「体にフィットするソファ」を語らせてほしい。少しだけ。
「無印で店員してそうな顔だね〜!」って100回言われてきた人生です。まさに学生時代はMUJIアルバイターでした。むしろバイトリーダーでした。(無印良品栄アネックス店オープニングのみんな、げんきー?めちゃめちゃ前だけど)
体にフィットするソファ
体にフィットするソファが好きです。
ソファの置き方で全身をがっつり沈み込ませてお昼寝できたり、背中全体を預けて読書や映画鑑賞に最適なスグレモノ。最近はミニサイズもあります。
ソファのデザインは、デザイナーの柴田文江さん。
2003年から発売されているこちらの商品、誕生秘話ってご存知でしょうか?
13年くらい前の昔、コンセプター坂井直樹さんのポッドキャストに、柴田さんがゲストにきてたときの記憶です。
誕生秘話
台風の日に、たまたま生まれたデザインなのだとか。
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柴田「台風で外に出られない日に、手縫いで小さく試作品をつくっていたんです。何気無しに別々の生地を縫い合わせたら、異なる生地の感触がヒントになって…。そのとき、体にフィットするソファは誕生しました。」
坂井「なるほど。頭より手が先に動いて、このデザインが生まれたんだ。」
柴田「まさにそうです。手が勝手に動いてデザインしてくれた、と言いますか。」
坂井「面白いね。意志とは別に手がつくったデザイン。天気が良かったらこのヒット商品は生まれていなかったんだね。」
柴田「そうかもしれません、笑」
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なんて会話。
デザイン最前線の人たちの会話を聴いて「手が勝手に動いてデザインしてくれた」ってなんかカッッッケ〜〜〜!!!って興奮した私でした。上京したての25歳ド文系出身の私。画面の小さなiPod(第5世代)に入れたビデオポッドキャストで。
2020年現在
13年経った今もこの誕生秘話、あらゆる場面で披露してます。
飲み会、イベント、打ち合わせ、あらゆる場所で。特に「商品・ものづくり」とか「デザイン」とか「発想法」とかが近しい話題になったとき。
<例文>
水谷「頭ばかりで考えずに、手を動かしてたら自然と結果につながることってありますよね。そう、無印良品の体にフィットするソファ、あれが生まれたきっかけって知ってます?あれ実は台風の日に…」
こんな感じです。コツは「あ、いま思い出したんですけど」って雰囲気で話しはじめるのがクールです。今なら「ステイホーム」って単語も散りばめたらもう最高。13年間使い倒してるエピソードとか気づかせちゃ絶対ダメです。
話すと結構な確率で「ほうほう。へ〜。なるほど〜。」って思ってもらえます。ぜんぜん伝わらないこともあるから気をつけて。でもあわよくば「このひとできるな〜。」って印象も与えることができます。何ひとつ自分は実績ないのに。たぶん何か名前がついてるテクニックとかじゃないかな。知らんけど。
さっき話した坂井直樹さんのポッドキャスト、覚えてる方いません?
残念ながらかつてのポッドキャストリンクは既になくて、記憶を示す根拠もみつけられていません。細かいところ間違ってたらごめんなさい。docomoがそろそろ反撃してたころ、原宿のauスタジオで収録してたビデオポッドキャストです。覚えてる人いたら握手です。
iPodのカリカリ音に想いを馳せて。
またどこかで「体にフィットするソファ」誕生秘話を語らせてほしい。少しだけ。
(おわり)