見出し画像

SAKANAMONについて

普段アイドルとか俳優とかに全く興味のない僕が、SAKANAMONというロックバンドにはドはまりしている。この前2024年11月11日にライブがあって、なんとなく語りたい気分になったので語ってみようかと。
SAKANAMONはボーカルギターの藤森 元生さん、ベースの森野 光晴さん、ドラムの木村 浩大さんの3人の3ピースバンド。年齢は1個上なんだけど、もはや35歳にもなると1個くらいの差なんて誤差くらいなので、ほぼ同年代だと思っている。

SAKANAMONの魅力を語るときにまず引用したいのが「幼気な少女」という曲とその歌詞。ぜひお手持ちのスマホで再生しながら読んでほしい。

基本的にこの曲は「世の中への愚痴」から始まるのね。アーティストとして自分が一生懸命作った曲があっても、世の中にはなかなか受け入れられなくて、鬱屈とした閉塞感が沸々としている状況があるみたい。

作詞作曲している藤森君としては
”こっちの気も知らずたらたらと” ”色取り取りの野次” を言われて
”内臓煮えくり返る”状態なわけです。
でも自分自身が本当にそれを全部弾き返せるくらいの自信はなくて、
”僕は傍目は負け犬の人でなし” と卑下したり、
”今は世を偲ぶ仮の姿” だと強がってみたり
”いつだって反骨を内に秘め”ている状況みたい。

売れるか売れないか、という音楽市場の中では、明らかに自分がうまく立ち回れてはいなくて、”世渡り知らずの僕が今世紀輝く術がないの一目瞭然”とぼやきたくなってしまうくらい。

まあもう卑屈が止まらないよね。笑
確かにデビューしてから爆発的に売れているか、といったらそうではないし、「幼気な少女」が入っている前のアルバム出して(少しシュールな曲が多かったみたい)からひどいことを言われたのかなって思うけど。
「お前なんか売れない」って言われたり、「こうしたら売れるのに」みたいなこと言われてうまく言い返せないし、器用に立ち回って売れていっている他のアーティストと自分を比べて悔しかったのかなーとか勝手に想像してしまうよ。

でも、それでも心のどこかで「別にそれでいいや。俺は俺で幸せだから」って思っている少し引いた目線だったり、反骨心なんかもあるのがちらほら垣間見れる気もする。

さて、この曲は短くてサビが2回しか来ないなか、一番の盛り上がりをみせる2回目のサビ
さっき引用した
”世渡り知らずの僕が今世紀輝く術がないの一目瞭然”
に続く歌詞が僕の一番のお気に入り

”手を差し伸べてくれるのは特殊な感性をもつ貴方方だけ 十分幸せですが なにか”

えええええこの歌詞すごくない!?
なんか今まで「全部わかってくれない世間は敵だぜ」みたいな雰囲気出していたくせに、いきなりデレてひっくり返してくるの。
強がりのようにも思えるんだけど、これって自分たちの音楽に確固たる自信と、自分たちを信じて理解してくれる人へのすごい優しい感謝の言葉を感じるんだよね。

そしてここからは僕自身への当てはめになるんだけど
やっぱり僕も主流というか王道をいっている人生を歩んでいるとは思えなくて、どっかで少し外れてるな自分、って思ったり、コンプレックスを感じている部分多いんだよね。
そんな状態にそっと共感して優しく寄り添ってくれる歌詞だったり、
でも真面目に音楽(=自分の仕事)に向き合っていたり
音楽めちゃめちゃかっこいいのに歌詞が変態的だったり(他に数曲聴くとわかる)

ちょっと不器用で主流派ではないし変態だったりスケベな面もあるんだけど、ユーモアあって、熱量もすごくて真摯に音楽に向き合っていて。
そんな1個上の兄貴みたいな存在であるSAKANAMONへの敬意と共感が止まらないし、そうありたいなと僕自身も思えるんです。

今回紹介した「幼気な少女」
全体的に疾走感あるメロディと藤森君の裏声とかが「これぞSAKANAMON」って感じの曲。大好きです。この文章からわかる通り、皆さん全員にうまくハマる自信はないですが、よければぜひ1度聴いてみてください。


いいなと思ったら応援しよう!