Instagramでモノが売れる?メディア発ECのMERY shopがInstagramで売上を伸ばした理由とは
MERYのPR・マーケティング兼ECを担当している田島と申します。
MERY shopのInstagramは11月末に80,000フォロワーを突破しました。年度初めの4月にはかつて75,000以上いたフォロワーが70,000を切っており下降の一途でした。この6か月で10,000フォロワー、しかもECの売上に直結するフォロワーを獲得したことになります。
このnoteでは、V字回復したMERY shopのInstagramで実施してきた事についてご説明していきます。
MERYは皆さんがご存じであろうさまざまな経緯を経て、メディアとして2017年11月に新たな体制で再出発しました。
当時からMERYは読み手にとって購買行動を促す強いメディアでした。かつての雑誌やメディアがそうであったようにMERYも世の中のトレンドを作り出してきた、そういう自負がありました。でも世の中はメディアよりもSNSの発信、特にInstagramでの情報提供がメインターゲットである若年層女性にとって主流となっていきました。そのことに社内でも気づき始めていました。
2021年4月、MERYは大きな決断をし発表します。メディアとしてのアプリでの情報発信をやめ、WEBでの情報発信とコミュニティを中心としたサービスへと進化することにしました。
そのころ、私はMERY shopの担当になることが正式に決まりました。MERY shopは、メディアであるMERYのユーザーに人気のブランドやアイテムをMERYから直接買うことができるECとして2019年10月に立ち上がりました。が、その後決して成長しているとはいいがたく伸び悩んでいました。
さらに5月にMERY shopの集客源であったアプリが終了することになりました。とにかく分析もままならないままMERY shopの戦略としてInstagramの強化を図ることをまず決めました。それから6か月ほどたち、今では売上の主要経路はInstagramが中心となり順調に成長を遂げています。MERYの全盛期であった2015~6年にちょうどボリュームゾーンであった20歳くらいだった世代がちょうど25歳を過ぎ、購買力を増してきていたことも追い風となりました。
いろいろなInstagramのアカウントをみていると、なぜかSNSのフォロワー数は下がり始めると止まらない傾向があります。そこをどうやってV字回復させたのか?どうやってInstagramから売上が伸ばせたのか?を説明していきます。
まず始めに行ったのはKPIの設定
2021年4月ころのMERY shopのInstagramはフォロワー数が減少トレンドにありました。目標値すらなかったのでまずはメンバーみんなが目指せるKPIを定めようと考えました。
KPIはシンプルにまず「フォロワー数」。
そしてエンゲージのうちコンテンツの価値を示す各投稿の「保存数」の目標を定め、次なる指標として共感である「いいね数」をウオッチしていきました。当初はアクティビティの弱いアカウントで、1投稿につき平均値が10程度だったので保存数目標は20でした。それでも難易度が高く感じていました。
そのKPIの設定にはMERY社内のグロースハック部という外部のメディアをグロースさせる部門のアドバイスを試してみることにしました。新規フォロワーはほっておいても増えない。新しいユーザーにリーチさせる必要がある。そのためには何をするのか、保存をさせるのだと。
一方、マーケティング担当として日常的にMERYユーザーや社内スタッフによく情報収集手法について聞いているのですが20歳前後の女性たちが口にすることがありました。
「最近、フィードよりもストーリーズを見ることが多い」
「自分に合うものが多いInstagramの虫眼鏡(発見タブ)ばかり見ている」
「新たにアカウントをフォローする際にみるのはプロフィール画面」
Instagramには発見タブというタブがあり、フォロワーの投稿はストーリーズやフィードのタイムラインに流れますが、発見タブはフォロワー以外の投稿が表示されます。2021年になったあたりから発見タブのアルゴリズムの進化により閲覧が増えていると感じていましたし、ここから新たなアカウントをフォローする事も増えてきました。フォロワーを増やすには新規ユーザーへの接点が必要でそこに表示される要素の一つが保存数であるという仮説と、ユーザーの情報収集動向からポイントを下記に絞り施策を講じていきました。
■情報の接点の順番:フィード<ストーリーズ
■新規アカウントへの接点:発見タブ
■フォローするかの判断はプロフィール画面=直近のフィード投稿内容と世界観
そして運用面でいうと下記のすべてを叶えないとフォロワー数増と売上増にはならないと考えました。
☑ 新規ユーザーがフォローしたくなるフィードの世界観や魅力の構築
☑ 保存したくなるフィード投稿により発見タブに露出されること
☑ フィードでのフォロワーの接点確保するためにストーリーズを欠かさず発信すること
保存数が伸びる投稿とは?
4月30日の担当者の報告にこのようなコメントがありました。
「見返したくなる投稿」をすることが大事、と言われてもどうすれば・・・
MERYスタッフは企画力が高くどうしたらユーザーに支持をされるかを考えられるかのプロ集団。メンバーが数値目標を持つと商品を売るための企画とそのクリエイティブを発信し始め、保存数の目標達成とともにフォロワー数も増えていきました。
フィード投稿は単なる画像ではなく企画や特集ものがリーチを伸ばし、保存数を伸ばしていきました。
例えば、ブラウスの着こなし方法、梅雨を乗り切るアイテム特集、MERY shopのアイテムのユーザーさんの投稿画像のリグラム、カバンの中のアイテム特集など(赤の〇印は企画を伴う投稿)でPDCAを回していきました。
TIPSと呼ばれる編集企画要素のあるフィード投稿を増やしていきました。
■ 共感(いいね)よりも保存性が重要
■ 後から見直したくなる実用性の高い投稿内容
■ 画像の数枚に一回、TIPSや企画を投稿
さらにフォロワーを伸ばした施策とは
Instagramに2020年9月に登場した短尺動画のリール。このリールに5月ごろから商品を使った動画を掲載しはじめました。このリールが発見タブに出て大きくフォロワー数を伸ばしました。
MERYには動画編集のチームもあり、その技術と持ち前の企画力でリールがヒットするようになりフォロワー数を伸ばしていきました。リールは発見タブに露出されフォロワーを増やすだけではなく、さらにリール動画自体が販売力を伴うことも分かりました。
そして、毎日のようにGA(Google Analitics)をみていると、次第にInstagramやIG shoppingからの直接売上が増えていき、instagramは売上を直接作れるSNSであることを実感しました。
MERY shopがinstagramでフォロワーを伸ばし、売上も成長したポイントを簡単にまとめてみました。
保存数を上げる、クリエイティブ力が必要などと言っても一定の人的工数と企画力、知見が必要になります。
MERYには企画力が高いクリエイティブな人材もそろっていますので、良かったらMERYのinstagramコンサルチームに声をかけてみてください。
そして今回のnoteをもっと掘り下げた形でMERYのInstagramのコンサルチームが説明するウェビナーを実施します。
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