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やりたいと言えてよかったなって話。

最近の私はなんだかとっても忙しい。

理由のひとつが、オンラインゴリラシアターというインプロショーに出演するため、稽古やら準備やらを進めているからである。

このショーは、私が所属するインプロアカデミーという団体が主催するインプロ(即興演劇)公演のひとつ。キース・ジョンストンが開発したディレクションショーに講師陣がチャレンジするという企画だ。

アカデミーでは、クラスに通ってくれる人たちが、発表会としてショーをすることが多い。2〜4ヶ月共に学び、それぞれ成長した自分でショーにチャレンジしている。

生徒さん達がこれだけチャレンジしているのだから、それを導く講師もより高みを目指したい。であれば、上級者向けのゴリラシアターにチャレンジしよう。そんな想いからこの企画は始まった。

先ほどから『講師』という言葉を使っているが、私は講師ではない。インプロアカデミーでは事務局として、今後の方向性を代表の内海さんと考えたり、広報戦略立てたり、生徒さんへ事務連絡したり、いわゆる裏方的な活動を中心に行っている。

講師だから偉くて事務局は偉くないなど思ってないし思われてもいないが、役割の違いはある。かつ、私はインプロ歴が短く、アカデミーの講師として活動するにはいささか実力が足りない。まだ講師からワークを受けて学んでいる状態である。


前置きが長くなったが、何が言いたいかというと、
「役割的にも実力的にも、ゴリラシアターに出演する立場ではない」ということ。


「え?出ないの?」と思いました?
もちろん出ますよ。チラシにいるよ。今からその経緯をお話しするね。

企画段階では制作で参加だった

内海さんがこの企画書を書いて私に見せてくれた。
そこに書かれていた『夢路:制作』の文字。

「うん、正解!どう考えたって私は制作で入るよね。納得!!!」

そう頭では言ってるんだけど「OKです」と送れない私。昼に送ってくれたものを夜の全体MTGまで放置。そして訪れるMTG。

内海さんの「めろ、あれでいいかな?」という質問に恐る恐る答えたのは「私も出たいです」の一言だった。

そのあとは「なるほどね」の一言から検討会議勃発。「事実、大変さはあると思うよ」と他の講師含め正直な意見を貰いながらも、「めろが出たいと思ってるなら、出れるように全力でサポートする方がいいでしょう」と結論付けてくれた。

サポートされまくりの日々

晴れてゴリラシアターに出ることが決まり、稽古がスタート。

が、やはりできない!笑

なんだかぼやっとしたディレクションしたかと思えば、最初の設定だけしてあとはプレイヤーとして出ているみんながなんとかしてくれることも。それでも、どうにか私の意図を汲み取ろう・シーンを成立させようとみんなが全力でサポートしてくれた。

アカデミーの講師陣と一緒にシーンを作れたこともかなり学びになった。私が突っ立っているだけでもどんどん動かして追い込んで物語を進めてくれる。少しこちらがオファーをすると余す所なく使ってくれる。「今だ」って思った時にシーンに出てくるスピードも驚きがあった。

以前おしょうさんが「海外のトッププレイヤーは、必要だと思ってから身体が動く・シーンに出るスピードがかなり早い」と話してくれたことを思い出す。私にとってはそれがおしょうさん含む講師のみんなだなと思う。

そうやって一緒に稽古しているうちに、少しずつ、少しずつ自分も成長してきた。なんだか結末がわからなくても「ここから去ってみよう」と言えたり、「渾身のやつお願いします」なんて雑なディレクションできたり。ディレクターとしてシーンを決めすぎず、軽い方向修正ができるようになってきた。

稽古当初は「勇気が出なかった」とか「どうしたらいいか分からなかった」という反省が多かったが、今では「ここでこうしたらよかった」「あのディレクションは要らなかった」「他にもこんな可能性がありそう」といった探求ができるようになってきた。自分ではなく、作品に意識が向かっていることがとても楽しい。

This is 正統的周辺参加

こうして、インプロアカデミーの講師、内海さん、忍翔さん、夏実さん、ひろきゅん、さらさんに全力でサポートされながら、ゴリラシアターに向けて絶賛稽古中である。

このショーは昼・夜の2回公演を実施予定。
まず、昼回は講師5人がディレクターで私がMC
そして、夜回に満を辞してアカデミーメンバー6人でディレクターをします!(夜回のMCはIMPRO KIDS TOKYOの下村理愛さんが出演!ありがとう!)

勇気を出して「やりたい」と声を上げた結果を、ぜひ見届けにきてください。

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森純子(もりじゅん)
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