【取材後記】うるるさんに「死の谷から抜け出すためのKPI」についてお伺いしました。
みなさま、こんにちは!SELECK編集部の吉井(@meru_y1996)です。
最近はAmazon Primeで視聴可能な「バチェロレッテ」にドハマりしております。バチェラーは観たことがなかったのですが、男女逆転版!ということで気になって1話観てみたら萌子さんの人柄・魅力にどっぷりと浸ってしまい…
ちなみにトータルでみた私の推しはエバンズさん(笑)。加えて、藤井さんのキャラクターも「人間味があってとても好きだな〜 」と。
さて、今回取材させていただいたのは入札情報速報サービス「NJSS(エヌジェス)」をはじめとした、数々のクラウドワーカーを活用したCGS(Crowd generated Service)を展開する、株式会社うるるさん。
「入札情報速報サービス?」「CGSって?」と皆さんの頭の中に、はてながいっぱい浮かんでいるのではないでしょうか(笑)。(CGSの説明はこちらをご覧ください)
私自身、今回取材させていただくまで「入札」の仕組みをあまり理解していませんでした。
この「入札」というのは、「売買の契約をする際等に、競争して札を入れ、落札者が契約をする仕組み」のことを指します。
基本的に、国・省庁・地方自治体等の官公庁は、物品を購入する際、または何か業務の代行を依頼する場合には、原則としてこの「入札」の形をとらなければならず、直接知り合いの企業などに依頼することが禁止されているのだそう。
▼詳しくはこちらの記事をご覧ください
うるるさんが提供する「NJSS」というサービスは、これまで各公共機関のHPを個別に検索しなければならなかったものを一括で検索できるようにしたSaaSモデルのサービスです。
そして、今回の記事は、そんなNJSSの「BtoBマーケティング」に関するお話。
1.SaaS「死の谷」とは何か
そもそも記事のタイトルにもある「死の谷」とは何なのでしょうか。 国内においてもSaaS市場は急成長し、すでにどの領域においてもレッドオーシャンが著しいといわれているほどです。
SaaSがこれだけ盛り上がりを見せていれば、「死の谷」というワードも聞いたことがある人が多いかもしれませんが、少しだけおさらいを。
出典:顧客が解決したい「真の痛み」とは何か? SaaSの「死の谷」から1年で抜け出した方法(SELECK)
「死の谷」とは、研究・開発ののちに、製品化した商品やサービスを展開しするフェーズにおいて訪れる関門のことです。
展開するためには、資金や人材などの経営資源を適切に調達し、配置、活用することが求められますが、そのためには莫大な資金を投資せねばなりません。
さらに、資金を枯渇させないように「売上」を伸ばす必要がありますが、事業拡大に必要な優秀な人材に巡り会えなかったり、認知拡大が追いつかなかったり、プライシングがうまくいかずにチャーンしてしまったり…と、様々な障壁に直面し、資金がショートして失敗してしまう。これが「死の谷」を抜け出せなかった事業の行く末です。
今回ご紹介するうるるさんの事例は、なんとその「死の谷」を2度も経験されているとのこと。(流石に2度目の「死の谷」を迎えてしまうと、気持ちが参ってしまいそうですよね…😣それでも立ち直られたのはすごいなあ…)
さて、そんな2度の「死の谷」をどのように乗り越えたのか? を今回はお届け。
2.取材の背景
今回の取材の背景は、うるるさんの人事の方から弊社の人事宛にご連絡をいただいたのがきっかけでした。
SELECKでは広報・PRの方向けに「取材ウィッシュリスト」を公開しておりますが、本当にいろんな経路から、いろんなジャンルの取材依頼をいただくことがあるので、「ウィッシュリストには載っていなかったけれど、こんなネタどうですか?」などの形でもOKです。
ご連絡いつでもお待ちしております(笑)。
▼取材基準は編集長のnoteで公開しておりますので、是非ご参考ください。
さて、うるるさんからいただいた資料を拝見し、ヒアリングさせていただいたところ、事業フェーズに合わせてKPIの設定を試行錯誤されてきたとのこと。
さらに、KPIの設定に加えてチームのマネジメント体制や、CSチームの苦労などもお伺いし、事業フェーズごとに合わせたKPIはどのように設定したら良いのか? に悩んでいる方をはじめとした、読者のみなさまにとって参考になる事例ではないか? と思い、今回取材させていただく運びとなりました。
「売上は伸びているけれど、チャーンレートも上昇している…」
「チームの各KPIは達成されているのに、事業全体が伸びない…」
「チーム間で険悪なムードになってしまっている…」
上記のようなSaaSモデルの企業で「あるある」なお悩みを抱えていらっしゃるかたは、本編必見です!
3.本事例のポイント「何を目的にKPIを設定するか」
ざっくり本文の内容をさらっとまとめると…
立ち上げ当初は、事業が軌道にのるまでお客さんを増やし、売上を伸ばさなければならない。そこで「新規の受注数」をKPIに。
しかし、新規獲得に注力しすぎて値引きするなどし、顧客単価が低下。「半額キャンペーン」も実施していたため、定価に戻るタイミングで解約する人が増え、チャーン率も上昇。
そこで、チームに分けてそれぞれにKPIを設けることに。
その後、しばらく順調だったものの再び「死の谷」へ。客単価をあげるため、値引きを禁止し「1ヶ月あたりの単価」を追っていたものの、成績が評価と結びついていたことで売上が鈍化。
そこで、「受注の総額」に変更し、さらに次にバトンを渡すチームのKPIも前のチームが成果指標として追うように。
うるるさんの事例は、KPIは達成されているんだけど事業全体が伸びない…という状況がずっと続いていたわけです。
直近の重要なことをそのままKPIに紐付けるよりも、課題を特定し、長期的な視野をもって何をKPIとするか? を嗅ぎ分けることが重要だといえそうです。
実際に、どんな事象が起きて、どのようにKPIを変化させたのか?は本編にてどうぞ!
4.最後に
最後に、記事には入れ込めなかったお話を。
本文にちょろっと「元は3つあったプランを、現在は一本化している」という記載をしているのですが、その背景を少しだけ。
ほとんどの方がご存知だと思いますが、「松竹梅原理」と呼ばれるものがあと通り、同じ商品に対して3つの価格帯が設定されていたら人間は真ん中を選びたくなるという心理的な法則があるとされています。
その法則に従って、うるるさんも3つの価格プランを用意している時期があったそう。そして現在、一本化した理由は主に2つ。
ひとつは、提供できるオプションが増えていく中で、「一番下のプランだけどこのオプションだけ使いたい…!」など、細かいニーズに合わせられるようにしたこと。もう一つは、一本化した方が営業がしやすかったこと。
「え、松竹梅理論は?」と思われたのでは無いでしょうか(笑)。
渡邊さんによると、
盲点だったんですが、3つの価格プランから1つを選んでもらう場合、営業としては最後の最後がなかなか押し切れないみたいで。
ただ、これが1個しかプランがないなら、NJSSが良いかどうか、つまり、イエスかノーの二択になるので、その方がクロージングしやすいと。
なので、結果として一本にまとめて本当よかったなと思っていますね。
(※文字起こし原稿の一部を修正して掲載しております。)
私自身、生まれてこのかた、まだ営業というものを体験していないので、お話を聞きながら「へーなるほど!」と思っておりました。
確かに、人間が1日のうちに判断・決断できる回数って限られているといいますよね。選択肢がありすぎても、比較ポイントは何か? など考えだすと結局考えるのが面倒で選択という行為そのものをやめてしまったり。私自身、女性の服屋さんなどにいくのがすごく苦手で。それは選択肢が多すぎるからなのですが…そういうことでは無いか(笑)。
ということで!
今回、取材させていただきました渡邉さん、本当にありがとうございました!☺︎
▼SELECK編集部マガジンでは、引き続き様々なコンテンツを出していきますので、是非応援よろしくお願いいたします✊
▼SELECK公式SNSもよろしくお願いいたします🌻
Twitter :https://twitter.com/SeleckOfficial
Facebook :https://www.facebook.com/seleck0525/
Instagram:https://www.instagram.com/seleck_official/
LINE :https://line.me/R/ti/p/%40500jpnog
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?