退院後初の診察日
例年になく、ゆっくりと過ごした年末年始も終わり、1月8日、退院後初めての診察日が訪れました。特に体調に変わったことはないし、調子も上がってきたところだったので、不安はなかった筈なのに、前日の夜はなかなか寝付けませんでした。
最初に採血とレントゲンをしてから診察を待ちました。30分がとても長く感じました。
名前を呼ばれて診察室に入ると、挨拶のあと
「体調はどうですか?」と聞かれました。
「退院後1週間くらいから、急に体調が良くなってきました!」と言うと、
「そうですね、検査の結果もいいですよ、腫瘍も小さくなっていますね」とのこと。
「仕事、復帰してもいいですよ。ただ、残業はしないようにして下さい」
とりあえずは、ひと安心でした。
職場の上司に、「主治医のOKが出たので明日から出社します」と報告の電話を入れると、心底ほっとした様子で「良かった~」と何度も言われました。帰る場所のあることが、ありがたいなと思えました。
その日のうちに、本社へ挨拶に行っておこうと思い、手土産のお菓子を持って向かいました。その時本社に来ていた上司と、総務課長にだけは、肺がんであることを告げました。とても深刻な面持ちで聞いて下さいました。「まずは家庭を大切に、無理はされないように」と言ってもらいましたが、「とても高価な薬を飲んでるので、働かないといけないんですー!」と、正直にお話ししておきました。そして、どこまで伝わったかはわかりませんが、今飲んでいる薬に耐性が来たら、2次治療、3次治療と進んでいくこと、それはもしかしたら入院が必要になるかもしれないと説明しました。ひとまず第一関門は突破、解雇は免れました(^-^)v。
ほっとしてお腹がすいたので、お気に入りの小さなカフェに行きました。本日のスープの中から、里芋のポタージュをパンと一緒にいただきました。身体に染み渡る、とろ~りやさしいお味。食後のチャイを飲みながら、明日から始まる怒涛の日々を想像しました。私の頭、ちゃんと回転するかなぁ。一人一人に挨拶、面倒だなぁ…。みんなどんな反応するだろう…。家事との両立できるかな。
長い休養期間も今日でおしまい。12月9日の緊急入院から明日でちょうど1ヶ月。肺腺癌ステージⅣAと言われた時は、わずか1ヶ月で通常を取り戻せるとは思ってもいませんでした。
私はたくさんの人に命を繋いでもらったんだ。感謝を忘れず、これまで以上に謙虚に生きる努力をしよう。そして、自分の身体を労わりながら頑張ろう。体内の細胞たちの事も考えつつ、ほどほどに、50%定位置で‼️