【2/24】サウジアラビア石油相「原油の減産はしない」
原油価格が低迷し主要な産油国の動向が注目されるなか、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相がアメリカで講演し、原油価格を維持するため生産量の据え置きはしても減産はしないという考えを改めて示しました。
■生産量を据え置きするが、減産はしない
サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相は23日、アメリカ南部のヒューストンで開かれているエネルギーに関する会議で講演しました。
この中で、ヌアイミ氏は今月16日にロシアなどとの間で条件つきで合意した原油の生産量の据え置きについて、
「まずははじめの工程だ。ほかの産油国も同意すれば高い水準に積み上がっている原油の在庫は減るだろう」と述べました。
そのうえで、来月、再び産油国が集まって生産量の据え置きについて話し合う会合を開きたいという意向を示しました。
一方で、減産については「ほかの国は口で減産すると言っても実際にはしないだろう。だから減産に向けた調整をするのは時間のむだだ」
と述べ、減産はしないという考えを改めて示しました。
要は原油の生産量を一定に保つようにするから在庫量の調整はしやすくなり、見通しも明るくなるでしょう、といったところです。
■やはり減産合意は不可能か
原油の生産は産油国にとって経済の生命線です。
その原油の生産を自ら減らす、ということはやはりやりたくないのでしょう。一方の国が減産すれば減産した分のシェアを他国に奪われかねないからです。
とくに最近制裁を解除されたイランは減産同意などしないでしょう。
減産による短期的な原油価格回復は望めませんが、生産量を据え置きとなりますので、徐々に徐々に在庫は解消していくでしょう。
気長に待ちましょう。
■原油在庫は過去最高
米エネルギー省エネルギー情報局(EIA)が24日発表した週間石油在庫統計(2月19日終了週)によると、原油在庫が増加し、2週連続で過去最高を更新しました。
一方、ガソリン在庫は昨年11月以来初めて減少に転じました。
■米住宅市場は依然回復基調を維持
商務省が24日発表した1月の新築1戸建て住宅の販売戸数(季節調整済み)は、1月の新築1戸建て住宅の販売戸数(季節調整済み)は、1月の新築1戸建て住宅の販売戸数(季節調整済み)は、年率換算で前月比9.2%減の49万4000戸と、10カ月ぶりの高水準をつけた前月の54万4000戸から大きく落ち込みました。
市場予想の52万戸も下回りましたが、全体的にみると住宅市場は回復基調を維持しています。
昨年第4・四半期の米国内総生産(GDP)は0.7%増でした。
今年第1・四半期は今のところ2%を超える成長が予想されています。
米利上げはやはり予定通り実施されるでしょうね。
直近では3月にFOMCが予定されています。
円安に進むのではないでしょうか。