまたま入院した日の朝髪の毛のことを気に掛ける余裕がなくてコイルポニーで入院することになったが、これが案外便利だった。病院では当然ヘアアイロンなんてかける余裕がないからボサボサの頭をごまかすためにずっと髪を結んでいたが、コイルポニーはキツく結べない分髪への負担が少なく楽だったように思う。お風呂に入った後も髪ゴムが濡れて結べない…的なことがなくて便利だった。何回か使用して伸びたコイルポニーはドライヤーなどで温めると元に戻ります。
③前開きの長袖パジャマ
病院は温度が調整されているので暑いということは基本的になかった。長袖をちょっとめくって七分にしているくらい(点滴のために袖をめくっておかなきゃいけないのもあり)が丁度良いという感じ。前開きでない服でも過ごせるが、なんだかんだ検査や着替えの際に前開きが便利。私はたまたまこのタイプのものを持っていたが、今後も念の為2着ほどこのタイプのパジャマを持っておくようにしようと思った。
④まとめ
入社して3ヶ月(配属されて1週間とちょっと)で入院という状況に「エッどうしよ……」という気持ちや焦りがないかと言われると嘘になるが、必要な休養期間だったのだと思うようにしている。(会社復帰マジで怖い。)でも今考えれば色々ラッキーなタイミングだったと思うこともある。例えば通勤途中で痛みが発症しなくてよかった、たまたま母が休みでよかった、夏休み前で会社も迅速に対応してくれる時期でよかった…など。これまで超健康人間として生きてきた自分もこんな事態になる可能性があるということも知ったし、この機会に会社の病休の制度についても知ることができた。何はともあれ前向きに捉えていきたいと思う。あと盲腸って「漫画やドラマの登場人物がなりがちなやつ」だと思っていたけど、メディアに反映されるほどポピュラーな病気であるということも実感した。これを読んでいる人の中にどれほど盲腸の因子を持っている人がいるかわからないし、予防しようと思って予防できる病気でもないが、右下腹部の激しい痛みを覚えた場合は入院の可能性を頭に入れた上ですぐに病院に行ってくれ!!!とにかくこの記事を読んでくれた人の今後の健康を祈っております。
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