⑪新作制作日記 【執筆から逆戻り編④完結】
前回までのあらすじ。
読みたいと思ってもらえるなら、悪魔に魂を売るも一興。と、おもいました。
読みたいと思うものを作るために
■利用できる大きな力・エネルギー
読みたいと思うものを作る。そのために、奇抜なアイデアは必要だ、と。そういう話の流れでした。
実は、読みたいと思うものを作る、という目的のためなら、手段は奇抜なアイデアだけではありません。別な方法が存在します。
突然ですが問題です。
みなさんはどんな小説・漫画・本を読みたいと思いますか?
私も、思い付く限りをあげてみました。
↓
↓
↓
↓
・自分の好みのもの
・同人誌
・知り合いが書いたもの
・同人誌
・同人誌
・勢いのあるもの
・泣けるもの
・同人誌 などなど
いや~。
同人誌ってすごくありませんか?
スキの力で書いたものが、金銭を伴って取引されるんですよ。コミケの経済効果は言わずもがな、ですし。また、同人誌からプロになった人も沢山いらっしゃいます。
魔法のステッキかよっ!
でもなぜ、同人誌は売れるのでしょうか?
それは、設定が共有されているからです。
設定というベースが共有されているので、キャラクターを説明せずとも物語を進められますし、設定の共有を利用して、まさかの変化球も楽しめます。
共有こそが、同人誌が持つ強力な武器です。
なお、共有の力は、同人誌にとどまりません。共有が集まると、世界レベルで規模がでかいものができたりします。
共有の力の例をあげます。
ディズニーという世界観の共有は、超巨大アトラクションをつくりました。
共産主義という思想の共有は、国を創りました。
キリスト教という信仰の共有は、空前絶後の大ベストセラー(聖書)をつくりました。(他にもヤバイものがつくられているけど、ごにょごにょしとくよ)
共有が持つ、力とエネルギーを、お分かりいただけたと思います。
■成功例から学ぶ
話はちょっと変わりまして。物書きのプロになる際の成功例として、個人的に強烈なものが1つあります。
それが。
『ゆっくり妖夢と本当は怖いクトゥルフ神話』
です。
この『ゆっくり妖夢と本当は怖いクトゥルフ神話』はいわゆる2次創作作品です。キャラクターまわりは、東方project、『孤高のグルメ』、『DEATH NOTE』、『BLACK LAGOON』、『魔人探偵脳噛ネウロ』、やる夫、やらない夫。から採用。世界観は「クトゥルフ神話」
ストーリーのみ、完全オリジナル作品です。めっちゃ面白いです。
この『ゆっくり妖夢と本当は怖いクトゥルフ神話』の投稿者さんの名前は、記憶が曖昧ですが「朝霧かっちゃん」さん、だったはずです。
朝霧かっちゃんさんは他にも、当時人気だった『STEINS;GATE』の2次創作『牧瀬紅莉栖のエンドレスデイドリーマー』も書いていました。こちらも面白かったです。
ここまででお気づきの方は、いらっしゃいますでしょうか。
朝霧かっちゃんは旧名です。現在は朝霧カフカの名前で活動しています。あの『文豪ストレイドッグス』の原作者さんです。
設定は2次創作という共有の力を借りて、ストーリー構成力という武器でプロになり、大ヒットを作りました。まさに成功例です。
ここまで書いておいて申し訳ないですが、当時はあまり良い印象ではありませんでした。当時、キラキラピヨピヨだった私は「作家だったら、全部自分のモノで勝負しろよ!」と思っていました。
痛い痛い痛い、胸が痛い。
さて。
ここまで来れば。なんとなく察しはついているでしょう。
奇抜なアイデアが生まれなかった。ので、その代わりに準備できる、いっっっっっちばんやりたくない方法。
その方法とは。
共有の力を使う──。
いいえ、もっと有り体に言います。
他の作品のキャラクターや設定を取り入れる!
本当に、悪魔に魂売ったな、と思います。
それでも、屍すら残さず消えるよりはマシ。と判断しました。
というわけで、新作には、どこかでみたことあるようなものをガンガン入れていきたいと思います。
制作中の新作は、明日12月1日から、カクヨムで連載していきます。名前は『ポケット鳥獣戯画』です。
対戦、よろしくお願いします。
それでは、また。
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