クリームブリュレが灼きつくまで

ふわふわの手袋を買った。可愛くて、暖かくて、しかも指先が使えるChloéやつ。今日は爪を新しくして、課題を少しやってあとはのんびり過ごす素敵な日。スターバックスではクリスマスシリーズが始まっていて、ホワイトチョコのは売り切れてたけどクリームブリュレラテがあったから迷わず注文した。

カタカタ　リズムに乗って書くべき文章を打ち込んでいくのは心地よくて好きだけど、猫舌のせいでラテがふさわしい温度になるのを待つしかないのは少し不便。　

不便　私と恋人の関係から一番遠いものかもしれない、なんて思う。私たちは何ヶ月も会わなかったりするし、連絡も気まぐれだし、時にはそれぞれ気に入った異性と出かけたりもするけど、それは裏切りではない。そもそも私たちは何も約束していないから。

話し合ってそう決めたわけじゃなくて、なるべくしてこうなった。私たちは欲しいものを埋めあうために、おいしいところを味わうために、ずっと仲良く遊んで過ごすために、そして相手を何かに利用せずにいるため、約束という名の不純物に注意を払っている。遠くにいる方ががうつくしく見えるし、自分の濃度を保つためにも役立つって知っているから。

いつかの12月、クリームブリュレにジンジャーエールを頼んだ私のこと、辛口なんてオトナだねと笑ったあなたを、損なうことがないように。