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書くということ

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品性のある文章、礼を逸してない文章、誤解を生まない文章を書くために日々精進。実用書の校閲者・翻訳校閲者として他人の文章を読むが、一番気になるのが「誤り」ではなく、「ノイズなく相手…
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#校閲

By doingの訳し方~格助詞「より」など

 〈do(ing) A by doing B〉はよく英文で見かけます。ビジネス翻訳ではとくに頻出します。そこ…

翻訳者vs翻訳チェッカー/校閲者

 翻訳者のみなさまはほんとにチェッカー(レビュアー/校正者/校閲者)が嫌い。25年前からず…

翻訳チェッカーという職業 #3

 昨日 https://note.com/merlin_witch/n/n804a7956ea3f の続きである。翻訳チェッカーに必要…

翻訳チェッカーという職業 #2

 昨日 https://note.com/merlin_witch/n/nda287a4cac2c の続きである。翻訳チェッカーに必要…

便利な訳語。なるべく使わないで! #3

 今日は「便利だけどなるべく使わないで!」の3つ目、「行う」について説明しよう。 ~を行…

クリーンな文章

 実用文はシンプルでわかりやすいことが一番。読み手に負担をかけずに言いたいことを伝えるの…

ファクトチェック~福岡伸一『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』感想

 福岡伸一(自称「福岡ハカセ」)の『ルリボシカミキリの青』を数年ぶりに読んでいたら、こんなくだりがあった。別の本でハカセが、自分の研究生活の出発点となったマンハッタンを書いた箇所がある。ノスタルジーに浸りつつ、観光船の進路に沿って移り変わっていく風景が描写されている。  原稿を書き、校正刷りが出た。著者にゲラが戻ってきた時、マンハッタンの地図のコピーが貼りつけられており、校正者のメモに「見える順番が違います」と書かれていた。  だがハカセは、この指摘のとおりであると認めながら

JAT2016年「翻訳者の目線」より~訳文の前に、普通の文章できちんとした日本語を

 執筆者、編集者としての顔も持つわたしは、翻訳ではない文章を書く機会も多い。  もちろん…

「誤植」ではない

テキストのミスを「誤植」と呼んだ時代があった  昨日、組版者のこんなツイートを読んだ。 …

言われたら「失礼」な言葉は使わない

「お疲れさま」には「でした」が必要 「お疲れさま」「ご苦労さま」は失礼な言葉ではない。目…

真田正明『朝日新聞記者の書く力 始め方、終わり方』感想

 朝日新聞コラム「素粒子」の執筆者による、九章から構成された文章術の本である。 「書く力…

校正ミスを減らすには

 校正は、原稿の誤りを見つける作業だ。見落としがあると、完成品の書籍にミスが残ってしまう…