ゼミ生の歩み:#1「監査研究者を目指して」
はじめに
本連載「ゼミ生の歩み」では、川端ゼミのゼミ生たちの研究や成長、未来への抱負を紹介します。
今回は、監査研究者を志し、関西の大学院に進学が決まった4年生のトモキさんにインタビューしました。ゼミでの挑戦や成長、そして今後の目標について語ってもらいます。
トモキさん(3期生)
中央大学商学部4年、趣味はエレクトーン。
出身は栃木県。
研究テーマ紹介
―研究テーマは何ですか?
研究テーマは、「監査チーム構成に影響を与える要因についての研究」です。上場企業の財務報告や内部統制を監査する際、監査チームがどのように編成され、その編成に影響を及ぼす要因を明らかにする研究です。
例えば、30人のクラスでスポーツ大会に出場する際、サッカー、柔道、バスケ、リレー、水泳などの種目ごとに最適なチームを編成しますよね。各種目に必要なスキルや特性を持つ生徒を選び、個々の能力や経験を考慮してチームを組みます。このようなプロセスは、監査チームを編成する際に適材適所で人員を配置することと似ています。
―なぜこのテーマを選びましたか?
監査チームの編成に影響を与える要因が、そのチームが置かれている環境によって大きく異なるのではないかと考えたからです。
スポーツ大会の例でいえば、各種目には求められるスキルや特性が異なり、また対戦相手や天候など環境要因もチーム編成に影響を与えます。例えば、雨天のサッカーではボールが滑りやすくなるため、足元の技術に優れた選手対戦相手が強ければ場合は、身体能力の高い選手を多く配置するでしょう。を選ぶかもしれません。
また、自分のクラスが体育クラスか一般クラスかによって、チーム編成は大きく変わります。また、文系クラスか理数クラスでもチーム編成が異なるかもしれません。
このように、監査チームも置かれている内部環境や外部環境に応じて、チーム編成が変わるはずです。そのような監査チーム編成の要因をデータを分析して研究することに面白さを感じています。
ゼミでの挑戦と成長
―川端ゼミで挑戦したことを教えてください。
ゼミで挑戦したことは、3年生のときに飛び級で4年生のゼミに参加し、卒業論文を書き上げたことです。中央大学には、大学院進学者のための早期卒業制度があり*、それを利用して3年生のときに1年間で卒業論文を書き上げました。3年生のときは授業も多くて大変でしたが、データ分析を勉強しながら頑張ってデータを集めて何とか書き上げました。
*川端注:早期卒業制度は2年次に78単位を取得しGPA3.5以上が利用可である必要があります。トモキさんは3年連続で学部長賞を獲得しています。
―川端ゼミで成長したことを教えてください。
その卒業論文をICBEITという国際学会で英語で発表しました。結局3年生の時の大学院入試の方は面接で不合格でしたが、その過程で英語力とデータ分析能力がついたのが成長だと思います。そのおかげもあり、4年生のときには神戸大学大学院経営学研究科の博士課程前期課程に合格することができました。
今後の目標と展望
ー今後の目標を教えてください。
大学院で引き続き、監査を対象として研究を行います。さらに会計学や計量経済学を勉強して専門性を高めていきたいと思っています。データに基づいた客観的な分析を行うことで、学術的にも実務的にも価値のある研究を目指していきたいです。
おわりに
トモキさんは、2年生のゼミ選考の頃から大学院への進学を考えていると話してくれていました。大変だった時期もあったかと思いますが、栃木から片道2.5時間かけて頑張っており、彼の情熱と探究心には素晴らしいものがありました。彼の今後の活躍が楽しみです。
次回の「ゼミ生のあゆみ」でも、ゼミ生たちの様子をお届けしますので、お楽しみに。