見出し画像

人が好きで、人が怖い

私は人が好きです。
将来の夢がなくて、大学の学部を迷っていた時に「人間」を学べる学部を探していました。
とにかく、小さい頃から人を見ていました。
自分では意識していなかったので、それに気が付いたのは割と最近なのですが、容姿を見て、かわいい服だなあとか特徴のあるメイクだなあとか、表情や行動を見て、おもしろそうな人だなあとか仲良くなれそうとか、怖いとか、あとは会話とか独り言とか鼻歌とか、聞いてます。

多分よくいるというか、そういう人は私以外にもたくさんいるだろうと思うので、私鋭いんです!!とか、そういうことを言いたいじゃなくて。

私は人を見て、人を知るのが好きなんです。
好きなんですけど、同時に、怖くなるんです。
怖いというか、足がすくむような感じ。
背筋がぞくっとするような。
適当に、勝手に、当てずっぽうに、想像したりするんです。
大きな交差点の信号を待っている時、電車に乗っている時、イベントに参加した時、近くにいる人のことを見たり聞いたりして、勝手に。

そうすると、そこにいる全ての人に、人生があることに気付くんです。
当たり前のことなんですけど、右隣に20年、左隣に70年、目の前に5年、後ろには40年、ちっぽけだけど壮大な人生が、周りに溢れているんです。
私1人の20年でさえ、いろんなことがあって、山や谷を散々乗り越えて、の人生で、時間軸的にも宇宙的にもとっても小さい私なのにそこそこに壮大なのに、その壮大がこの数メートルの間に詰まりすぎている…と思うんです。
その瞬間にぞくっと、します。
怖いと言いましたが、これは鳥肌みたいなことかもしれません。

私は鳥肌が立ったとき、感動しているのか引いているのか気持ちが良いのか気持ちが悪いのかわかりません。
割とそれは近いところにあるんだろうと思っています。

この、ぞくっと、も多分そんな感じ。
美しく、清い。
そして同時に醜くて、苦しい。
感動しているのか、怖いのか、分かりません。

でもそのぞくっと、に私も少なくとも関わっているのが嬉しい気もするし、かかわっていたいと思います。
全て同じくらい壮大だけど、その壮大さが1番見えるのは、当たり前だけど自分だと思うので。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集