譲れないこだわりで失ったもの、得たもの。
先日、ちょっとした補助金の話がうまく進んで、「これはいいぞ!」と思っていたんです。申請も通って、あとはお金を受け取るだけという状況だったんですが…最後の最後で、受けた提案に納得が出来ずで…。「大人の対応」ならここは折れて、お金を受け取って終わり、というのが普通なんでしょうけど、どうしてもその提案に納得できなかったわけで。
お金をもらうためにほんの少し「嘘」を入れるか、信念を通すか。でも、結局その補助金を断ることにしました。冷静に考えれば、「もったいないことしたな」と思う部分もあります。しかも、会社の経営がよろしくなく、これ以上銀行から資金調達もできないなかで、経営者としてはダメだななっても思っていました。
そんな気持ちを引きずりながら、行きつけの美容室でいつものオーナーにその話をしたんです。すると彼が、「それによって将来もらえるはずのお金は失ったかもしれないけど、何かを得たんじゃない?」って言うわけで。「信頼とか、こだわりとか、覚悟とかさ。その場にいた人には、きっと伝わったと思うよ」って言ってくださいました。
もらえるはずのお金を失った代わりに、自分の信念を守り抜いたという事実が残ったんだと気づいたんです。そして、それを見ていた周りの人たちも、私の「こだわり」を感じ取ってくれたんじゃないかと。
「お客さん商売で大切なところって、そこなんじゃないの?」とも言われました。確かに、目先の利益を追いかけても、信頼やこだわりを失ってしまったら意味がない。むしろ、信頼があるからこそ、長くお客さんとの関係を築いていけるんだなと改めて思いました。
結果として、補助金はもらえませんでしたが、それ以上に大事なものを得た気がしています。一つの「学び」でした。
そんな私は、ストレングスファインダーでは「信念」が5位にあります。改めて自分の中にあるエネルギーに気づく機会でもありました。