【白杯私設賞】めろりんぴっく大賞5句
※大賞発表に先駆けてめろりんぴっく賞10句、選ばせて頂きましたm(_ _)m
では。いよいよめろりんぴっく大賞5句の発表です٩(๑•̀ω•́๑)۶ジャジャーン
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秋の夜猫を抱く手強くなる
祐希
オイラがあーだこーだ書く前に、祐希さんの自解説を引用します。「1週間前は、お風呂上がりは扇風機にガンガン当たってたのに、急に寒くなって湯冷めするように。猫で暖をとってます。」
分かるー!!猫あったけーんだよ猫(´めωめ`)ウンウン
これぞ秋の季節感ですよね。昨日は夏で、今日は冬みたいな。秋らしさが炸裂しとる。ただ「抱く」じゃないんですよ。「抱く手強くなる」だから、普段から猫抱きまくってるんですよ祐希さんは(決めつけ)。それがいつも以上に強く抱きしめる=ぬくもりが欲しい!!ってことよね。いや~、メッチャ伝わってくる。
或いは、こういう解釈もある。センティグレードやファーレンハイトな寒さじゃなくて、心の寒さていうかね。人恋しい。人肌恋しい。寂しい。思わず猫をギューと抱く。分かるーーー!!
これは個体差ありますけど、猫ってギューと抱くと嫌がる方が多いと思うんですよ。祐希さんが猫をギュッとする。でも猫は「なんだよ~」みたいな顔をしてる(決めつけ2)。そんな微笑ましい姿が浮かびました。
でね。この祐希さん実におっかないんですよ。
やっと来た待たせてごめん墓参り
これも祐希さんの句なんですが、オイラこれもバチコン来ちゃったの。五・七が全部セリフでしょ?俳句の2/3をセリフにしていいの?いや、だから良いんだよ。五・七めいっぱいを使っちゃうくらい、祐希さんはお墓参りへの想いがずーっとずっと募ってたんですよ。それが伝わってくる。
同じ人で2句バチコンと来たのは祐希さんだけ。どちらを選んでもめろりんぴっく大賞ですって。おっかないでしょ笑
つまり、オイラは彼女の感性に惚れてしまったんですな。
いやはや、恐れ入りましたm(_ _)m
窓飾るビーズのような秋入梅
Marmalade
見た瞬間に大賞確定。それくらい好きな句です。「~のような」って直喩が俳句で好まれるのかは知りませんが、めろ的には◎です。これくらいはっきりした方が、オイラは潔くて好きです。
この句を大賞に選んだ理由は2つ。
1つめ。秋の雨をビーズに喩えて、そのビーズが窓を美しく飾る。これ、編み物をやってない人には詠めない句だと思います。そんな発想出ないもの。今回の提出句で、編み物をテーマにした句って殆どなかったはず。まずオリジナリティという点でバチコンきました。
2つめ。雨をプラスに詠んでくれていること。オイラ、晴れも好きだけど、雨も好きなんです。それぞれの良さがある。秋入梅は、梅雨のような秋の長雨。どうしても寂しいとかどんよりとか、そっちにいきそうになるのに。白杯で雨が入っている句はいくつかありましたが、これが一番、雨の良さを詠んでくれた句だと思いました。感じ方1つで、秋の長雨だって悪くない。Marmaladeさんの人間性が伝わってくるような俳句だと思います。
文句なしで大賞。大好きです。
魔が差した張られ頬舞う濡れ紅葉
電助
電しゃんこと電助さんとは仲いいですが、選考理由とは一切関係ないです。むしろそう思われたくないから、正直落としてやりたいです(なんでだ)
シンプルにこの句が素晴らしい。本当にただそれだけで選びました。
上五の「魔が差した」で勝ちだと思った。この五文字で色々な情報を伝えられているよね。なんか、言い訳とか表情も見えてくる。いや~コイツやらかしたなと笑
中七の「張られ頬舞う」。またこの響きがいいんよ。
ハラホロヒレハレ~みたいな(´め∀め`)ワハハ
そして最後は「濡れ紅葉」。説明要らんでしょう。最高です。
いきなり暴言吐きますけど、紅葉って、実はオイラあまり好きじゃないんですよ。だって、もうすぐ枯れちゃうから。生命力みなぎる初夏の緑に比べて、なんだか寂しくなっちゃう。そこが良いんじゃん!って人もいるだろうけど、そこはそれぞれですね笑
そういう意味でも、この句に「紅葉」を使ったのはすごく意味がある。決してこれから盛り上がっていく恋ではないんだよと暗示してる。泣いて落ちていくだけ。終末に向かう恋。いやもはや終わってるかも知れない。「濡れ紅葉」が全部伝えてくれます。
季節感。音の響き。喜劇のような悲劇。
ことばに一切の無駄がない。素晴らしい句だと思います。
電しゃんお見事でした(´めωめ`)b
ごりごごり豆挽く午後に小鳥来る
カモガワ珈琲☕|常連客による応援アカウント
ごりごごり。豆を挽く音って実際こんな感じですよね。オイラは喫茶店が好きだし、自分でミル挽きして珈琲作るのも好きなので、いきなり持っていかれました。この時点でめろりんぴっく賞以上確定(早いぞ)。
で、後半。小鳥来ちゃったよ!🐤 ごりごごりの後に小鳥ですよ。いやもうずるいなぁ笑
上五と下五に対比っぽくなるような名詞ぶち込み戦法に勝機を見い出したオイラも、白杯に提出した中の一句でそれを行い、華麗に散ったわけですが、なんかお手本を見せつけられた気がしました。こうやるんだぜって。
豆を挽いてる時、絶対笑顔ですよね。いや真顔かもしんないけどさ。心は絶対笑ってる。んで、そこに小鳥がやってきてさらににこやかになっちゃうっていうね。午後って時間帯もいいよね。いや~何かドラマの1シーンみたいじゃん( ●´ސު`●)
あと、個人的に視点変化がある句が好きなんですよ。豆を挽いてる時はやや下だよね。鳴き声が聞こえたのか、雰囲気か。小鳥がやってきたのに気づいて、視点は斜め上に。
「なんだ、お前も珈琲飲みたいのか笑 いい香りだろ」って、カモガワ珈琲の客さんが小鳥に優しく呟いているのが見える。
「ごりごごり」と「ことり」の韻を利かせているのもニクい。あーダメだ今メッチャ珈琲飲みたい!もう。カモガワ珈琲の客さん。貴方のせいですよ。今度奢ってください(ノシ*`ω´*)ノシ
蓑虫の百夜を吊るす一糸かな
アポロ
はぁぁ・・・もうねぇ・・・電しゃん以上に選びにくかった。結局アポロン選ぶのかよ!って思われるよなぁ・・・おなか痛くなってきた・・・orz
でも、しゃーない。超バチコンって来ちゃったんだからしゃーない。多分、この句は他の賞でも選ばれると思ってます。いや知らんけど(©電助)
しゃーないっす。悔しいけどこれなんです。ごめんなさい。超バチコンな句を詠んだのが、たまたまアポロンだったってだけです。
今回の白杯。オイラも初心者なりに、自分の提出句に手ごたえがあったんですが、アポロンのこの句を見た瞬間、「あ、これはダメだ・・・」と悟りました。頭の中で、プロレスラーのオカダカズチカが「レベルが違うんだよ!」って叫んでました。
とにかく、百夜と一糸の対比がバチコン利いてる。
最初は「じっと1人耐えている蓑虫の物寂しさに心を寄せている句なんかな~。なんか普通やな(失礼)」と思ったら、とんでもない。一糸よ一糸。このたった細い1本の糸で、幾晩も生きてきたんだなぁ・・・の感動が「一糸かな」に籠ってるのよ。
蓑虫の生命力に感嘆しているとも解釈できるし、頑張っていつか羽ばたけよと応援しているようにも思えてくる。いろいろな捉え方が出来るのに、ことばの並びがとても自然で、全然詰め込んでます感がない。
アカン。レベルが違う。ダメだ落ちたわ・・・
半分頭真っ白な感動、半分真っ暗闇に突き落とされたような感覚。頭の中でMJとスラッシュがBlack&Whiteを熱演してました。ちょっと何言ってるか分かんない。
ま、当たり前ですけどね。長い間俳句を愛してきたアポロンと、ちょっと齧った程度のオイラですから。比べること自体が失礼ですって言う人もおるでしょう。
だがしかし。だがしかーし。
言うだけタダだからね。笑われてもいい。
shinoしゃんは憧れだけど、アポロンは目標。
いつか勝ちたいです。
というわけで、以上めろりんぴっく大賞でした。
大賞を受賞されたみなしゃまには、オイラが心を込めて、あなたが主役の小説を書きます。贈呈は・・・いつになるのか汗 各順番はランダムで決めますので、気を長くしてお待ちください。忘れた頃にお渡しします(ノシ*`ω´*)ノシ
そしてそして!今日は公式賞の発表があります。
審査員賞に三賞。楽しみしかありません。
11/6(土)19時
審査員賞(白賞、亀山賞、つる賞、紫乃賞、アポロ賞)発表
11/6(土)19時半
三賞(白金賞、金賞、銀賞)発表
グランドフィナーレまで、俳句highでいきまっしょい٩(๑•̀ω•́๑)۶
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