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だから僕たちは
今でも使っている、
あなたに借りたシャンプー。
地球に優しくて、柔らかくて。
甘い匂いのする、あなたのシャンプー。
あなたが今も使っているかもな。
とか思うのは、
ほんの一瞬の話で。
実際のところ、
その匂いは僕の匂いとして染み込んでいる。
それでも、
顔を覆うその匂いは、あなた色。
それがとても嬉しい。
いつか、
「かゆいところございますか?」
なんて冗談を言い合って、頭を洗いっこ。
して笑いあいたいなぁ。
なんて1人で妄想しては
叶わなかったときに悲しくならないように少し早めに止める。
今でも覚えている、
あなたとハグしたとき。
僕はそれがしあわせとは気づかずに、
次の日にはまたハグを求めた
ただ、あなたが癒してくれることを
当たり前にしたかったのかもしれない。
ずっと好きだった。
本当にずっと好きだった。
だけど、君は恋愛なんて興味ないと思っていたから。
僕はよそ見をすることにした。
気持ちをそっと
いや、しっかり。
バタンと、
ゴミ箱の中に閉じ込めて。
でも、それでも僕は
何度も君と抱き合う夢を見た。
その度にどうしても君に恋する、
その度にどうしても君を愛する、
そんな自分に情けなさを感じていた。
孤独。
無力感。
絶望。
僕には何もできない。
君はなぜだか僕を天才だと言うけれど、
ちょっと言い過ぎだよ。
僕は信じられなかった。
もしかしたら、
君のことが好きなこと。
それが、
僕をずっと弱いままにしていたのかもしれない。
でもやっぱりね。
君からのメッセージ。
赤いまるがInstagramで光ると、
僕はどうしようもなく、
とても嬉しくなった。
「わ!やったー!メッセージ来た!」
って。
どんなに落ち込んでいるときでも、
無邪気に喜べた。
君の誕生日、
僕はプレイリストを送った。
正直、ノリで送った。
君が音楽を愛していることは知っていたから。
でも、
喜んでもらえるか自信はなかったし、
重いメッセージにならないように選んだ。
でもね、
実は
あれほとんど直感なんだ。
だから、
君がプレイリストに追加した曲がアンサーになっていて
僕は意外だったと言うか驚いたというか、
とにかく
あのときの僕は、
どんな世界記録も塗り替えられるくらいのドーピングを打ったみたいになっていたと思う。
そして、
それから僕は強くなった。
強くなれる気がした。
家族じゃない、友人じゃない、
ただひとりの君から
「好きだよ。」
と言ってもらえる。
そんな日がいつか来るかもしれないというだけで、
愛されてるというだけで、
僕は強くなれた。
もちろん、まだまだ弱いままさ。
そしてもちろん、これからも弱いままさ。
ずっと。
だからね、
だから、
だから僕は、
君と一緒にいなきゃいけない。
だから、
だから僕は、
君と一生生きなきゃいけない。
うん、そうだね。
やっぱり。
どうしても。
僕たちは、
会わなきゃいけないんだ。