B4の6月で研究に無理を覚え、院進から就活に切り替えようとしている日記①


私は旧帝大農学部に所属する4回生です。
私が所属していた学科は、農学部にありながら、入試は理系でありながら、文理区分は文系という少し変わった学科でした。学科の半数程度は就職し、残りが院進します。講義も理系というにはあまりにも簡単で、学内随一を争う楽さです。修士課程の進学率も、理系にしては低く文系にしては高く50%ほどと、なんとも不思議な学科です。おそらく地方国立特有の、アカデミアに対する敷居の低さがそうさせるのでしょう。
私は今年の4月まで、進路を院進一択で考えていました。
理由は大きく分けて3つあります。1つ目は、自分が院進希望前提の推薦入試で入学したこと。2つ目は、3回生までをサークル活動とアルバイトに明け暮れていた中で勉強の時間を取ってみたかったこと。そして3つ目は、自分の研究が社会に貢献できるだろうという慢心でした。
勉強したいと思っていたので、一番苦手で一番厳しそうだけど、一番将来のためになりそうな研究室を選びました。
苦手な数学を使い、論理が全ての計量経済学の研究室です。

現実はそれほど甘くありません。

これまでの人生であまり失敗をしたことがなかった、かつ、追い込みに自信があった私は1ヶ月の準備期間で4月頭の卒論の構想ペーパー発表に臨みます。

たかが1ヶ月程度の準備で、3回生まで遊んで暮らしていた学生が、4回生になっていきなりいいテーマで、卒業論文を書けるわけがないのです。教授はその道のプロです。今までの人生で初めて、けちょんけちょんに言われて、ボコボコにされて、己の無力を知りました。

人生初の挫折経験。

もうめちゃくちゃ落ち込みました。趣味もサークルもバイトも削って打ち込んだ意識だったので、自分が全否定されたような感覚でした。たかが1回の失敗にもかかわらず、マジで死にたくなりました。その瞬間から自分の価値がなくなったようにまで思われました。
人生で初めてごはんが喉を通らない感覚を知りました。睡眠も浅くなりました。午前中は希死念慮と自己否定がずーっとぐるぐる頭の中を回っていて、このままだと死ぬなーって思いながら過ごしてました。

そして全力で不貞腐れて、全力で気分転換しようとしました。友達に教授がパワハラ気質であると愚痴ったり(実際その気はある)、鴨川で空を眺めたり、慣れない一人ドライブに行ったりしていました。
なまじ卒論以外の単位を取り切って暇なので、暇な時間中ずーっとネガティブな観念が私を支配します。周りは進んでいて、私だけ止まっているような感覚を毎日感じていました。

カウンセリングにも心療内科にも行きました。カウンセラーには認知の歪みを指摘されました。心療内科には自分への期待の裏返しとか、ストレスって言われました。こんなに死にたかったのに健常者とか、うつ病の人ってどんだけつらいんだ?想像もつきません。

めちゃくちゃ自分の憂鬱さについてググったし、メンタルを強くするとか自己肯定感とか書いてある自己啓発本みたいな本も読みました。だいたい鬱病って言われます。両親も家族も好きなのに、勝手に家庭に問題があることにされたのも嫌でした。自分の認知の歪みを治したくて仕方ありません。

やりたいテーマは自分の能力不足、下調べ不足で遥か遠くの高みにあるように見えたので、すっかり向き合うことに臆病になりました。結局、書けそうなテーマで妥協して教授のゴーサインをもらって、6月の頭に卒論テーマ決めはひと段落。

そして就活へ

発表と共にストレスが限界を迎えて、研究室から逃げ出したい衝動が溢れて、逃げるように「院進をやめて今から就職活動をする」と教授と准教授に伝え、ゼミからお休みをいただきました。幸いにも先生方からは、テーマに興味がなくなったなら就職も手であると諦め?助言?と、納得と仕事があるのかについての若干の心配のお言葉と、お休みをいただけました。

アカデミアから逃げ出したい、広い社会に触れたい、もうこの鬱屈感は嫌だ!
と6月から就活を始めましたが、なかなか厳しいものがあります。そもそもインターンも就活も説明会も全くもって未経験。自分軸の設定?業界を絞る?企業のES締め切り?とてんやわんや。幸いにもサークルの代表をしておりガクチカには困りませんでした。
エージェントに頼ってみてもピンキリで、変な説明会掴まされたり営業の電話は鳴り止まなかったりと、なかなか大変です。現在は現住所から通えるIT企業とインフラ系の企業の2つにマトを絞って、失敗したら諦めて院進しようと思っています。新卒カードを切ろうにも6月は遅すぎた。そもそも逃げの就活です。キャリアとしては進んでいるはずなのに、逃げ癖つきそうとか考える自分がいます。


合理的なキャリアと甘え

就職活動を一切してこなかった私に残されている最善の道は、現状では大学院進学です。幸いにも大学推薦もあることでしょう。2年のキャリアのハンデを背負ってもなお大学院進学です。モチベを失いながらも2年間を耐え凌げば私の勝ちです。
3回生の春休みに祖父に言われた「現実をpracticalに考えなさい」という言葉が胸に突き刺さる日々です。

幸いに院進に理解のある家庭ですし、就活失敗したら院進すればいいやと適当な志向なので、就活も鬼気迫る感じでやっていないのも良くないです。大手病にかかりまくり。私が院進すると思ってた1個下の恋人がいるからとかいう理由で、住まいの近くの大企業応募して落ちたら院進でいいやって、適当すぎる〜。現実をpracticalに考えてくれ。でも精神的に日々キツかったし、やっとnote書こうかなとか思えるくらい回復したってくらいだし。これが限界です。

指導教員も苦手だし、向いてる気がしないし、正直就職したいし、あんまりやる気なくなっちゃったし、自分の研究とか価値ないし、就活失敗して院進研究室移ろうと思っています。質的研究の方が好き。
両親が文系院進で民間就職して無いから肌感分かってなかったよ〜><。
数学も暗記で乗り切ったし、根がド文系なので、早くそういう脳味噌を使う仕事とか研究室に移って逃げ切りたいよ〜。そもそも勉強嫌いなのに優等生ぶってたら院進みたいなレールに乗っちゃってたよ、普通に就活すればよかったよ〜〜〜。

こんな愚痴を友人や親にしていたら真面目すぎると笑われました。
良き大学生であろうと、良き大学院生であろうと、自分の身の丈以上の背伸びはしないに越したことありません。
モラトリアム延長くらいの気持ちで修士行っていいんだってね。
人生これからどうしようね〜〜〜!!卒業はしたいね〜〜〜〜〜!!!!!

結び

先行き不安なB3及びもっと若い皆さん、B4の6月でこんなに進路に派手に悩んでる人もいるから、大丈夫ですよ。これから大丈夫にします。
ただ、勉強のために院進したいと思っていて、時間があって、研究未経験であれば、就活も並行しておいた方がいいと思います。私もドロップアウトしないように頑張るので、皆さんも頑張ってください。

今卒論を頑張ってるけど研究が上手くいかないB4の皆さん。
卒論指導でどんなに教授に否定されても強いこと言われても(全然ダメ。ほんとに書く気ある?何が言いたいかわからない。など)、なんか言うとるなくらいで大丈夫ですよ。その道目指さないなら尚更気にすることありません。真面目は美徳だし、真に受けないのは難しいけど、真に受けていいことは一つもありませんでした。強いて言えば、進路を考えるきっかけになったくらい?笑

これを読んでいる人生の先輩の皆さん、青いなーとか若いなーとか恵まれている子なんだなーと、笑って見てもらえれば幸いです。


最後まで読んでいただきありがとうございました。


おまけ
人の意識・無意識の期待に応えようとしたら
自分軸がわからなくなっちゃって、周りと比べてうまく行ってない気がして、今も将来もずーっと不安で、したいこともわかんなくなっちゃって、だから人と比べて落ち込んで、置いてかれてる感じがして。そんな時に読んだら救われるかもしれない本たち。私はかなり楽になりました。考えすぎないって大事だね。



いいなと思ったら応援しよう!