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ヒロシかアクション仮面だったら楽に掴めてたかもしれない(ツアー日記4日目)

はじめまして!
KASHIKOI ULYSEESでベースを弾いてるJPです。

「JP」でジンパチと読んでください。横浜育ちです。京都、東京、ヤンゴンなどを転々とした後、2020年から滋賀に住んでいます。ベイスターズファンです。

バンドの練習は京都なので、滋賀から電車で1時間半くらいかけて京都まで通っています。往復3時間ですが、この時間に少し集中して本を読んだり、考え事をしたり、腰が重かった事務作業をしたりと、僕にとっては良い時間です(帰りはだいたい酔っ払ってますが)。

僕の住んでる街、雪の日


好きな食べ物は蕎麦とビール、好きな季節は夏です。暑ければ暑いほど良いです。自己紹介がてら、先週朝4時に路上でカップ麺食ってた時の写真を載せておきます。

人間のコミュニケーションは視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%を占めるらしい。つまり、悲しい哉、記事の中身よりも写真が大事ということ                


今回のツアー日記は豪州ツアーの宣伝と「みなさん、レコード売ってますよ!1枚どうですか?」企画も兼ねているということで、どんなこと書けばいいのかなと色々考えていたところ、Jacob Collierのライブを見た時に彼がMCで放った一言を思い出しました。

“Music is not notes, rhythm, lyrics but are hearts and human nature of the players.“「音楽というのは音符でもリズムでも歌詞でもなく、演奏者のハートや人間性のことです。」

Jacob Collierほどの音楽を知り尽くし、楽器を操り尽くした人物が辿り着くのは結局そこなんだと、ハッとしてグッときた覚えがあります。


ということで、メンバーの人間性を知ってもらう記事にしようかなと思います。そんな人たちがどんな音を出してるんだろうと興味を持ってレコードを手に取ってもらえると冥利に尽きます。

以下、
1.僕と“ユリシーズ“
2.ユリシーズメンバー他己紹介
の2本立てです。

どうぞ最後までお付き合いください。

そしていつもの缶コーヒー1本の代わりに投げ銭をしていただけると、すごく嬉しいです(でも水分はしっかり取って!)

1.僕と”ユリシーズ”


僕がKASHIKOI ULYSEES(賢いユリシーズ)に入ったのは2022年の正月のこと。

ここ10年くらい毎年正月に京都のosamuosanai君の家でユリシーズに縁のある仲間が集まる忘/新年会が催されていて(歴代のユリシーズにはたくさん関わってきた人がいて、トライブみたくなっている。そいつらがかわるがわる現れては、好き勝手に飲み食いして喋って笑って帰っていくのがこの忘/新年会である。みんなの頭には、とんでもない金儲けのアイデアやメチャクチャ笑えるギャグ、新しい歌、かまいたちのような切れ味のリリックなど色んなものが次々に降りてくるんだけど、帰る頃には何もかも忘れてしまっていて、「まあ、でも今年もなんかうまいこといきそう」という感覚だけを抱えて家路に着くという、中毒性のあるパーティーだ。)僕は東京に住んでいた頃から例年京都のユリシーズ忘/新年会で年越しをしていた。

その時のおせち、ウマすぎる

2022年の正月はosamuoasanai君が新しくムスタングを手に入れたということで(最近のライブで使ってる赤いギター)どんな音か聞いてみようという話になり、その時居合わせたメンバー(osamuosanai,fujico,KOME,illbull,僕)で河原町今出川のスタジオスーに向かった。ムスタングはすごく調子が良くて、信号を全部無視して追いかけてくる無数のパトカーを全部まいて、そのまま河原町通りを南へ南へと走り出していきそうだった。だって、どの赤信号よりもどのパトランプよりも赤いムスタングだから。

実物、音も見た目も美しい

猛スピードで遠ざかろうとするムスタングを見送りながら、ドラムのフジちゃんがこっちを振り返って「JP君、ユリシーズでベース弾かない?」と言った。ああ、そうだよ、この時を俺はずっと待ってたんだよ!と思った。

しばらくして全パトカーをまき切ったムスタングが戻ってきて、地下にあるスーのLスタジオめがけて白煙をあげながら停車した。スタジオはめちゃくちゃに壊れ、配管やケーブルが剥き出しになっていたるところから水が吹き出して湯気が上がり、まるで落盤した採掘坑みたいになっていたが、新品のムスタングには傷ひとつなかった。

コンバーチブルの扉があいて、中から出てきたOsamuosanai君がフルフェイスのヘルメットを脱ぎなら「このメンバーでユリシーズを再始動したいと思います」と言った。それから彼は耐火性のNomex繊維でできたレーシーングスーツを脱ごうとしたが(左の胸にはクレヨンしんちゃんのチョコビの協賛のロゴが入っている)、背中のジッパーまで手が回らずウンウンと苦しそうに手こずっていた(ジッパーの先にはぶりぶりざえもんのフィギュアのキーホルダーがブラブラしていたけど、少し寸が短くて指が届いてなかった。ヒロシかアクション仮面だったら楽に掴めてたかもしれない)。

こんな感じのやつ

スタジオ来る時そんな格好してたっけ?とも思ったけど、これから何か始まりそうという高揚感を前にして、細かいことは袖に置いた。

2022年、そんな始まりだった。

2.ユリシーズメンバー他己紹介

ユリシーズはライブ中にあんまりメンバー紹介とかをしてません。だから、ライブに来てもらっても、誰が誰だか分からないままということも多いかと思います。なので、僕から見たみんなの印象を書いていきます。

Vo./Gt. Osamuosanai

僕が彼のことを知ったのは2014年のこと(今年で知り合ってちょうど10年)。僕は就職して京都を出て東京にいたのだけど、長期休みに半チャーハンという古い友人を訪ねて京都に行った時に、「合わせたい人がいるから」と紹介された。

ライブでこの顔してるOsamuosanaiを見たことがありますか?
あと、あんま気付かれてないけど歯並びが良い

サラリーマン2年目だった僕は御多分に洩れず色々と悩んでいて、初対面なのに色々と胸の内を吐露してしまっていたと思う。帰る頃にはスッキリしていた。彼を前にすると、自分が今何を考えているかわかる、シャーマンみたいな人だと思った。今でもちょっと何かに迷ってる時は相談しに行ってしまいます。

ユリシーズのライブは初めて見たのはその1年後のことで、大きな音を浴びせられると人間涙が溢れてくるものなんだと知った。それから、歌詞が素晴らしいと思った(今のところ、ユリシーズは詞も曲もOsamuosanaiが書いている)。僕は詩人としてのOsamuosanaiがとても好きで、僕がユリシーズでベースを弾いている一番の理由は詞が好きだからです。好きなパンチラインは「友達の話とか、友達じゃない人の話とか、聞かせてよ」と「クジラの歌う鼻歌を聴いてた」

Gt. KOME

10年以上前からユリシーズにいて、その最初のメンバー。彼女に初めて会ったのは僕が滋賀に引っ越してきてからで、場所はOsamuosanai君の家だったと思う。持参した日本酒を延々と飲み続けていて、高橋留美子の漫画のキャラなのかもと思ったりもした。

KOMEさんの写真持ってなかったので、代わりにロバートデニーロが作ってるメスカルの写真を載せておきます。スモーキーで美味しいです。KOMEのギターも酒で言ったらメスカル。ユリシーズのメスカルも作りたい。


他のバンド(Calme Adiction)も掛け持ちしていて、ソロの作品もリリースしていて、音楽を愛するタフな人だ。ギターのプレイはレコードを聴いたりライブに来るとわかる。一撃必殺って感じ。ペダルボードには尋常じゃない量のエフェクターが積んであって、使ってるギターもめちゃくちゃ重い。おかげでスタジオには毎回とんでもない重さの黒い塊を引き摺ってやってくる。ゴロゴロ音がすると、振り返ればKOMEがいる。

KOMEさんとはスタジオからの帰り道が途中まで一緒で、その日の練習の感想を言ったり、バンドの状態や曲のアレンジについて意見交換することも多いが、的確で良いアドバイスが返ってくる。いつも練習を録音してくれていて、バンドの中ではたぶん一番冷静な人。

Sax. illbull

illbullの網膜は反応する可視光線の帯域が全然違う。誰もが予想していない時にとんでもない輝きを放つ剣を抜いたりする。またやってよと言っても、その剣は使い捨てで、もう廃盤で手に入らないなどとという。一時期、バンド内でillbullのエピソードトークが面白すぎると評判になり、illbull亭illbullに一席設けてもらうの流行ったことがあった。が、やはり評判になった途端に力が引っ込んでしまった。

ピザが好きで、酔っ払うと夜中にピザが食べたくなって、衝動的に走って買いに行ったりするらしい。ピザのことでタートルズと対等に渡り合えるのはillbullくらいだと思う。料理の腕前もかなりのもので、illbullが作った料理で好きなのは、修学院でバーベキューしたときにやってくれた羊のローストと、いつか忘れたけどふとした時に作ってくれた桃の冷製パスタ。パスタの径が極細のやつ。

illbullと僕

ユリシーズの中で空を飛べる人がいるとしたら、illbullしかいないと思う。背中に真っ白な羽根が生えていたとしても、僕は驚かない。しかし、一度飛び立ったが最後地面に戻って来れなくなり、その後は永遠に少し宙に浮いた状態で余生を送ることになるのではないか。そこだけが心配である。

Drs. ミシオ

バンドの中で一番若くてみんなより一回り年下のミシオ君。京都のバンドと言いつつもユリシーズ唯一の関西出身者のミシオ君。そして、バンド内でただ1人ツッコミの筋肉を持っているミシオ君。僕は本当はボケたいんだけど、ユリシーズにはボケの天才が多すぎて全然ボケられない。だからミシオ君と2人の時だけ、僕は少しだけボケる。ボケる練習をする。小雨が降ってる信号待ちとかで(たとえば吉田寮の前の)。車が道路のくぼみに溜まった水を撥ねながら走っていく。それが過ぎ去るを待ってミシオ君は少しツッコんでくれる。相変わらず小雨が降ってる。そんな感じ。

ミシオ君と僕

ミシオ君はとても優しい。ユリシーズで一番優しいのは実はミシオ君だと僕は思う。バンドで共同作業をしているとどうしてもカリッとくるようなこともあるが、ミシオ君がいると、まあそんな怒らなくてもいいかと思える。他のメンバーはみんな多かれ少なかれその優しさに甘えていると思う。どうやったらこんな人が育つのか。本人曰く、ロックとドクロに囲まれて育ったらしいが、今度お父さんに本当のところを聞いてみようと思う。(ミシオ君のお父さんはよくライブを見にきてくれる。やっぱそういうところなんだろうな。)

ミシオ君のドラムは叩けば叩くほどドライブしていく。ユリシーズのサウンドはミシオ君のビートに引っ張っられて次の場所へ向かう。次はどこに行くのか、とても楽しみ。

みんなに行って欲しい!滋賀のおすすめスポット3選


さて、すっかり長くなってしましましたが、最後まで読んでいただきありがとうございます。最後に、ツアーメンバー唯一の滋賀在住の人間として、滋賀県のおすすめスポット3選を載せておきます。「来週末は滋賀までお出かけしたいな」などと突然言われた時に参考にしてください。

1.猪子山(能登川駅/東近江市)

東近江市の五箇荘というところにある山。30分くらいで登れて、田んぼと琵琶湖が一望できる。5月~6月上旬の田んぼに水が貼ってある時期は、水面に空が写って水鏡と呼ばれる状態に。非常に美しいです。JR能登川駅から徒歩でアクセスできます。車があれば、彦根城、五箇荘の近江商人屋敷や八日市に新しくできたCOSTCOまで足を伸ばしてみるのも面白いでしょう。

2024年6月中旬夕刻撮影 もう稲が育ち始めてしまっていたため、水鏡は見れず

2.三井寺力餅本家(浜大津駅/大津市)

比叡山のマッチ箱こと三井寺(ここ1000年で延暦寺は園城寺を100回以上焼いている)。そ子の名物お土産とされている「力餅」。めちゃくちゃ美味しいんですが、あんまり知られてないようなので紹介させてください。団子がうまいのはもちろんなんですが、箱にギッシリと充填された緑色の粉が最高にうまい。団子を普通に食べてると粉がほとんど余ってしまうのですが、スプーンで掬って食べるのもなんか意地汚い感じがするし、捨てずに牛乳に入れてホットミルクにするとGoodです。僕は朝食のオートミールにかけて、アーモンドミルクを入れて、チンして食べるのが大好きです。浜大津駅にある本店と草津PAで購入できます。

3.白浜荘オートキャンプ場(安曇川駅/高島市)

琵琶湖でキャンプをしてみたいけど、キャンプ自体あんまりやったことないんだよな、というキャンプ初心者の方におすすめのキャンプ場。琵琶湖もこの辺までくると水が綺麗でめちゃくちゃ景色が良いです。夜は彦根や長浜などの対岸の灯りが見えて美しいです。バンガローを借りると、ベランダでバーベキューができるのでいつでも寝落ちできてとても楽ちん、かつ白浜荘という併設の旅館のお風呂が綺麗でとても快適。琵琶湖の北の方のキャンプ場何ヶ所か行ったけど、結局ここを1番リピートしてます。今回のツアーにも参加する、というか発起人のSUBMARINE/エゾエさんとユリシーズとでも行ったことがあります。

その時のエゾエさん

今回はこの辺で!


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