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和裁と着物に向き合う時間🧵

こんにちは。
朔です☺️

今回は自分がこれまで行なってきた和裁と、これからも付き合っていくであろう着物に向き合っていこうと思います。

街中とか歩っていると数多くの着物屋を見かけます。
リサイクル着物を扱う着物屋さんから高級着物を扱う着物屋さんまで千差万別です。

SNSを見ていてもリサイクル着物を愛する人、呉服屋で着物を仕立ててもらう人。
これも千差万別です。

私は着道楽ではないのですが和裁をし、それで賃金も得ることがあるためどちらが業界にとって正義かと言えば呉服屋で仕立ててもらうことのほうが和裁士を始めとしたいろんな職人も賃金得られるんだからリサイクル着物よりもそっちが正義だと思っていました。

ただ、社会人になって色々な経験をして色々な人の意見も聞いて思うのは「若いうちは着物なんてリサイクルでしか買えないよな」ということです。
バブル経済の時に比べて新卒の月収は低いし、今の現状で言うなら物価も高いし、そもそも着物なんて高い印象しかないし……。とほんとに実生活で火の車なのに趣味にお金かけられないんじゃないかと社会人として考えたら「呉服屋で仕立てないのか」なんて口が裂けても言えないんですよね。

経済について語りたいわけじゃないのでお金関係はあんまり言えませんが、若者に「リサイクル着物を買うな」とは一概には言えません。
なんなら私も中古で買ってるし、サイズが合わなきゃ自分で仕立て直ししたらいいと思ってるので呉服屋で買うより安上がりだよねとも思っています。
ただリサイクル着物だけを買って着ることは職人側からしたら誰も救えないんじゃないかと思ってしまう複雑な心境です。
だって古本屋で古本を買っても作者に印税はいかないのと同じ原理でリサイクル着物だけ買い続けても私達のような職人には1円も行かないし、呉服屋で買ったってそのうちの何割が和裁士に行くの?って言われたらほんとに雀の涙くらいになってしまいます。
ほぼ休み無しで2日に1枚から2枚のペースで袷の着物を作らないと生活出来る賃金にならないってこれは死活問題な気がしませんか?

調べがたりてないのもあって着物の反物の職人さんの実情とかも含むともっとややこしいことになりそうなのであえて今は書くことはしませんが「和裁士」や「和裁技能士」という職業だけにフォーカスを当てるなら、「リサイクルショップで買った着物を仕立て直しする」と言うことをするだけでもいいんじゃないかなと思います。
経験ありませんか?「気に入った柄のがあるけどサイズが合わない」とか「なんか着てみたらほつれてきた」とか。
そう言うのを自分で解決する前に和裁士に頼んでみるのもいいんじゃないですか?と思います。
和裁士にはお金が入るし、若者とか着物初心者の方は比較的手が届く範囲のお金で「自分のサイズの自分だけの着物」という特別な一着と満足感の高い経験が手に入るわけだし……
どちらにも言えたことですが着物をむやみやたらに増やしても着なかったらそれこそ無駄な話なのでどちらかといえばそうしてみてもいいのかもしれません。
※ちなみに私の友人(和裁経験0の人)に自分で直そうと思って全部解いた方がいます。

着物は使い捨てではなく「正絹は大事に使えば親子三世代分の寿命を持つ」とも言われます。
正絹じゃなく化繊であっても大切に扱えば長持ちします。

リサイクルで2000円で売られていたからと言って2000円の価値しか置くのではなく予算決めてその範囲内で仕立て直すというのもいいと思います。
和裁士を救うと言う大義名分もありますが、糸や生地が弱くなっていたら補強もできるし、それこそ「リサイクルだけどきちんと手入れしている特別な着物」と言う価値観が芽生えると思いませんか?
「安いのをいっぱい買う」と言うより「一着一着を育てる」と言う感覚、流行らないかなあと個人的には思います。

呉服屋で仕立てるのが怖くてもそれくらいなら敷居はさほど高くないと思いますし今どき和裁士もSNSやココナラで活動されているんで勇気を持って問い合わせてみてもいいんじゃないでしょうか?

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